Webマーケティング2021.03.31
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人が商品やサービスに興味を持つときには、より多くの情報を得ようとします。そのときに重要なのが文章です。デジタル広告には画像や動画だけでなく、見出しや広告文といったテキストがあります。多くの成果を得るには、広告の見た目だけでなく、ユーザーの興味を引くテキストが重要になります。
拡張テキスト広告とは、今までのテキスト広告に比べて多くの文字数を設定できるデジタル広告のことです。より多くの文字数を扱えるようになることで、ユーザーへの視認性を高めることができます。
この記事では、企業のデジタル広告を担当する方に向けて、Google「拡張テキスト」の特徴や従来のテキスト広告との違いや広告の作り方などを解説します。レスポンシブ広告との違いについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
Googleの拡張テキスト広告とは
拡張テキスト広告とは、今までのテキスト広告に比べて多くの文字数を設定できるデジタル広告のことです。Googleの拡張テキスト広告は、次のような構成になっています。
「タイトル1・タイトル2」「説明文」
また、全角15文字・15文字・40文字を合わせた全角70文字が最大で表示できるテキスト広告です。さらにURLに「パス」を追加することができます。パスとはファイルやフォルダの場所、つまりサイトの居場所を視覚的に表したものです。
これまでの標準テキストは全角12文字・17文字・17文字とURLで構成されていました。このように文字数が増えたことで、アピールできる内容や説明文の幅が広がったのが拡張テキスト広告です。
拡張テキスト広告の特徴
拡張テキスト広告はタイトルが2つ設定できるため、多角的にユーザーにアプローチすることができます。
例えば「デジタル広告のことなら○○社!初回見積もりは誰でも無料!」のように企業名と業種をタイトル1で表記し、タイトル2では、プラスαの要素として一番伝えたいことを持ってくるなどの運用ができます。
また、パスが設定できるので、ユーザーがサイトの情報を瞬時に理解することが可能になり、ページ内での迷子になりにくいのも特徴です。
このほかに、LP(ランディングページ)の内容やキーワードをパスに入れるとCTR(クリック率)が上がる可能性があります。
拡張テキスト広告のメリット
拡張テキスト広告を利用するメリットは、端的にユーザーへアプローチすることができる点です。テキストだけだからこそ、言葉で伝えたい内容をそのまま伝えることができます。使用できる文字数も多いので、より詳しい内容をユーザーへアプローチすることができます。
文字数が増える分、広告の表示面積も増えます。限られた画面内で表示面積が増えるということは、それだけクリックされる可能性も高まるということです。
また、テキスト広告であるがゆえに、作成コストが低いのもメリットです。クリエイティブを必要としないので画像の作成費がかからず、手間がかからないのでABテストを行うことも難しくありません。費用のみならず時間の面でもコスパのよい広告であると言えます。
拡張テキスト広告のデメリット
拡張テキスト広告を利用するデメリットは、テキストのみなので目立たない点です。広告っぽさがないとも言えますが、クリックされることが大切な広告において目立たないことはデメリットになりやすいのです。
そのため、いかにユーザーの注意を惹くインパクトのあるテキストを設定できるかがカギになります。
また、短いテキストで人を惹きつけなければならないため、キャッチコピーの知識が必要です。短い言葉でアプローチすることは予想よりとても難しいため、やみくもに拡張テキスト広告を運用してもなかなか成果が出ないこともあるかもしれません。
目立たない・短いテキストへの知識が必要という2つのデメリットを乗り越えることで、拡張テキスト広告を成功させやすくなります。ただ、運用が予想通りにいかない場合には、バナー広告など他の広告も上手く活用するとよいでしょう。
従来のテキスト広告との違い
従来のテキスト広告との最大の違いは、テキストの文字数です。
従来のテキスト広告は「タイトル」「説明文1・説明文2」の構成となり、全角15文字・19文字・19文字を合わせた全角53文字が最大で表示できる文字数でした。一方、拡張テキスト広告は「広告見出し1・広告見出し2」「説明文」という構成で、全角15文字・15文字・40文字を合わせた全角70文字が表示できます。そのため、従来の広告に比べると、17文字も表現できる幅が増えています。
また、従来のテキスト広告ではタイトルは1つでしたが、拡張テキスト広告ではタイトルが2つ設定できます。そのため、ユーザーに多角的なアプローチが可能となっています。
さらにパスも追加できるようになっており、こちらも上手く活用することでLP(ランディングページ)のCTR(クリック率)の増加を促進できます。
レスポンシブ広告との違い
ここでは、よく比較対象となる「レスポンシブ広告」との違いを紹介します。レスポンシブ広告とは、1つの広告に対していくつもの見出しや説明文を設定することができ、Google広告のAIによってもっともユーザーにより良いアプローチができる形に自動で調整してくれる広告のことです。
レスポンシブ広告との最大の違いが「自動調整」です。レスポンシブ広告ではAIが自動で最適化した広告が配信されますが、拡張テキスト広告では自動で最適化はされません。
そのため、さまざまなパターンの広告を作成する場合は、いくつもの広告を個々でそれぞれ配信する必要があります。
これらの違いを見ると、レスポンシブ広告の方が圧倒的に優位に感じるかもしれません。しかし、実際はそうでもありません。
というのも、レスポンシブ広告を利用するには同一の広告グループ内に最低でも1つ以上は拡張テキスト広告が必要だからです。AIによって最適化された広告が配信されるためには、最適化するための基盤として拡張テキスト広告が必要な可能性が高いと考えられています。
拡張テキスト広告の作り方
ここでは、拡張テキスト広告の作り方を見ていきます。作り方の手順について知っておくことで、広告作成時にスムーズに取りかかることができます。作る際のコツも紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
仮に分からないことがあったときには、インターネットで「拡張テキスト広告の作り方」を検索すれば、たくさんの情報がヒットします。中には、画像付きで丁寧に広告の作り方について解説しているブログやサイトもありますので、心配する必要はありません。
作り方の手順
まず、Google広告のページを開き、広告タブを開き「+広告」をクリックします。そうするといくつかの項目が表示されるので、テキスト広告をクリックして次に進みます。
次に拡張テキスト広告の設定を行います。
上から順番に「最終ページURL」「広告見出し1」「広告見出し2」「パス」「説明文」を入力していきます。基本的にすべての入力が必須ですが、「パス」のみは任意設定です。
入力が終わったら「広告を保存」へ進んで拡張テキスト広告の設定を終わります。ちなみに、最終ページURLとは広告の配信先のページURLのことです。
作り方のコツ
ここでは、設定できるテキストごとに作り方のコツを解説していきます。それぞれの作り方のコツを押さえつつ作成することで、スムーズに拡張テキスト広告が作れます。
広告見出し1
「広告見出し1」は、広告を配信するにあたって狙いたいキーワードを入れたタイトルにしましょう。最もユーザーの目に入る部分なので、アプローチしたいキーワードを入れることが必要だからです。
狙っているキーワードを入れることで、ユーザーも広告内容をイメージしやすくなり、クリックされる可能性が上がります。さまざまな見出しを試してみたり、他の広告主が出している広告を見て「いいな」と思ったものを参考にするなど、トライアンドエラーを繰返しながら改良していきましょう。
広告見出し2
「広告見出し2」では、ユーザーの背中を押すような言葉やキャッチコピー、それから、見出し1についてさらに掘り下げるような内容の見出しを設定しましょう。
「広告見出し1」を見ることで、ユーザーは瞬時にどういった広告なのかを理解します。しかしわざわざクリックする理由が見つからなければ、そのままスルーしてしまいます。そこで、さらに情報を追加することによって興味を持続させるのです。
例えば「初回見積もり無料!」など、ユーザーがわざわざクリックしたくなる特典を表記することが大切です。
説明文
「説明文」では、狙っているキーワードを散りばめながら、広告の内容を補足しましょう。
ユーザーの中には、説明文を見ることなくクリックする人も少なくありません。しかしその逆で、説明文を吟味するユーザーも一定数います。
説明文の内容が広告の内容を適切に伝えていればCV(コンバージョン)を獲得することができますが、伝わっていなければ、CVR(コンバージョン率)の低下原因となります。
まとめ
今回は、Googleの拡張テキスト広告について、その特徴や従来のテキスト広告との違い、作り方について解説しました。拡張テキスト広告を使うことで、さらに商品やサービスの情報をユーザーに向けて訴求することができます。
画像や動画のようにクリエイティブを制作する必要はありませんが、シンプルなテキストであるため、短い文章でどれだけユーザーの興味を引くかがポイントになります。
拡張テキスト広告は、CTR(クリック率)を増加させる存在でありながら、レスポンシブ広告のオリジナルとなる存在でもあります。メリットやデメリットを理解することが成果を最大化するポイントです。ぜひ今回の記事を参考にして、広告運用の成果を上げていってください。