ストーリーズ広告とは?概要やメリット、配信方法と運用のポイントも解説

ストーリーズ広告とは?概要やメリット、配信方法と運用のポイントも解説

Webマーケティング2021.03.31

目次


Web広告の中でも「もっとも美しい広告」「広告のように見えない」と言われているのが、Instagramのストーリーズ広告です。


この記事では、企業でWeb広告を運用されている方に向けて、ユーザーの増加とともに広告出稿企業が伸びているストーリーズ広告の概要とメリット、配信方法と運用のポイントについて分りやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。


ストーリーズ広告とは?


2010年にリリースされたInstagramは、2016年に「ストーリーズ」の提供を開始しました。ストーリーズとは、投稿された画像や動画が24時間で自動的に削除される「気軽なコミュニケーション」の場です。


「インスタ映え」という言葉があるように、それまでInstagramは美しい写真や切り口のユニークな凝ったコンテンツの投稿を競うのが一般的でした。しかしストーリーズは日常のささいなワンシーンを公開しあう場として人気を呼びました。


スマホを縦に見ているときに「全画面」で投稿が表示されるのも人気の理由です。このストーリーズに2017年から配信がスタートしたのが「ストーリーズ広告」です。ストーリーズ広告は、ユーザーがフォロアー仲間のストーリーを閲覧している間にさし挟まれます。


ストーリーズ広告の特徴


ストーリーズ広告は、スマホを縦に見るユーザーへの配信に最適化した広告で、次のような特徴があります。


・スマホの画面にフルスクリーン(全画面)で表示される


・画像または動画(最大15秒)を配信できる。(最大3つの画像や動画をスライドショーする「カルーセル形式」もあります)


・オーガニック投稿(一般の投稿)の間にさし挟まれて再生される


ストーリーズ広告のメリット


ストーリーズ広告には、インパクトのある全画面で訴求できることなど、下記のような数々のメリットがあります。


没入感のある全画面で配信できる


ストーリーズ広告は画像も動画もフルスクリーンで配信されるため、インパクトのある訴求が可能です。


スマホはもともと画面が小さいという制約がありますが、それをさらに区切って表示される広告は、さらに小ささを強調してしまうきらいがあります。


その点、フルスクリーンはスマホの小ささを忘れさせる没入感をユーザーに与えます。表現の可能性が広がるので、クリエイティブにさまざまな工夫をこらすことも可能です。


一般の投稿の間に自然に挟まれる


ストーリーズ広告は、ユーザーがオーガニック投稿を閲覧する流れの中で自然に目に入る仕組みになっています。


下手をするとユーザーにストレスを与える可能性もありますが、ターゲットに刺さるビジュアルとメッセージ性があれば、ユーザーのリアクションも好意的になります。不快感を与えないよう、オーガニック投稿を見るように楽しめるコンテンツにすることが可能です。


行動を促すボタンが見やすい


フルスクリーンなので、ユーザーの行動を促す「コールトゥアクション」のボタンが見やすい設計になっています。スマホユーザーはスワイプやタップで短時間に別の画面に移動する習慣が身に付いているので、ボタンが見やすいことは重要なポイントになります。


ストーリーズ広告のコールトゥアクションには、次のような種類があります。


・詳しくはこちら


・ダウンロード


・申し込む


・予約する


・お問い合わせ


・メニューを見る


・登録する


・フォローする


・他の動画を見る


・購入する


Facebookの広告マネージャで精緻なターゲティングができる


InstagramはFacebook社が運営するプラットフォームで、ストーリーズ広告はFacebookの広告マネージャで管理・運用します。


実名や年齢、住所、メールアドレスなどユーザーのさまざまな属性を登録するSNSであるFacebookの広告は、その情報を生かした精緻なターゲティングが可能で、ストーリーズ広告でもこのメリットを利用することができます。


ターゲットは広告目的(リーチ・コンバージョン・ブランドの認知度アップ・アプリのインストールなど)によって細かく設定することができ、確実な効果が期待できます。


日本のInstagramユーザーはハッシュタグで興味のある分野の投稿にリーすることが多いので、キーワードをホットなハッシュタグに紐づけることで、ターゲティングの確度が上がります。


リターゲティング機能で、 Facebook で広告を見たユーザーにストーリーズ広告でアプローチすることも可能です。


10代~30代のユーザー数の伸び率が高い


Instagramを利用している人の数はLINE、Twitterに次いで第3位ですが、2015年~2020年の伸び率では断然のトップです。Instagram Businessの発表によると、国内の月間アクティブアカウント数は3,300万におよんでいます。


LINEやTwitterの広告よりもビジュアルな訴求力で勝っているInstagramのストーリーズ広告は、利用者数の伸びによって、ますます媒体価値を高めていると言えます。


ストーリーズ広告が表示される場所


ストーリーズ広告は、Instagramのストーリーズに表示されます。同じものをFacebookとMessengerのストーリーズにも掲載することができます。


Instagramではストーリーズ広告だけを配信することができますが、FacebookやMessengerの広告ではストーリーズのみの配置を選択することはできません。自動配置を選択して、ストーリーズに対応した広告目的を使用することで、ストーリーズの配置が含まれるようになります。


ストーリーズ広告の配信方法


ストーリーズ広告を配信するには、まずFacebook のアカウントを取得して、Facebookページを作成する必要があります。その後に「広告マネージャ」にログイン して、下記の手順で広告を配信します。


広告マネージャの操作手順


広告マネージャの操作手順は以下のとおりです。


1.「作成」をクリックして「ガイドツールによる作成」を選択する


2.広告の目的を選択する(「リーチ」「動画の再生数アップ」「コンバージョン」「アプリのインストール」「リード獲得」「トラフィック」のいずれか)


3.「配置」のセクションで「自動配置」または「配置を編集」を選択(どちらを選んでもInstagramのストーリーズにはデフォルトで配置されます)


4.「キャンペーンの設定」でキャンペーン名を入力する


5.自社のFacebookページに紐づける


6.「オーディエンス」を設定してターゲティングする


7.「予算と掲載期間」を設定する


8.画像、動画などの広告素材をアップロードして、プレビューで確認する


9.広告審査で承認後に配信される


広告素材の要件


Instagramの広告素材には、下記のような規定があります。


【画像】


・アスペクト比 : 9:16および4:5~1.91:1


・最長表示時間 : 5秒


・最大ファイルサイズ : 30MB


・対応画像タイプ : JPG PNG


【動画】


・アスペクト比 : 9:16および4:5~1.91:1


・最長再生時間 : 15秒


・最大ファイルサイズ : 4GB


・動画の最小幅 : 500px


・対応動画タイプ : MP4 MOV


・挿入する文字の分量は、動画のサムネイル画像の20%以下


動画では音声も再生されますが、スマホはサイレントで使用されることが多いので、音声のインパクトに頼らないビジュアルの制作が求められます。


ストーリーズ広告運用のポイント


ストーリーズ広告の運用では、フルスクリーンの画面を生かすクリエイティブを制作することや、アンケートスタンプなどの装備されている機能を活用するのがポイントになります。


縦サイズの全画面を生かす画像・動画を配信する


Instagramストーリーズ広告の最大の特徴は、スマホの全画面に表示される画像や動画だということです。クリエイティブはこの特徴を最大限に生かして、ユーザーの心に刺さるものにすることが肝心です。


例えば、雲の動きを早く見せるようなタイムラプス(微速度撮影)動画を使用するなど、インパクトのあるビジュアルが求められます。また、インスタグラムのユーザーはユーモアのある表現を好むという傾向も指摘されています。


ストーリーズ広告は表示から2秒以内にユーザーの興味をひきつけないとスキップアウトされると言われています。ユーザーのストレスにならないことはもちろん、エンターテイメントとして楽しんでもらえるものを提供することを心がけましょう。


カルーセル形式やアンケートスタンプの活用


ストーリーズ広告には、単一の画像や動画だけでなく、複数の画像や動画が入れ替わるカルーセル形式もあります。


広告内にアンケートの質問と2つの選択肢を設定する「アンケートスタンプ」も表示できます。ユーザーのリアクションを誘導する仕掛けとして活用したいものです。アンケートの質問は100文字まで、各回答は24文字まで入力できます。


広告マネ―ジャで数値を確認しながらPDACを回す


ストーリーズ広告は、広告マネージャでクリック率やコンバージョン率などの効果指標をリアルタイムで確認できます。


これらの指標を確認しながら、ターゲティングを見直す、ビジュアルを改善するなどでPDACを回し、広告効果を高めていくことが重要です。


まとめ


美しい画像や楽しい動画を求めてユーザーが集うInstagramにフルスクリーンで訴求できるストーリーズ広告は、クリエイティブ次第で多くのターゲットの心に刺さるアピールが可能です。


Facebook傘下のSNSという特徴を活かした精緻なターゲティングも可能なので、企業のWeb広告ご担当者は、配信を前向きに検討されてみてはいかがでしょうか。