Webマーケティング2021.03.31
目次
コンテンツとは情報の詰まった1つの作品のことを表していて、コンテンツマーケティングはそのコンテンツで収益を得るために行う促進行動全般のことを指します。
コンテンツマーケティングの導入を検討しているけど、どのくらい費用がかかるのかがわからないといったお悩みをお持ちの人は多いのではないでしょうか。
そんな方のために、本記事ではコンテンツ制作における費用やその相場、コンテンツマーケティングがもたらす費用対効果などについて解説していきます。
コンテンツマーケティングに関わる費用の種類
コンテンツマーケティングにはいくつかの工程があり、それぞれの工程でどのくらいの費用がかかってくるのかがある程度理解できているとスムーズに予算が立てやすくなります。
費用は大きく分けて以下の4種類に分けられます。
- サイト制作費
- ディレクション
- ライティング費
- 分析費
それぞれの費用感を理解し、長い目で見てコンテンツマーケティングの費用対効果を意識した予算立てを行いましょう。
サイト制作費
コンテンツ制作において柱となる費用がサイト制作費です。
サイト制作費は毎月かかるような固定費ではなく一度支払えばよい費用で、主な例としてはサイトを構築するために使うWordPress等でのサイト制作外注が挙げられます。
デザインやコーディング、WordPressへの組み込みまで含めて、外注した場合だと50万円程度が相場となっていますが、後ほど詳しく解説していきます。
自社にサイト制作が可能な社員がいれば、その社員に対する人件費のみで費用を抑えられる可能性があるため、一度相談してみることをおすすめします。
ディレクション
ディレクションとは「企画」、「マーケティング」、「校閲」の一連の工程を総称したもので、部門ごとに割り振られる人員に対してかかる人件費が費用としてかかってきます。
ディレクションは最も効果を数値化しにくいため、費用対効果を測りにくいことから、特に費用削減されやすい部分となっていますが、長い目で見てコンテンツマーケティングで高い費用対効果を上げる努力をしているかどうかが最も明らかとなる部分です。
コンテンツマーケティングで高い費用対効果を実現するために、ディレクションには十分な投資をしましょう。
企画
企画に対する費用の決め方はイメージしにくいかもしれませんが、企画に関わる社員たちの人件費はもちろん、企画内容の幅や規模、準備期間などによって変動します。
コンテンツマーケティングとなると、サイトのキーワード選定だけをして、構成から執筆まで外注するか、執筆だけ外注するか、そもそも外注しないかどうかで変わり、あるいは求めるレベルや執筆量によって変わってくることもあります。
マーケティング
マーケティングは市場調査から製造、輸送、保管、販売、宣伝の一連の商品が少しでも多く売れるためにする行動の総称を意味しています。
決して宣伝だけに限る話ではありません。コンテンツマーケティングならどんなサイトなら見てもらいやすいか考えるところからマーケティングは始まっています。
外注の場合はこの構成部分まで依頼するかどうかでその費用は変わってきます。また、何かを人々に提供しようとする以上宣伝は命です。宣伝には一定以上の費用をかけて投資する意識を必ず忘れないようにしましょう。
校閲
コンテンツ制作を多くのライターが行うことで生産性を高めることはできますが、それだけでは品質にバラツキが生じてしまうため、コンテンツの品質を一定に保つという意味で校閲は欠かせません。
ちなみに校閲とは別に校正という言葉がありますが、校正は誤字脱字などのチェックのことを意味していますが、校閲は内容の正確性をチェックすることを意味しています。
コンテンツマーケティングで大事なのは、制作したコンテンツに対して1人でも多くの人にリピーターになってもらうことです。
そのために、コンテンツの情報の正確性を高めて信頼を獲得し、その信頼を維持し続ける必要があります。
ライティング費
ライティング費は先程解説したように外注するのかどうか、外注するとしてどこまで任せるのかによって変わってきます。
当然社内でコンテンツ制作のできる社員がいれば、外注のライターとのやり取りというのがなくなる分よりスムーズにコンテンツを制作しやすくなります。
単価の基準ですが、依頼する人のライティングスキルの高さやライティングしていく内容の専門性の高さなどによっても変わります。
ライティングの一般的は計算方法は記事単価と文字単価
ライティングの単価は記事単価と文字単価の2種類あり、記事単価は文字数に関わらず1記事〇円とする方式で、文字単価は1文字あたり〇円と定めて、〇文字の記事の執筆を依頼する方式です。
文字単価に関しては、概ね1文字1~3円程度になることがほとんどですが、専門的な資格や知識が必要な場合など、時には1文字10円となることもあります。
コンテンツテーマの難易度によって費用が違う
コンテンツテーマの内容によって費用が変わることもあり、極端な例だとインタビュー記事が最も単価が高くなります。
他には、医療系や金融系の専門性の高いだと単価が高くなる傾向があります。
単価の基準については、クラウドソージングサイトのライティング募集要項に、執筆記事を掲載するサイトを記載していれば、掲載先のサイトで公開している記事と募集要項を照らし合わせて、どのレベルの記事ならどのくらいの単価なのかが分かります。
分析費
分析費はコンテンツを各種メディアに投稿した後に、Google Analyticsなどのツールを用いて、どれだけ集客することに成功しているか、どの媒体から打ち出したコンテンツを見つけ出して閲覧しているのか、どの端末で閲覧しているユーザーが多いのかなどの情報を調べるのに要するWeb解析の費用のことです。
主に分析する社員の人件費のみかかるものとなっていますが、ないがしろにしてはいけません。
コンテンツマーケティングを重要視するつもりはあっても、人員配置をしてみた結果、分析に対して割いている人員の数が少なく、費用削減が無意識に優先されてしまっているような企業が多く見られます。
トライアンドエラーを繰り返して制作したコンテンツを発展させていくことが大切なので、どこに成功した要因があって、どこに失敗した要因があったのかをしっかり分析する必要があります。
コンテンツマーケティングに関わる費用の相場は?
相場観を掴んでもらうために、外注する前提での費用の相場を以下にまとめました。
サービス内容 | 相場 |
記事作成のみ | 月額10万円以下 |
+マーケティングツールの設置+アクセス解析 | 月額10万円 ~30万円 |
+戦略設計 | 月額30万円 ~50万円 |
+改善支援+コンサルティング | 月額50万円以上 |
サービス内容については、追加で依頼する内容を増やしていくにつれて価格相場も上がっていきます。
記事作成のみ:~10万円以下
オウンドメディアの構築を済ませ、運営方針を固めて記事執筆のみを依頼したい場合におすすめです。
コンテンツ制作の費用を最も抑えられますが、ライターが外注でコンテンツの運営方針に関わらない分、その運営方針をうまく飲み込めていないと記事の修正の繰り返しでコンテンツ制作が円滑に進まないことも起こり得えます。
ライターが運営方針をしっかりと飲み込み、執筆にスムーズに取りかかれるようなマニュアルを意識して作成する必要があります。
記事作成+CMS設置+アクセス解析:10万円~30万円
記事作成からCMS(WordPressやSaaSのマーケティングツール)の設置、アクセス解析までを依頼する場合は、月額10万円~30万円で行えます。
ブログなどの立ち上げを経験されている方であれば、ここまでの内容は一通りこなせる人がほとんどです。
これまでのコンテンツ制作の実績やGoogle Analyticsの習熟度の高さの証明となるGAIQという資格を取得しているかどうかで価格が変わってきます。
限られた予算の中で、十分なクオリティのあるコンテンツを制作したいという方におすすめです。
戦略設計:30万円~50万円
コンテンツ制作全般だけに限らず、コンテンツマーケティングの戦略設計からサポートを受けようとする場合は、月額30万円~50万円で行えます。
この規模になってくると、個人ではなくコンテンツマーケティング経験のある会社に対しての依頼となってくることがほとんどです。
戦略設計の組み立て方を経験者から学べるので、学ぶ側としての姿勢次第ですが、支払った費用以上の効用を得られる可能性が高くなってきます。
コンテンツマーケティングをどこから始めればいいのか不安だという方は、初めは戦略設計と環境整備、コンテンツ制作の全般を依頼して、様々な学びを得てから少しずつ自分たちだけでこなしていくといった流れがおすすめです。
改善支援+コンサルティング:50万円以上
50万円以上を支払うと、コンテンツマーケティング全体のサポートだけでなく、改善支援やコンサルティングを受けられます。
新規事業で人員を割くのが難しかったり、まずはノウハウを獲得しておきたいといった理由で丸ごとメディア運営を任せてしまいたいという時におすすめです。
個人でWebコンサルティングを行っている人もいますが、Webコンサルティング会社の場合は、戦略設計から分析、改善提案までの支援を受けることもできるので、いざ自分たちだけでコンテンツマーケティングを導入してみたけど思うようにうまくいかないといった時に依頼できます。
コンテンツマーケティングの費用対効果
コンテンツマーケティングは、何を目的とするのかといった成果を測るための指標を定め、その上で費用対効果を分析していくことが求められます。
それを理解した上で以下のような事実があることを知っておくことがコンテンツマーケティングで高い費用対効果を生み出す秘訣となります。
コンテンツ制作費と効果は比例する
コンテンツマーケティングに限ることではありませんが、良いものを作ろうと思えば当然多くの費用を対価として支払う必要があります。
普段から1文字1円で執筆活動を行っているライターに記事作成を依頼するのと、普段から1文字3円で執筆活動を行っているライターに記事作成を依頼するのとでは出来上がる成果物に当然大きな違いが生じます。
積み上げてきたノウハウや実績のあるライターに書いてもらうことで、検索エンジンで上位に作り上げたコンテンツが表示されやすくなり、宣伝効果に繋がってきます。
費用を削減しない意識を持つことが大切です。
コンテンツ量と効果は比例する
作り上げたコンテンツは永久に資産として何らかの形でプラスの効果をもたらします。
コンテンツ量が多ければ、それだけユーザーの求める疑問や悩みを解決しやすいコンテンツになっていくため、集客数が上昇していきます。
それに加えて、他の会社が似たような記事などを投稿しても豊富なコンテンツ量を展開していれば差別化に繋がり、1つのコンテンツの集客数が減少し始めても別のコンテンツで補填するリスクヘッジにも繋がります。
また、コンテンツ量が多いとそれだけユーザーの回遊率の増加にも繋がるので、安定してコンテンツを充実化させていく意識も持っておくようにしましょう。
コンテンツマーケティングの費用削減のポイント
ここまでのことを踏まえ、コンテンツマーケティングの費用削減のポイントとして以下の2点が挙げられます。
- コンテンツマーケティングを内製と外注どちらで行うか
- 要所ごとに柔軟に内製にしたり、外注にしたりできるか
費用削減で大きな課題となってくるのが人件費で、人件費と一言で言っても依頼人の持っているスキルや実績によって大きく変わります。
コンテンツマーケティングを内製で行うか、外注で行うか
コンテンツマーケティングを内製で行うか、外注で行うかでどの程度費用削減が行えるか変わってきますが、そのためには外注依頼する場合に抑えるべきポイントを理解しておく必要があります。
外注のメリット
外注のメリットは以下のものが挙げられます。
- 人員の圧迫を軽減できる
- 自社の社員にはない視点で作られたコンテンツを手に入れることができる
- 専門的なツールの問題を解消できる
外注で依頼するということは、それだけ自社の社員を別のところに配置できるようになるため、人員の圧迫を軽減しながら、コンテンツマーケティングを進められます。
また、外注することで第三者からの視点で作り上げようとしているコンテンツを客観的に見られるため、顧客ニーズにあったコンテンツを作り上げてくれる可能性があります。
この外注をいくつもしていると、同時にあらゆる視点での考えや表現方法などが伝わってくるため、幅広いユーザーに響くようなコンテンツの作り方が見えてきます。
他にも、Google Analyticsなどの専門的なツールを使える人材がいない場合だと、内製をするにしても一から学習をし始める手間がかかりますが、その必要がなくなります。
外注のデメリット
一方で、外注のデメリットとしては以下のものが挙げられます。
- 内製よりも費用や時間がかかる場合が多い
- 方向性の共有に手間がかかる可能性がある
外注の場合、直接交渉して依頼することができる密な関係にある方がいるのであれば別ですが、基本的にメディアに募集要項を掲載してマッチングするのを待ったり、いくつもの会社に交渉をする必要があったりして費用や時間がかかることが多くなります。
いざ外注相手を見つけたとしても、円滑なコミュニケーションができなければ方向性を共有するのに手間がかかってしまいます。
これらのメリットやデメリットを踏まえて、自分たちが外注をした場合に得られるメリットや直面するデメリットを想定した上で外注をしましょう。
自社で行うべきことと任せるところは任せたほうが良いケースも
現状自社にどんな会社と繋がりがあり、どんなスキルを持った社員がいるのかを理解しておくと柔軟に対応しやすくなります。
わざわざ自社で対応できるはずのことを外注に依頼して手間をかけてしまったり、逆に自社で対応できると思って進めていたら対応が不可能なことが判明して、後になって必死に外注先を探し、コンテンツの制作そのものが遅れてしまうことがあります。
コンテンツマーケティングで費用対効果を上げるために
コンテンツマーケティングの費用対効果を考えていく上で、制作したコンテンツが生み出す効果としては、コンテンツ量の充実化であったり、顧客ニーズにあったコンテンツを作ることで大きな成果を得られます。
一方で、制作したコンテンツが生み出す費用としては、費用をかけて次々にコンテンツを生み出すことが大きな効果に繋がります。
外注をすることでユーザーに近い視点のコンテンツを作り上げられることを踏まえ、自社の置かれている環境を元に必要であれば費用の高さを気にせず外注を積極的に行うようにしましょう。