Webマーケティング2021.03.31
目次
Facebook広告とは、Facebookに配信されるSNS広告のことです。ターゲティングの精度が高く広告フォーマットも多数用意されており、ユーザーに的確にアプローチできるのが特徴です。
この記事では、企業のデジタル広告を担当する方に向けて、Facebook広告の特徴や配信先、メリット・デメリットなどを解説します。広告の費用や出稿の流れについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
Facebook広告とは
Facebook広告は、Facebook社が提供するサービス内に表示されるSNS広告のことです。Facebookだけでなく、MessengerやInstagram、Audience Networkにも配信可能です。
広告はFacebookの「ニュースフィード」や「ストーリーズ」などに表示され、世界中のユーザーに配信されます。Facebookに登録されているユーザーの属性をもとにターゲティングができるため、ビジネスでも使いやすいと評判を呼んでいます。
Facebook広告は、実名登録制であること、世界28億人のユーザーに利用されていることなどが強みのSNS広告です。
Facebook広告の配信先
広告が配信できるのはFacebookだけではありません。Facebook社が運営する「Facebook」「Messenger」「Instagram」「Audience Network」にも配信できます。
配信先は、Facebook広告を出稿する目的や、自社が求める顧客層などに応じて選定するとよいでしょう。また、4つの配信先について、どのような特徴があるのかを理解することも大切です。
Facebook(フェイスブック)
月間のアクティブ利用者数28億人(2020年12月時点)をほこるSNSです。世界中で利用されており、実名登録制であることが特徴です。
自分の家族や友達、同僚、同級生とつながって、お互いの状況や関心事を共有したり、世界中で起きているニュースやトレンド情報を集めたりできます。利用した人の中には「昔のクラスメイトと再会した!」なんて人も多いのではないでしょうか。
Facebookには名前だけでなく、性別や年齢、出身地などを登録できます。これらのプロフィール情報は、Facebook広告を配信する場合のターゲティングに活用できます。
Messenger(メッセンジャー)
Facebookが開発した、メッセージのやり取りに特化したアプリで、動画や写真も送信できます。Facebookに登録していなくても、無料で利用できます。日本ではLINEがメジャーですが、世界ではMessengerの方が人気です。グローバルに広告を配信したいという場合は、こちらを検討するのもよいでしょう。
広告をニュースフィードに表示する「誘導広告」、ダッシュボードに表示して会話ができる「ホームセクション広告」、過去にメッセージを交わしたユーザーに配信できる「広告メッセージ」の3種類があります。
Instagram(インスタグラム)
Instagramは写真や動画を共有できるSNSです。「インスタ映え」という流行語が誕生したほど人気のあるSNSで、比較的若い世代が多く利用しています。
FacebookやTwitterにある「シェア」機能がないため、自分のアカウントに他の人の「いいね」の情報が流れてこないのが特徴です。フォローやハッシュタグを活用して、自分が見たい情報や欲しい情報だけをキャッチできるのがInstagramの魅力といえるでしょう。
他から流れてきた情報ではなく、ユーザー自らが選んでいるため、企業にとっては自社の商材をより身近に感じてもらえます。Instagramの広告には「ストーリーズ広告」と「フィード広告」の2種類があります。
Audience Network(オーディエンスネットワーク)
Facebook社と定型しているモバイルアプリに広告を配信できるシステムです。日本国内で提携している配信先には、グノシーや食べログ、東洋経済ONLINEなどがあります。
Facebookのターゲティング機能を利用して他の媒体に配信できるのがメリットです。Facebook以外での接触が増えるため、これまでアプローチできていなかったユーザーへのリーチが期待できます。
Audience Networkがサポートしている広告フォーマットは「ネイティブ広告」「バナー広告」「インタースティシャル広告」「動画リワード広告」の4種類です。ブランディングやコンバージョン、アプリのインストールなど、配信目的に応じて広告の動作を決められます。
Facebook広告の4つのメリット
ここでは、Facebook広告がもつ4つのメリットについて解説します。メリットを最大限に活かし、効率よく広告を配信していきましょう。
1.低予算で出稿が可能
Facebook広告の「最低出稿金額」は100円です。Facebook広告はもちろん、デジタル広告自体が初めてで、様子を見ながら運用したい場合でも利用しやすいです。広告予算が限られている企業や、スモールスタートではじめたい企業には特にメリットになるでしょう。
2.広告フォーマットが豊富
広告を出稿したくても、どんな形で配信したらよいかわからないという方も多いでしょう。Facebook広告には、画像1枚とテキストで配信する「写真広告」、動画1点とテキストで配信する「動画広告」、複数の画像や動画で伝える「スライドショー広告」、製品カタログを表示する「コレクション広告」など、10種類のフォーマットがあります。
自社のブランディングや実店舗への誘導など、広告を配信する目的に応じて、よりユーザーに刺さるフォーマットを選定できます。
3.精度の高いターゲティング機能
Facebookは実名登録制のSNSで、プロフィールも細かく入力することができます。また、ユーザーが「いいね」や「シェア」をした情報も保持しているのも特徴です。これらの情報をもとに、自社が求める顧客にあったユーザーに配信できるのも、Facebook広告のメリットです。
予算をかけて出稿したのに、成果が挙がらなかったというリスクを回避できるでしょう。ターゲティング機能では、年齢や性別、言語はもちろん、ユーザーの興味・関心も設定できます。
4.目的に合わせて広告を自動で最適化
「セミナーに人を集めたい」「ホワイトペーパーのダウンロード数を増やしたい」「サービスを認知拡大したい」など、広告を配信する目的はさまざまです。Facebook広告は、これらの目的に合わせて広告を最適化して、購買につながりやすくしてくれます。
ユーザーは自動で選定されるので、社内リソースが足りない、デジタル広告の経験が浅い場合には重宝する機能でしょう。
Facebook広告の2つのデメリット
ユーザー数も多く、便利なFacebook広告にもデメリットがあります。ここでは2つのデメリットについて解説します。実際に広告を出稿する際の参考にしてください。
1.Facebook以外にリーチしづらい
世界中で利用されているFacebookですが、広告はあくまでFacebookを利用しているユーザーに限られます。Audience Networkを活用して、提携先にも配信できるとはいえ、GoogleやYahoo!などの検索広告に比べると、配信できる範囲は限定されます。
デメリットを補うには、他のデジタル広告との組み合わせを検討することをおすすめします。まずはFacebook広告で様子を見て、徐々に拡大していくとよいでしょう。
2.機能追加や仕様変更が多い
新たな機能が増えるのは嬉しいことではありますが、操作を覚える側としては手間に感じる面もあります。Facebook広告は頻繁に機能や仕様が変わるため、慣れない場合は扱いづらいと感じるかもしれません。
広告を出稿したら終わりではなく、最新情報はすぐにキャッチアップできる体制を整えておくことが大切です。
Facebook広告の課金方式と費用
Facebook広告の課金方式は「クリック課金(CPC)」と「インプレッション課金(CPM)」の2種類です。
「クリック課金」は、広告が1回クリックされると費用が発生する仕組みです。クリックされてはじめて課金されるので、広告が表示されただけでは費用はかかりません。ユーザーがリアクションを取るたびに費用がかかるので、成果がわかりやすいでしょう。
「インプレッション課金」は、広告が1,000回表示されるたびに費用が発生する仕組みです。広告をクリックしていなくても、表示されたら費用がかかるので、自社商材のブランディングや知名度アップを狙う場合に適しています。
Facebook広告は100円から出稿できます。はじめて出稿する場合は、最初に「月間の予算は1万円まで」「下半期は10万円で予算を組む」など、予算の上限を決めておくとよいでしょう。まずは少額からはじめて、成果が得られたら予算を上げるといった方法が安全です。
Facebook広告を出稿する流れ
実際にFacebook広告を出稿するにあたり、「事前に必要なもの」と「出稿の流れ」を解説します。まず、事前に必要なものは以下のとおりです。
・FacebookのアカウントとFacebookページ
アカウントがない場合は、最初に登録手続きを済ませましょう。
・画像や動画、テキストなどのクリエイティブ
広告の素材を準備しましょう。商品の画像やサービスの解説文、クリックして遷移するURLなどを用意します。
・料金の支払い手段
支払い方法はクレジットカード、クレジットカード機能付きのデビットカード、PayPalの3つから選べます。
出稿の流れ
Facebook広告を出稿する流れと手順は以下のとおりです。
1.「Facebook広告マネージャ」にアクセスする
2.マーケティングの目的に応じてカテゴリーを選択する
3.広告アカウントを設定する
4.「広告セット名」を入力して、詳細を設定する
5.「オーディエンス」を入力して、ターゲットを設定する
6.「配置」「予算と掲載期間」を設定する
7.クリエイティブを設定する
8.支払い方法を選択する
最初ははじめての画面に戸惑うこともあるかもしれませんが、各画面には注意書きやヘルプが用意されています。慣れてくると同じ操作の繰り返しなので、スムーズに広告が配信できるようになっていくでしょう。
まとめ
日本国内に限らず、世界中に向けて高い精度のターゲティングで広告を配信できるのが、Facebook広告の魅力です。ビジネスでも使いやすいと、導入を進める企業は多いです。新しい機能の追加や使い方など、覚えることもありますが、スモールスタートではじめられるデジタル広告なので少しずつ使ってみるとよいでしょう。