マーケティングオートメーションの効果を最大化するシナリオの作り方

マーケティングオートメーションの効果を最大化するシナリオの作り方

Webマーケティング2021.03.31

目次


Webやメール、ソーシャルメディアなど企業が顧客に情報発信するための手段も増え、活用するにもそれぞれの連携が難しくなってきました。また顧客のニーズも細分化し、マーケティングはどんどん複雑化しています。


煩雑な管理に苦労するマーケターが増えるなか、マーケティングオートメーションを導入することで、これら複雑な作業を一元的に管理し、自動化までできるようになりつつあります。今回はそんなマーケティングオートメーションで重要な、「効果的なシナリオの作り方」について紹介します。


One to One マーケティングを自動化するマーケティングオートメーションとは?


すべての消費者に対して同じ情報を発信するマスマーケティングの効果が薄れてきました。そのため効果のあるマーケティングを行うためには、顧客を分析してその人に合ったアプローチをする必要があります。各顧客のニーズに合わせたOne to Oneマーケティングを行うことが顧客のロイヤリティを向上させ、大きな成果へとつながるのです。


しかし、従来はOne to One マーケティングのための顧客分析・管理や販促案の作成、情報発信はそれぞれ別に行われることが多く、手間がかかるうえに連携の難しさもありました。これらのOne to Oneマーケティングのための煩雑な業務が、マーケティングオートメーションツールを利用することによって自動化できるようになったのです。


マーケティングオートメーションのシナリオ作成


One to Oneマーケティングでは、誰に対してどのタイミングでどんなコミュニケーションを行うのかによって、結果が大きく違ってきます。その人にとって最適なタイミングでアプローチをしなければなりません。


そのためマーケティングオートメーションを導入するにあたっては、どんなシナリオを作成するかがとても重要になってきます。マーケティングオートメーションにおけるシナリオとは、「誰に」「何を」「いつ」伝えるのかを詳細に決めることです。


シナリオ作成の際には、「誰に」「何を」「いつ」の順で考えていくことがポイントになります。もし、見込み客からの成約率が低い、リピート客が少ない、休眠客が多いなど自社の課題が見えているのであれば、それを重点にシナリオ作成するのがよいでしょう。


シナリオ作成のポイント1:誰に伝えるか


マーケティングオートメーションのシナリオを作成するには、まず「誰に」伝えるかを決めます。これが決まらないと、「何を」「いつ」が決められません。


「誰に」を決めるにあたっては、「資料請求のあった見込み客」「1回購入しただけのライトユーザー」「最近購入のない休眠客」など、顧客ライフサイクル軸から考える必要があります。さらに、「どんな商品を購入したか」「どんな商品に興味を示したか」など顧客行動軸からも検討することが重要です。


また、顧客の性別、年代、住所、職業、ライフステージなど顧客属性に関する情報があれば、それも活用します。これらを組み合わせることで、「1カ月以内にお試しセットを申し込んだ東京都に住む20代の女性」というように「誰に」がハッキリと見えてきます。


シナリオ作成のポイント2:何を伝えるか


「誰に」が明確になったら、どのような目的でどのようなプロモーションを実施するのかを検討します。この場合、顧客育成フェーズごとに考えるのがよいでしょう。例えばお試しセットを申し込んだ顧客であれば、キャンペーン情報や値引きクーポンで再購入を促すことがフェーズを1段階進めるのに効果的です。


ホットなアクティブ客であれば直近で購入した商品の関連商品の購入をすすめるのがよいでしょうし、休眠客であれば過去に購入した商品と同じカテゴリーの商品を案内することなどが効果的と考えられます。


このように顧客育成フェーズに合ったコミュニケーションを取ることが、成果に結びつくのです。


また全顧客に対しては、商品開発秘話やポイントサービスなどの情報を伝えることで、ファン化を促進することも可能になります。


シナリオ作成のポイント3:いつ伝えるか


「誰に」「何を」が決まったら、どのタイミングで伝えるかを検討します。情報を発信して顧客とコンタクトしなければ忘れ去られてしまいますし、かといってしつこく接触するとかえってマイナスの結果になってしまうのです。


最適なコミュニケーションには、タイミングと頻度が重要になってきます。顧客の行動には一定の傾向がありますので、それを想定しながらタイミングと頻度を決定するのがよいでしょう。例えば資料請求のあった顧客の多くが2週間以内に購入しているのであれば、資料請求の何日後に伝えるべきなのか、いつまで何回伝えるべきなのかが見えてきます。


この場合、商品や顧客属性によってタイミングが変わる場合もありますので、それを踏まえて「いつ」を決めることが重要です。


まとめ


マーケティングオートメーションで効果的なシナリオの作り方について紹介しました。シナリオを作成するにあたっては、「誰に」「何を」「いつ」の順で考えるのがポイントです。「誰に」を具体的にすることで、「何を」「いつ」も見えてきます。どんなプロモーションを行うかは、顧客育成フェーズを意識しながら検討しましょう。


このシンプルなポイントを徹底し、結果につながるシナリオを作ってみてください。