リスティング広告の効果とは?効果が出ない理由、効果を高める運用方法を解説

リスティング広告の効果とは?効果が出ない理由、効果を高める運用方法を解説

Webマーケティング2021.03.31

目次


インターネットを使って調べ物などをするときには、検索エンジンでキーワード検索を行います。リスティング広告(検索広告)は、そんなネットユーザーの習慣にもっともマッチしたWeb広告です。


ユーザーが検索したキーワードにマッチしている広告が表示されるので、コンバージョン率が高めというメリットがあります。しかし、実際に運用していても、うまく効果が出ないとお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。


この記事では、企業のWeb担当者に向けて、リスティング広告の効果と運用方法を分かりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。


リスティング広告とは?


リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンで検索をしたときに、検索結果画面に表示される広告です。リスティング広告は、キーワードでヒットしたWebサイトのタイトルが並ぶ目次画面の上部、または下部に表示されます。


ユーザーが検索したキーワードに連動しているため、商品やサービスを探している顕在層のユーザーにアプローチできます。そのため、コンバージョン率が高い広告であるといえます。


Webサイト内に表示されるディスプレイ広告もリスティング広告の一部ですが、今回は検索連動型広告について解説します。


リスティング広告の特徴は次の3つです。


・検索結果画面に表示される


・テキスト広告である : リスティング広告は、30字以内の「見出し」と150字以内の「説明文」で構成される広告で画像はありません。


・クリック課金制である : リスティング広告の掲載費用は、ユーザーが広告をクリックして広告主のWebサイトに遷移したときにだけ発生します。


リスティング広告の効果


リスティング広告の効果は、キーワード検索をしているユーザー、つまり「知りたいことや欲しいものがある人」に、関連する商品やサービスをアピールできることです。


ターゲットが集まる場に広告配信を集中できる


キーワード検索をするインターネットユーザーは、自分の知りたいことや欲しいものに向かってすでにアクションを起こしている「顕在顧客」です。


リスティング広告は「いちご狩り 奈良県」「キャンプ用テント 簡単」など、ユーザーの興味や関心に向けてピンポイントで関連商品を訴求することができます。


関連付けるキーワードを自由に設定できる


リスティング広告は、広告グループごとに10個や15個などの複数のキーワードを自由に設定できます。それぞれのグループに適したキーワードを設定することで、広告効果を上げることができます。


例えば、アウトドア用品を販売する店舗なら、テントなどのキャンプ用品、バーベキューなどの調理器具、ウェア、などの広告グループが想定されます。


各グループに対象商品と自社製品のコンセプトに合ったキーワードを組み合わせることで、ヒット率の高い検索結果画面に広告が表示されます。


広告配信の時間帯や地域も指定できる


同じキーワードでも、広告を表示する時間帯や曜日によって効果は違います。例えば、幼稚園児がいる専業主婦がターゲットなら、午前10時から午後2時くらいまでが、心にゆとりがある「スマホタイム」です。


ショップ情報や旅行情報など地域性のあるサービスなら、配信地域を指定することで広告効果を上げることができます。


デジタルデータで広告効果をつねに確認できる


Web広告のメリットは、クリック率、コンバージョン率などの数字を確認できることです。


リスティング広告はこの特徴を最大限に生かすことができます。なぜなら、ユーザーの検索意図と広告主のターゲティングのマッチ度を成果数字でリアルタイムに検証できるからです。


リスティング広告の効果が出ない理由


リスティング広告をしても効果が出ないのは、「クリックされない理由」があるか「クリックされてもコンバージョンまで行かない理由」があるからです。ここでは、効果が出ない理由と改善方法を解説します。


設定するキーワードが適切でない


リスティング広告(検索広告)では、設定するキーワードの適不適が広告の効果を左右します。広告グループごとに、「商品コンセプトに魅力を感じるターゲット」をキャッチするキーワードが設定されていないと、クリック率の高い検索画面に配信されません。


広告の管理画面ではユーザーが実際に検索したキーワード(検索クエリ)を見ることができるので、設定したキーワードとの違いを確認して、ズレを修正していく必要があります。


たとえば、自社の商品がレディースのアパレル商品であった場合、商品はトップスなのかインナーなのか、色は何色か、冬物か夏物なのかなど、特徴や機能をキーワードにするとよいでしょう。


広告の見出しがユーザーの興味を引かない


検索画面の上位にあっても、見出しの文言が検索意図から外れていればスルーされます。ユーザーはオーガニック検索(広告以外のWebサイト)を優先的にクリックする傾向があるので、そのハンディを跳ねのけるキャッチーな見出しが要求されます。


見出しの下の150字程度のリードも、小さい文字ではありますが、情報を真剣に探しているユーザーはクリック前にチェックします。せっかく見出しに注目してくれたユーザーをそこで逃がしてしまわないように「何が分かるWebサイトか」をキャッチ―に表現する必要があります。


短いテキストの中で、ユーザーの興味を引くような見出しを記載する工夫をしましょう。


クリック先のWebサイトに魅力がない


ユーザーがせっかくクリックしてくれても、遷移先のWebサイトに魅力がないと、すぐに離脱されてコンバージョンに結びつきません。


ランディングページ(LP)が分かりにくかったり、コンテンツの内容が貧弱だと、商品に対する信頼感も損なわれます。LPのデザインは見やすいか、商品の購入ページは使いにくくないか、ユーザーは情報を探しやすいかなど、広告のデザインだけでなく、遷移先のWebサイトの構成にも気を使いましょう。


結果指標を活用できていない


Web広告は広告管理画面で、クリック数やクリック率、コンバージョン率などの広告結果を見ることができますが、その数字を確認するだけで目標設定の見直しや広告改善に活用しなければ、広告の効果は向上しません。


クリック単価の設定が適切でないと広告の表示機会を逃がすし、Webサイトで改善が必要なページを放置すると離脱率が高くなります。


リスティング広告の効果を高める運用方法


リスティング広告の効果を高めるには、ターゲティングの精度を高めることと、結果の数字を改善に活かすPACDが必要です。


オーディエンスターゲティングを利用する


Web広告で重要なのは、単にオーディエンス(観客)を集めることではなく、どんなオーディエンスを集めるかです。ディスプレイ広告だけでなく、リスティング広告(検索広告)でもオーディエンスターゲティングは大切です。


ブランドコンセプトに合わせてターゲティングする


Googleの検索広告では、オーディエンスターゲティング機能を使うと、年齢・性別・居住地・興味・関心・インターネットでの行動履歴などで、配信対象をターゲティング(絞り込み)することができます。


例えば「スポーツウェア おしゃれ」のキーワードでも、オーディエンス設定を20代にするか40代にするかでは、配信対象が異なります。ブランドコンセプトに合わせたオーディエンスターゲティングによって広告効果を高めることができます。中心的なオーディエンスの広告入札価格を高くすることも可能です。


アフィニティカテゴリを活用する


Googleのオーディエンスターゲティングでは、世帯年収、住宅の所有形態、配偶者や子供の有無も、推定値ではありますが、設定することができます。ユーザーの趣味や習慣を推定して、関連性の高い商品の広告を配信する「アフィニティ カテゴリ」も利用できます。


また、Yahoo!の検索広告では、サイトリターゲティング、デバイスターゲティング、地域ターゲティング、時間帯・曜日ターゲティングが可能です。


キーワードごとの効果を確認する


リスティング広告は、キーワードごとの表示回数・クリック数・クリック率・コンバージョン数・コンバージョン率・コンバージョン単価・費用・平均掲載順位などを確認できます。


これらの数字を確認しながら、キーワード設定を見直してターゲティングの精度を上げていくことが重要です。


「期間比較」機能を利用してPDCAを回す


Google広告には、広告掲載期間によって結果を比較する「期間比較」機能があります。この機能を使えば、先月の前半と後半でクリック率やコンバージョン率などがどのように変化したかを確認することができます。


比較する期間でキーワードや広告の見出しを入れ替えると、どのキーワードや見出しが効果的かを知ることができます。


Webサイトのユーザー体験を改善する


リスティング広告の運用で忘れてはいけないのが、クリック先のWebサイトのクオリティです。クリックしてくれたユーザーに有益かつ快適なUX(ユーザー体験)を提供するように、ビジュアルや操作性の改善、コンテンツの充実を図りましょう。


検索意図にかなうWebサイトを用意することで、コンバージョン率の向上が期待できます。


まとめ


リスティング広告は、適切なキーワードを設定することで、配信したいターゲットに広告を表示することができます。


検索画面に表示される広告見出しや説明文の良し悪しは、クリック率を左右する重要な要素です。クリック先のWebサイトのユーザー体験を快適にすることでコンバージョン率が高まります。


Google検索やYahoo!検索がスマホユーザーにすっかり馴染んだ現在、リスティング広告はビジネス成功の鍵を握る重要な要因となっています。