企業がDXを推進していくために、今後積極的に採用すべき職種とは?

企業がDXを推進していくために、今後積極的に採用すべき職種とは?

お役立ち情報2021.03.29

目次


コロナウイルスの影響もあり、社内DXの推進に向けて 本格的に力を入れ始めたという企業様も多いのではないでしょうか。 スマホの普及や、SNSによる影響の拡大のみならず、 デジタル化が進むことによる既存ビジネスの「デジタル・ディスプラプション」など、 時代はどんどん変化し、企業が生き残るためには デジタル人材の確保が避けては通れない課題となっています。


今回、ここでは、社内DXを推進していくために今後必要とされる職種についてご紹介します。 是非、今後のビジネスを遂行するための人材採用にお役立てください。


DX(デジタルトランスフォーメーション)とは


そもそも、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、
「IT技術が人々の生活を、あらゆる面でより良い方向に変化させる」という考え方のことを指します。


IT技術を取り入れ、社内業務の効率化やコストの削減、ノウハウの蓄積やサービス向上を図る企業は年々増加。2021年に入り、ますますDX浸透の必要性が高まりをみせています。


テレワークやリモート会議、長時間労働の改善など、働き方改革が推進される一方で、課題となっているのが、業界間・職種間・企業間格差です。


『この業界、今さらデジタル化は厳しいよ…』
『この職種は守秘義務上、テレワークはちょっと…』
という声は、まだまだ広く聞かれます。


ですが、感染症対策や自然災害などの出社が困難なケースやクラスター発生などの急な欠員に備えて、どの業界・どの職種でもデジタル化できるものはないか常に検討していくことが、企業としての成長に大きく関わってきます。


時代に取り残されない、持続可能なビジネスを行っていくためにも企業のDX推進は避けて通れない局面に来ています。


参考 「「DX」とは? 2025年までに「DX」に取り組む必要性とは?


デジタル人材を自社で採用すべき理由


DX推進の必要性は、理解しているけれど、いざ、実現に向けて動き出そうと思った際、
社内にそういった知識やスキルを持つ人材がいない…
という企業も多いのが現状です。


そんなとき、『既存社員を育成』『他企業と連携(外部スタッフ)』『新卒・中途採用で獲得』など、さまざまな選択肢がありますが、理想としては、IT人材を自社で抱えておくことがおすすめです。


理由は主に3つあります。
【1】DXノウハウや経験の蓄積ができる
【2】自社サービスや社内組織への深い理解が必要となる
【3】定着まで長期的に見据える必要がある


まずは、他企業と連携し、ある程度知識と経験を獲得しながら、一方で社員育成制度や評価制度の整備を進め、DX 推進を担う人材を採用していくことが現実的といえます。


社内DX推進のために必要な職種


社内でDXを担当する組織編成は、業種やビジネスとITの関連性により、大きく分けて下記3つタイプに分かれます。


■IT部門拡張型
…すでにあるIT部門の機能を拡張


■事業部門拡張型
…事業部門が主導し、IT部門が支援


■専門組織設置型
…専任メンバーを置き新たに設置


既存社員の中からDX担当を集め、従来の業務と兼務する場合、業務のひっ迫や知識不足などによりなかなかDXが進まないという企業も多数あるようです。


本格的にDXを推進していきたいという場合は専門組織を設置し、これからご紹介する職種を採用していくとよいでしょう。


プロデューサー


ここでいうプロデューサーは、いわばDX推進を行う上でのリーダー的存在。
プロジェクトの推進や管理を行っていく立場です。


自社のビジネスを俯瞰してみることができ、業界全体の動きや経済の変化、未来動向を予測する力が必要とされます。


また、チーム全体を動かしながら既存社員はもちろん、外部企業とも人脈づくりを行い、必要とされる体制構築や予算確保をしていく役目です。


自社のビジネスや経営状況に深い理解があり、ITの知識が豊富でコミュニケーション能力に長けている人材が適任です。


ビジネスデザイナー


ビジネスデザイナーはいわば、企画職です。


自社の製品やサービスをDX化するためのアイディアを出し、それを形にするためにスケジュールをたて、役割を分担するポジションです。


プロデューサーと連携しながら、プロジェクトの進捗状況を把握し、会議の進行やチーム全体のコミュニケーションを図るなどファシリテーター的な存在ともいえます。


課題発見力や、着想力が求められるポジションのため、経営企画・営業・マーケティング部門に所属する既存の人材が適任です。


アーキテクト


アーキテクトはシステム設計職を指し、実際にDX関連のアーキテクチャ設計を担当します。


▽ITスキル標準V3 2011より



ITSS(ITスキル標準)では、アーキテクトに必要とされるスキルとして

「アーキテクチャ設計」、「設計技法」、「標準化と再利用」、「コンサルティング技法の活用」、「知的資産管理(Knowledge Management)活用」、「テクノロジ」、「インダストリ(ビジネス)」、「プロジェクトマネジメント」、「リーダーシップ」、「コミュニケーション」、「ネゴシエーション」の11項目が定義されています。

出典:https://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/download.html


アーキテクトはIT技術者の中でも、もっとも高いスキルレベルが要求される職種の一つ。
情報処理技術者試験の一つであるSA(システムアーキテクト)試験の合格者が適任です。


既存の自社スタッフをSA合格させるというのも不可能ではないですが、あまり現実的ではないため、多くの企業が外部スタッフや中途採用で確保しています。


データサイエンティスト・AIエンジニア


データサイエンティストは、データ解析の結果を分析し、その分析結果をもとに必要なシステムを作る担当がAIエンジニアです。


どちらも莫大なデータを扱う業務のため、データサイエンス力、データエンジニアリング力が求められます。


実際この職種はまだまだなり手が少なく人材が不足している現状です。
ほとんどの場合がAIエンジニアを採用し、データ解析結果のまとめと分析も担当しているようです。


UXデザイナー


UXデザイナーは、DX関連のシステムでデザインを担当する職種です。


エンジニア職の一種ですが、業務内容としてはWebデザイナーとほぼ同様で、インターネット概論、ワールドワイドウェブ法務、ウェブデザイン技術の3つを習得している人材の採用が望ましいといえます。


スキルレベルとしては、ウェブデザイン技能検定3級〜1級の保有者が適任です。
求人募集をかける際は、こちらを表記しておくことをおすすめします。


エンジニア(またはプログラマー)


一般的に、エンジニアはシステムの設計担当を指し、プログラマーはエンジニアの設計をもとにプログラムを書く担当です。


ですが、人件費を抑えたいという企業の場合、エンジニアを採用し、プログラミングまで担当してもらうということも少なくありません。


未経験から目指す方も多い職種ですが、初めて採用する場合、経験者を採用したいという企業も多いのではないでしょうか。スキルレベルとしては、最低限でも基本情報技術者試験合格者、応用情報技術者試験合格者の方を条件に採用活動をすることをおすすめします。


まとめ


ここでは、DX推進をする上で企業が採用すべき職種についてご紹介しました。


従来のビジネスモデルの変革が求められている現在社会において、データやテクノロジーを駆使して、ニーズを発掘し、新サービスや製品を提供する仕組みづくりは、今後欠かせない企業戦略だといえます。


ビジネスを遂行するためにDXに力を入れ今後人材採用をされる場合は、これらの職種を是非検討してはいかがでしょうか。