効果測定に役立つ3つのポイントとメール配信効果をアップさせるデータ活用方法

効果測定に役立つ3つのポイントとメール配信効果をアップさせるデータ活用方法

Webマーケティング2021.03.31

目次


突然ですが現在メール配信を会社や個人で担当されている方、メールの「効果測定」はされていますか?「メール配信を続けているのに効果が上がらない」、「前回の開封率、クリック率が良かったことは確認した。しかしそれだけ確認してメールの成功、失敗を次のアクションに生かせていない」という方、結果が良かったメールも悪かったメールも効果測定を行うことは重要です。ではどのように測定値を見るのか、またそれをどう活用すればいいのか、今回はメールの「効果測定」をテーマに、活用するべき数値と測定後のアクションにつなげるテクニックをいくつかご紹介します。


まずは自身のメールの結果を把握しよう。これだけは押さえておくべき3項目


メールの効果測定を行う上でまずチェックすべき項目はこちら


1.開封率


2.クリック率


3.配信時間


一般的なメール配信システムを活用している場合、メールを配信した直後に開封率、クリック率がレポートとして表示されます。まずはこれら数値から見ていきましょう。


1. 開封率


これはメールの件名、表示名の効果を検証するのに参考になる数値です。連載第6回で詳しく説明していますが、メールを開封する前に、唯一購読者が得られる情報というのがこの2点です。開封率の数値からどんな改善点が見えてくると思いますか?


・件名からメールの内容が見えてこない


・差出人名が個人名であるためどこのメールマガジンなのかわからない


・件名と中身のコンテンツに明らかな差異がある


こんなことが見えてくるはずです。


例えばメール配信システムなどを活用している場合、A/Bテストを利用して検証するのもいいでしょう。同じコンテンツを2つの異なった件名を使って配信してみると、どちらがより良いのか検証することができます。


2. クリック率


こちらは一点実際のコンテンツを検証するのに活用できる数値です。メールに載せるコンテンツといえば、例えばブログ記事やプレスリリース記事、商品紹介ページへのリード文などが挙げられます。これらのコンテンツのタイトルやサムネイル画像、導入文内にはたいていハイパーリンクを設置し、本来訪れてほしいページへ推移させるようにしていることが多いかと思いますが、それらが果たして読者にとって興味のあるものなのか、またはタイトルそのものがリンククリックしたい、先まで読みたいと思わせるようなものなのか、クリック率の数値から検証することができます。


また配信結果を蓄積することで、購読者のニーズを分析することも出来ます。ではクリック率から検証できる、コンテンツの改善について、弊社で配信しているメールマガジンの結果を例にしてみましょう。


こちらはBenchmark Emailが配信したメールマガジンです。弊社ではメール購読者全体を5つのカテゴリーにセグメントし、それぞれに同じ内容のメールを配信し各セグメントの特徴をチェックしています。このメールマガジンには人気のブログコンテンツを6つにセミナー告知を併せた7つのコンテンツを配信しました。


結果はなんとトップコンテンツとしてメールの冒頭に載せたコンテンツ(上記写真のトップ)よりもメールの中~後半に位置するコンテンツ「見込み客を獲得するならこの方法!メールアドレスを集めるのに効果的な6つの方法」が最もクリックされていました。


しかもこれは5つのセグメント配信先中4つの配信先で同じ結果となりました。


つまり、この結果から購読者層が以下のようであると分析できます。


・メール配信を担当している


・購読者を増やしたいと思っている


・購読者改善アップ策に悩んでいる


など、具体的な運用テクニックを知りたい購読者像がうかがい知れます。これは今後のコンテンツ作成の指標としても有効な効果測定ですよね。


3. 配信時間


こちらも配信した時刻を開封率、クリック率と共に蓄積していくことで、最も効果的な配信のタイミングが見えてきます。


様々なタイミングの時間帯(午前・午後・夜)、曜日(平日・休日・週末)で配信を試してみましょう。配信を繰り返していく中で、必ずこのタイミングでの配信は開封率が他のタイミングの配信と違って少しいい、というようなものがあるはずです。これを見つけたら、そのタイミングで定期的に配信しましょう。*定期的な配信タイミングは購読者の中でメール受信がルーティン化され覚えてもらいやすくなります。*


もちろん、より良い配信タイミングを見つけ出すべく、定期的に別時間の配信を検証することをオススメします。こういった時でもA/Bテストは活用できるでしょう。既存で決めた配信時間と、新たに検証したい時間の設定の2通りで配信結果を検証することができますね。


A/Bテストを活用して複数のアイディアを検証しよう


既に2回ほど、上記でご紹介していますが、効果測定において効率よく検証を進められるのがこのA/Bテストです。こちらもメール配信サービスではおなじみの機能ですが、メールの件名や差出人名、配信時間にコンテンツまで2~3つの案を顧客リストの一部に配信し、結果の良し悪しを検証することができます。アイディアが複数浮かんだ時の検証、既存のスタイルから新スタイルのメールの配信変更への検証などに役立出せることができます。


■A/Bテストについて詳しくチェック


[メール配信は育てる時代へ -A/Bテストを利用しメールを常に改良し続ける]


■A/Bテストの検証実例をチェック


[【実例多数】夜は深ければ深いほどいい!?A/Bテストをして分かったHTMLメール活用方法:株式会社tab様]


おそらく、メール配信をスタートしたばかり、または効果測定をしてこなかったという方には上記の点を検証するだけでも、メール配信の効果を改善させることは可能です。


では、次は得られたデータを有効活用する上級テクニックをご紹介します。