ファン化・課題解決に繋がるアクティブサポート!日本の大手携帯キャリア3社が行うTwitter企業アカウント

ファン化・課題解決に繋がるアクティブサポート!日本の大手携帯キャリア3社が行うTwitter企業アカウント

Webマーケティング2021.03.31

目次


今や個人だけでなく、さまざまな企業がアカウントを持っているソーシャルメディア「Twitter」。そのツイッターアカウントは、それぞれの営業形態や目的によってカスタマーに対する振る舞い方が違います。今回の記事では、主にTwitterを活用してカスタマーの課題解決や不満解消し、自社商品に対するクレームを未然に防ぎ、ポジティブな関係構築を図れる「アクティブサポート」についての事例を紹介します。


 Twitterにおける"アクティブサポート"とは、自社が販売している商品やサービスに対しての投稿を企業自ら能動的に見つけ出し、企業側からカスタマーにサポートを働きかける施策です。今回は、得にアクティブサポートを活用している日本の携帯大手キャリア3社の事例をご紹介します。この分野の先駆けである「ソフトバンク」をはじめ、「NTTドコモ」「au」と、携帯キャリア大手は各社Twitterアクティブサポートに前向きに取り組んでいます。その概念や発想、また実際にどのようなサポートを行えば良いのかについてピックアップしてみました。


携帯大手キャリア3社(ソフトバンク、NTTドコモ、au)のアクティブサポート事例


カスタマーサービス担当(@SBCare)さんTwitter


 Twitterによるアクティブサポートを先駆けて行なったあるソフトバンクのアカウント「カスタマーサービス担当」。このアカウントでは、「電波状況がよくない」というようなカスタマーのツイートに対して、電波改善の情報提供を写真付きでツイートしたり、サポートの窓口への不満といった内容まで、幅広い顧客の声をすくい取っています。また、自社が制作したアプリや、カスタマーが必要としそうなアプリのおすすめ紹介、ソフトバンクが行なっているサービスの詳細な説明、iPhoneやAndroidなどの"スマートフォンに関するマメ知識"などを紹介する「知ってた?シリーズ」などのツイートも行なっています。さらに、地震などの災害に対する携帯電話の充電サービスや公衆無線LANサービス、災害用伝言板のサービス紹介なども災害時には頻繁にツイートしています。


ドコモ公式サポート(@docomo_cs)さんTwitter


 ソフトバンクに追随して、アクティブサポートを行なったドコモ。こちらも同様に、スマートフォンの操作における豆知識「スマホの豆知識」などのツイートや、おすすめアプリの紹介、ドコモが提供しているサービスの説明や使い方などをツイートを行なっています。ドコモの特徴としては、適度な顔文字などを交えたり、祝日や語呂合わせ出来る日に面白い写真をツイートしたり、間違い探しなどのゲームを投稿するなど、アカウントの中の人のおちゃめな部分を見せることでカスタマーへの親しみやすさを演出しています。こちらもソフトバンク同様、災害に対する携帯電話の充電・公衆無線LANサービスや、災害用伝言板のサービス紹介なども災害時には頻繁に投稿されています。


auサポート(@au_support)さんTwitter 


 積極的にコンテンツをツイートしている印象を受けるauのアカウント「auサポート」。また、電波サポートについてはYouTubeを使った動画リンク付きツイートなどもあります。さらに、流行しているウイルスやITに関わる情報を提供するツイート「ICT用語」や、同社に広報担当に"今季のおすすめニューモデル"について直接聞いたインタビュー記事、日本の世界遺産である屋久島や軍艦島でスマートフォンが使える秘密などの面白い企画記事のツイートなど、多彩なコンテンツをツイートしています。こちらも他社と同様に、災害に対する災害用伝言板のサービス情報、携帯電話の充電・公衆無線LANサービスや紹介なども、災害時には頻繁にツイートされています。


最後に


 Twitterでの企業アカウント運営を考える時に、つい頭に浮かびがちなのが「多くのフォロワーを獲得するため、面白いことをしてファン化しなければ」という発想です。しかし、今回紹介したような携帯キャリア大手3社のアクティブサポートは、企業が"カスタマーに対して提供できる価値"を基礎にしっかちりと置いてとり行なっているサービスであるという印象を受けます。つまり、カスタマーの奇をてらって注目を浴びるのだけではなく、自社の商品・サービスを利用しているカスタマーへの誠意のあるサポートを見据えるためのアクティブサポートだということです。こういったTwitterを使った積極的なアクティブサポートは、ソーシャルリスニングの一貫として、自社のカスタマーチームや開発陣に対しても、貴重なユーザーの声をフィードバックできる絶好の機会です。自社アカウントの運用を考える際には、今回紹介した事例を参考にしながら導入を検討してみる価値は充分にあるでしょう。