Google広告の効果とは?概要や測定方法、効果を上げるコツも解説

Google広告の効果とは?概要や測定方法、効果を上げるコツも解説

Webマーケティング2021.03.31

目次


インターネットでの広告配信を考えている企業にとってまず気になるのが、世界最大の検索プラットフォームをベースにしたGoogle広告です。実は、テレビ媒体をしのぐ勢いで視聴者を増やしているYouTubeもGoogle広告の1つです。


この記事では企業のWeb担当者に向けて、Google広告の効果と運用のコツを分かりやすく解説します。


Google広告とは?


Google広告とは、スマホやPCのユーザーがGoogleのプラットフォームからインターネットを利用したときに表示される広告で、次のような種類があります。


・検索広告(検索連動型広告)


・ディスプレイ広告


・YouTube動画広告


検索連動型広告


検索連動型広告は、ユーザーがGoogleでキーワード検索をしたときに、検索結果画面(目次画面)に表示される広告です。テキスト広告(文字のみの広告)で画像はありません。


検索結果画面は、上位に検索連動型広告が表示され、その下にGoogleのアルゴリズムが判断した上位記事が表示されます。さらにその下に検索連動型広告が表示される場合もあります。


検索連動型広告は、検索したキーワードに関心があるターゲット層に効率的に広告を届けられるのが特徴です。配信時間帯や配信地域を指定することもできます。広告費用はユーザーが広告をクリックしたときに発生します。


ディスプレイ広告


ディスプレイ広告は、ユーザーが検索画面からWebサイトに移動した後に、そのサイト内で表示される広告です。


ディスプレイ広告でもっとも一般的なのがバナー広告で、バナー(のぼり旗、横断幕)と呼ばれる広告枠に、画像やテキストを掲載することができます。画像を用いないテキスト(見出し、説明文、URL)だけの広告もあります。


最近は、広告枠に合わせてAIが自動的に画像のサイズやテキストとの組み合わせを調整する「レスポンシブディスプレイ広告」が標準設定になっています。


YouTube動画広告


Google広告のアカウントから、YouTubeの動画に広告を掲載することができます。(Googleは2006年にYouTubeを買収して傘下に収めています)


YouTubeの動画広告には次の3種類があります。


・TrueView インストリーム広告:動画再生から5秒経過すると広告をスキップできる


・TrueView ディスカバリー広告:YouTubeの検索結果画面や関連動画の欄に表示される


・バンパー広告:動画再生中に流れる6秒以内の短い動画広告でスキップできない


Google広告の効果


「ググる」という言葉や「ユーチューバ―」という言葉に象徴されるように、検索エンジンとしてのGoogleと動画プラットフォームとしてのYouTubeは、他を引き離す圧倒的な視聴者数を誇っています。そのため、上手に利用すれば大きな広告効果を上げることが可能です。


検索連動型広告の効果


検索連動型広告は「中古車 50万円台」「クレンジングクリーム 毛穴」など、キーワード検索する人の興味・関心・購買意欲にピンポイントに照準を合わせて広告を表示することができます。


広告費用は、広告がクリックされたときに料金が発生する「クリック課金制」なのでムダ打ちがなく、クリック先のランディングページが検索意図にマッチしていれば、高い広告効果を上げることが可能です。


クリック単価は商材のジャンルによって違いますが、10円から2,000円までの幅があり、広告主が自由に決められます。高い単価を設定すると、検索結果画面の上位に表示されます。


検索連動型広告は関連付けるキーワードの数も広告主が自由に設定できます。キーワードの数を絞ることで、表示される機会は減りますが、低予算でピンポイントのターゲティングが可能です。


また、同じキーワードでも、表示する時間帯や曜日を指定することができ、検索者の年齢、性別、居住地域も指定できます。このように、予算に合わせて適切なターゲティングをすることで広告の費用対効果を上げることが可能です。


ディスプレイ広告の効果


ユーザーがランディングしたWebサイトに表示されるディスプレイ広告は、「場所:どのようなWebサイトに表示するか」と「オーディエンス:誰が見るWebサイトに表示するか」の設定が、広告の効果を左右する大きな要因です。


「場所の設定」では、自動プレースメントという機能があります。この機能でキーワードを設定したり、Googleが用意した「トピック」を選択することで、自動的に関連性の高い場所に広告が表示されます。


「オーディエンスの設定」には、次のような種類(切り口)があります。


・リマーケティング:過去に自社広告にアプローチしたことがある人や購入履歴がある人をターゲットとして追跡する


・ユーザー特性:ターゲットの年齢・性別などの属性で、広告を配信するオーディエンスを絞り込む


・類似ユーザー:自社製品のユーザーと類似の属性や行動特性を持つ人をターゲットにする


・アフィニティ(親近感):ネット上の行動履歴から「釣り好き」「DIY愛好者」などオーディエンスが親近感を抱く分野を用意されたカテゴリーから選ぶターゲティング


・カスタムインテント:上記のアフィ二ティのカテゴリーに適当なものがない場合にカスタムにキーワードなどを入力する


これらの機能を適切に組み合わせるにはある程度の習熟度が必要ですが、それによって広告の費用対効果が大きく変わってきます。


YouTube動画広告の効果


YouTubeの動画広告はテレビのCMと同じで、視聴者の意思に関わりなくさし挟まれるものですが、異なる点は、5秒後にはスキップできるという点です。つまり、YouTubeの広告は5秒以内に、スキップを忘れさせるインパクトを視聴者に与えることで、効果が上がる広告だと言えます。


5秒後にスキップできる「インストリーム広告」は、ユーザーが30秒以上視聴したか、資料請求などのアクションを起こしたときに課金されます。


検索結果画面や関連動画の欄に表示される「ディスカバリー広告」は、ユーザーが広告画面をクリックして広告を視聴すると課金が発生します。


スキップできない6秒間の広告が流される「ハンバー広告」は、閲覧者が広告を目にした回数(露出回数)で課金されます。


Google広告の効果の測定方法


配信した広告の効果は、Google広告の管理画面でいつでも確認することができます。


キャンペーンやキーワードごとの効果を確認する


キャンペーンごとの効果を見るには、ログインして「キャンペーン」をクリックすると、各キャンペーンのクリック数・表示回数・クリック率・費用・平均掲載順位・コンバージョン数・コンバージョン単価、コンバージョン率などが表示されます。


キーワードごとの効果を見るには、「キーワード」のタブをクリックすれば、上記と同じ項目を確認できます。


広告効果を計る指標


コンバージョン数とは「販売」「資料ダウンロード」など広告の最終目的を達成した数で、これがもっとも重要なことは言うまでもありませんが、広告効果を計る重要な指標としては次の3つがあります。


・CPC(クリック単価):広告費÷クリック数


・CVR(コンバージョン率):コンバージョン数÷クリック数


・CPA(コンバージョン単価):広告費÷コンバージョン数


CPC(クリック単価)は低いがCPA(コンバージョン単価)は高いという場合は、広告から移動した先のWebサイトの内容に問題がある可能性があります。


Google広告の効果を上げるコツ


広告の効果を上げるコツは、Google広告の機能である「期間比較」と「ラベル」を活用することです。


期間比較」機能を利用してテストを繰り返す


Google広告には、一定期間の広告掲載結果を比較する「期間比較」機能があります。この機能を使えば、例えば先週と先々週でCPC(クリック単価)やCVR(コンバージョン率)などがどのように変化したかを確認することができます。


検索連動型広告では、比較する期間でキーワードを入れ替える、テキスト(広告文)を入れ替えるなどでテストをすると、どちらの広告効果が高いかが分ります。


「ラベル」機能を活用する


テキストを入れ替えるなどで複数の広告をアップロードしているときに便利なのが「ラベル」機能です。


例えば、テキストを入れ替えたAバージョンとBバージョンがある場合は、入稿日を表すラベルをつけておけば、期間比較が楽になります。3月4日に入稿したAバージョンを「0304」とラベリングするなどです。


あるいは、クレンジングの広告なら「敏感肌訴求」と「毛穴訴求」というラベルでテキストを入れ替えて、どちらの効果が高いかを比較することもできます。


Google広告運用の注意点


Google広告を運用する際の注意点としては、配信先の違う広告を単純比較しないこと、売上の増加は広告だけでは完結しないことに留意する、などがあります。


検索広告とディスプレイ広告の数値を単純比較しない


検索連動型広告はユーザーがキーワードで検索しているので、ディスプレイ広告よりクリック率が高くなるのが一般的です。しかし、クリック率だけを見て検索連動型広告の方が効果的だと判断することはできません。


オーディエンスの関心や購買意欲などの顕在度は検索連動型広告の方が高いのが当然ですが、その分CPC(クリック単価)も高いのが普通です。


ディスプレイ広告の目的は、比較的低いCPC(クリック単価)を利用して、より広く潜在層にリーチすることにあります。


Google広告の内部だけで広告効果を判断しない


Google広告ではコンバージョンしなかったユーザーが、広告の閲覧をきっかけに他の流入経路でコンバージョンする場合があります。逆にGoogle広告でクリック率が高くても、ランディングした広告主のWebサイトに魅力がなければコンバージョンには至りません。


Google広告のアカウント内での数字に一喜一憂するのではなく、ビジネス全体で広告効果を考えることが重要です。


まとめ


Google広告の概要や効果について解説してきました。Google広告は効果を測定・確認するだけでなく、効果を上げるための便利な機能が備わっています。インターネット広告を検討している企業はぜひ検討されることをおすすめします。