売上アップとロイヤリティ向上に欠かせない「カスタマージャーニー」とは?

売上アップとロイヤリティ向上に欠かせない「カスタマージャーニー」とは?

マーケティング2021.03.11

目次


商品やサービスを売るには、お客様が求めている需要を適切なタイミングで提供する必要があります。ユーザーに適切なタイミングで適切なメッセージを伝え、商品購買につなげる活動はマーケタ―の仕事のひとつです。


これを達成するためにまずはユーザーが商品やサービスを購入するプロセスを知っておく必要があります。これをカスタマージャーニーといいます。プロセスも5段階を有します。この記事では、この5段階のカスタマージャーニーを1つずつご紹介していきます。また、各段階に適した戦略目標の目安となる指標もご紹介していきます。


カスタマージャーニーとは・5つの段階を知る


それでは、これから1つずつ段階別にご紹介していきます。


自社ブランドの広告を何度か見かけたことはあり認知はしているが興味・関心が高くないユーザーに対して、いきなり購入を促すような広告やメッセージを伝えても全く効果はありません。


せっかくのマーケティング施策を効果的にするために、カスタマージャーニーを理解し、ユーザーの購入に至るまでのプロセスごとの行動や心理にあった心理をアプローチをしていく必要があります。


認知


まずは認知の段階です。商品やサービスを売るためにはまず知ってもらう必要があります。広告やメルマガなどを活用して自社ブランドの宣伝をしていきます。


情報収集


次は情報収集です。ユーザーが自社の商品やサービスを詳しく知り、理解するよう導く施策を実施します。WEBサイトで商品やサービスの詳細、レビューなど調べたり、手で触れる有形の商品であれば実店舗で実物をチェックする行動が含まれます。


比較・検討


次は比較検討です。自社の商品やサービスにある程度興味があるユーザーに対して、商品やサービスを検討してもらえるように導きます。価格や他企業の商品・サービスとの比較、費用対効果の検討などが含まれます。


購入


自社ブランドや商品・サービスに強い感心を持っているユーザーに対して、購入・成約をしてもらえるよう働きかけます。


ロイヤリティ(信頼・愛着)


一度商品やサービスを買ってくれた既存顧客に対して、リピートしてもらえるよう、また口コミなどで自社ブランドを広めてもらえるほど好意を持ってもらうために働きかけます。


カスタマージャーニーの段階別の目安指標


マーケティング戦略の中には、自社ブランドや商品に対して強い興味を示しているユーザーや購入意欲が強いユーザーなど、顧客になる可能性が高いユーザーに的を絞って広告を打つ戦略や、カスタマージャーニーで言う初期の認知段階でブランドの認知度向上を重視した戦略などがあります。


この戦略を決める際には、目標と目標ごとの達成具合を確認するために目安となる指標があります。ここではカスタマージャーニーの段階別に目安となる指標をご紹介します。


認知段階で確かめる際の目安となる指標


  • ブランド認知度…自社ブランドや商品・サービスを見たことがあるか
  • ブランド想起率…ほしい商品を選ぶ際に自社ブランドが思い浮かぶか
  • 第一想起率…自社ブランドが一番最初に思い浮かんだ確率はどの程度か


例えば、ライバル企業のブランドと比べて自社ブランドの認知度がどのくらいなのかを把握するために、アンケートなどを使って統計を取ると良いでしょう。アンケート結果をもとに、年代別、性別ごとに認知段階での広告をどのように展開したら良いかが見えてくるはずです。


情報収集段階で確かめる際の目安となる指標


  • 情報収集の手段…商品やサービスを知るための手段がどれほどあるか
  • 情報量…ほしい商品やサービスの種類がどれほどあるか
  • 情報の詳細性…ほしい商品やサービスにおいて詳細を確認できるか


WEBサイトやSNS、実店舗、展示会、ショールームなど、商品やサービスの情報を得る手段はもちろん、その商品やサービスの種類(サイズ、カラー、プランなど)や詳細(価格や仕様など)を知ることができるか否かも重要です。消費にゃサービスの情報設計を一度改めて確認することをおすすめします。


比較・検討段階で確かめる際の目安となる指標


  • ブランドの好感度…好感度の良し悪しはどうか
  • ブランドの選択…商品を選ぶ際の選択肢に含まれているか
  • ブランドイメージ…どんなイメージを抱いているか
  • ブランドの好み…ロゴやデザインなどへの評価はどうか
  • 購入意向…購入するつもりはあるか


比較検討段階のユーザーに対して自社商品やサービスを選んでもらうための広告を打ちたい場合に目安となる指標です。認知段階と同様に、アンケートなどで比較検討しているユーザーに対して調査を行ってみましょう。仮に、目標が「ブランドイメージを上げたい」のであれば、ユーザーがブランドに対してどのようなイメージを持っているのかを調査することで、現状を把握することができます。


購入段階で確かめる際の目安となる指標


  • 新規顧客…一定の期間にどれくらいの新規顧客を獲得できたか
  • 取引…一定の期間にどれくらいの取引先を獲得できたか
  • 平均購入額…お客様ひとりあたりの平均購入額はいくらか
  • 投資収益率…投資した額に対してどれだけの収益があったか
  • 広告費用対効果…費やした広告費に対してどれだけ売上を上げることができたか
  • 売上原価…仕入れや製造にかかった費用はどのくらいか
  • アクション単価…成約1つに対する単価はどのくらいか


ロイヤリティを確かめる際の目安となる指標


  • 再購入…リピーター獲得率はどの程度か
  • アップセル…1ランク上の商品・サービスを購入してもらえたか
  • 顧客の紹介…口コミなどで新規顧客を紹介してくれたかどうか


まとめ


ここでは、カスタマージャーニーについて解説しました。マーケターとして適切な人に適切なタイミングで適切なメッセージを伝え、商品購買につなげられるように、まずはカスタマージャーニーをきちんと理解し、段階にあったアプローチを行っていきましょう。


また、目安となる指標をもとにユーザーへのアンケート調査を行い、自社ブランドに対してユーザーが感じていることを把握すると共に改善するための資料として役立ててみることをおすすめします。


カスタマージャーニーを理解した上で、オンライン広告やマーケティングツールなどを活用し、自社商品・サービスの売上アップとロイヤリティ向上を目指しましょう。