Facebookピクセルとは?特徴や設定方法、計測方法、メリット・デメリットを解説

Facebookピクセルとは?特徴や設定方法、計測方法、メリット・デメリットを解説

Webマーケティング2021.03.31

目次


Facebookピクセルは、Facebook広告で効率よくコンバージョンを獲得する上で必須のツールです。Facebook広告の運用成果を詳細に計測できるだけでなく、蓄積したデータを利用して精密なターゲティングが可能です。


本記事では、「Facebookピクセルの概要とできること」「設定方法・測定方法」などを紹介します。Facebookピクセルのメリット・デメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。


Facebookピクセルとは


Facebook広告をクリックして自社サイトに訪れたユーザーのデータを計測・蓄積できるツールがFacebookピクセルです。ユーザーが自社サイトで、どのようなアクションを取ったのか、どれくらいコンバージョンしたのかなどのデータを取得することができます。


計測・蓄積したデータは、ターゲット設定や広告配信の最適化に利用されます。したがって、データの蓄積量が増えれば増えるほど、ターゲティング精度やコンバージョン率の向上が見込めるでしょう。


Facebookピクセルは、ピクセルコードを自社サイトに埋め込むことで利用できます。原則として、「Facebook広告を経由して自社サイトに訪れたユーザー」のデータを計測・蓄積できると覚えておきましょう。


Facebookピクセルでできること


Facebookピクセルは、Facebook広告を効率よく運用する上で必須のツールです。


Facebookピクセルでできることは以下のとおりです。



  • ユーザーが特定のアクションを行った回数を計測できる(商品購入・問い合わせなど)
  • 蓄積したデータを基に、コンバージョン獲得に最適な広告配信を自動で行ってくれる
  • 自社サイトを離脱したユーザーをリターゲティングできる
  • カスタムオーディエンス・類似オーディエンスを設定できる


ユーザーが行う特定のアクションには、「リンクをクリックする」「ウイッシュリストを追加する」などのアクションも計測可能です。


カスタムオーディエンス


カスタムオーディエンスは、自社の顧客リスト(カスタマーリスト)を利用したターゲット設定です。顧客リストをFacebookの広告マネージャにアップすることで、Facebook内で顧客を探し出し、カスタムオーディエンスを作成できます。


イメージとしては、「自社の顧客リストをFacebookに反映することで、全Facebookユーザーの中から自社の顧客を探し出す」といった具合です。


カスタムオーディエンスを作成すれば、自社のお得意様に効率よく広告を配信できるわけです。


類似オーディエンス


類似オーディエンスでは、自社のお得意様とプロフィールや属性が似ているFacebookユーザーをターゲットに設定できます。


お得意様との共通項が多いユーザーは、自社のビジネスに関心を持つ可能性が高いため、顧客の新規開拓に効果を発揮するでしょう。


カスタムオーディエンスと似た特徴があるため、混同しないように注意してください。


Facebookピクセルの設定方法


Facebookピクセルは、「ピクセルコード」と呼ばれる専用のプログラミングコードを自社サイトに埋め込むことで利用できます。


この項目では、オーソドックスな設定方法とカスタムコンバージョンについて紹介します。


Facebookピクセルの設定手順


  1. 「新しいデータソースを追加」→「Facebookピクセル」→「スタート」の順に選択
  2. ピクセル名と自社サイトのURLを入力し、「次へ」を選択


Webサイトがない場合、URL入力は不要です。



  1. 「手動でピクセルコードをウェブサイトに追加」を選択
  2. 表示された「ベースコード」をWebサイトの全ページに埋め込む


コードはHTMLの</head>の上に埋め込みます。



  1. 「ピクセルコードがインストールされました」と出たら、「イベントコードを手動で追加」を選択
  2. 「Eコマースと小売」「教育」などのカテゴリから、自社に合う項目を選択
  3. 「カートに追加」「登録完了」などの項目から、計測したいコンバージョンアクションを選択
  4. 表示された「イベントコード」を、コンバージョン数を計測したいページに埋め込む


コードはベースコードの下に埋め込みます。


設定後に必要なこと


設定が一通り終わったあとは、正常に機能するかを必ず確認しましょう。万一、正常に機能しなかった場合、データの計測・蓄積が行われません。


データは広告運用における貴重な資産です。最短で成果を出すためにも、動作の確認は忘れないようにしてください。


Facebookピクセルの設定状況を確認する方法は以下のとおりです。



  • 広告マネージャの「ピクセル」を選択し、画面右上に「ピクセルがインストールされました!」と表示されているか確認する
  • 画面下部の「ステータス」が「アクティブ」になっているか確認する
  • Google chromeの拡張機能「Facebook Pixel Helper」をインストールし、自社サイトでFacebook Pixel Helperが反応するか確認する


カスタムコンバージョンの設定


カスタムコンバージョンを設定すれば、イベントコードをWebサイトに埋め込むことなくコンバージョン数を計測できます。


ベースコードが全ページに埋め込まれてさえいれば、どのページのコンバージョンでも計測可能です。設定方法は、コンバージョンを計測したいページのURLをFacebookに設定するだけです。次のような流れで設定を行いましょう。



  1. イベントマネージャ→画面右上の「作成」を選択
  2. カスタムコンバージョン作成を選択
  3. 「コンバージョン名」を入力
  4. データソースの項目で、該当するFacebookピクセルを選択
  5. コンバージョンイベントの項目で、「すべてのURLトラフィック」の表示があるか確認する
  6. URLを選択
  7. コンバージョンとするURLのマッチタイプを選択
  8. コンバージョンとするURLの内容を入力


Facebookピクセルの測定方法


Facebookピクセルでコンバージョン数を計測する方法は、広告マネージャ画面で行います。



  1. 「列:パフォーマンス」を選択
  2. 「列をカスタマイズ」を選択
  3. 「コンバージョン」を選択
  4. 「結果」「インプレッション」「消化金額」などのコンバージョンイベントから、確認したい項目にチェックを入れる
  5. 「プリセットとして保存」にチェックを入れて「プリセット名」を入力


上記の設定が完了すれば、広告マネージャでコンバージョン計測が可能になります。


Facebookピクセルを設定するメリット・デメリット


Facebookピクセルは、Facebook広告とワンセットで考える必要があります。自社サイトにFacebookピクセルを設定するメリット・デメリットについて紹介します。


メリット①詳細マッチングでターゲティング精度を高められる


Facebook広告でターゲティング精度を高める機能に、「詳細マッチング」があります。


詳細マッチングは、設定を有効にしておくとユーザーのログインの可否に関わらず、Facebookがユーザー情報を自動で取得します。そして、取得した情報を基に、そのFacebookアカウントとユーザーをマッチングさせることが可能です。


詳細マッチングを利用するメリットは以下のとおりです。



  • より精密なリターゲティングが可能になる
  • より多くのデータを取得できるため、コンバージョン率の高い広告配信が可能になる
  • 広告配信の効率化が高まれば、コンバージョン単価の削減につながる


メリット②さまざまな機能を活用できる


自社サイトにFacebookピクセルを設定することで、さまざまな機能を活用できます。


たとえば「イベント設定ツール」を使用すれば、面倒なコード変更を行うことなく、計測したいコンバージョンアクションを変更できます。簡単に設定できるので、コーディングの知識がない人にとって心強い機能です。


また、「Facebook Analytics」を使って自社サイトの解析も行えます。


Facebook Analyticsで確認できる主な内容は以下のとおりです。



  • 新規トラフィック数やリピート率などの情報
  • ユーザーの属性情報
  • コンバージョンにいたるまでの経路
  • LTV分析


デメリット①コーディング知識がないと使いづらい


先述のとおり、Facebookピクセルは、コーディングの知識がなくてもある程度の設定はできます。しかし、すべての設定でコーディング知識が不要なわけではありません。


たとえば、不具合によってデータの計測やターゲティング設定に支障が出た場合、知識がなければ対応できません。そのため、Facebookピクセルの設定を行う前に、HTML・JavaScriptといったマークアップ言語とプログラミング言語を学習しておきましょう。


デメリット②1ページあたりイベントコードは原則1つのみ


1ページにイベントコードを2つ以上設定すると、カウントが重複する可能性があります。さらに、Facebook広告配信の最適化に悪影響が出る可能性も高まります。


ターゲティングや広告配信の最適化のためには、さまざまなコンバージョンアクションを計測することが重要です。しかし、欲張ってイベントコードを増やしてしまうと、不具合の対応に追われることになります。可能な限り、「1ページ、1イベントコード」で設定することをおすすめします。 


まとめ


Facebookはビジネス目的で使用するユーザーが多いため、高収入のビジネスパーソンが積極的に利用する傾向にあります。そのため、高額の商品やサービスのコンバージョンを獲得できる可能性が高いと言えます。


Facebookのユーザー数はLINEやTwitterなどに後れを取っていますが、高額のコンバージョンを狙いやすいという意味では、有望なマーケットと言えます。


Facebook広告で多くのコンバージョン数を獲得するには、Facebookピクセルへの理解が欠かせません。Facebookピクセルは、設定が完了してからがスタートです。多くのデータとノウハウを蓄積して、コンバージョンにつなげていきましょう。