Webマーケティング2021.03.31
目次
コンバージョン(CV)とは、Webサイトごとに得られる最終成果のことを指します。最終成果には、商品の購入やサービスの申し込み、資料請求、ホワイトペーパーのダウンロードなどがあります。
自社のWebサイトの利益を上げるためにもユーザーのニーズを知るためにも、コンバージョン(CV)について理解する必要があります。
この記事では、企業でデジタル広告やWebマーケティングに携わる方に向けて、コンバージョン(CV)の特徴や種類、測定方法などについて解説します。コンバージョン(CV)を上げる方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
コンバージョン(CV)とは
コンバージョン(CV)とは英単語で「転換」という意味があり、Webサイトごとのゴールにユーザーが転換する、つまり到達することを指します。
ゴールは最終目的である商品購入やメルマガ登録、資料請求など、Webサイトごとに異なります。そのため、Webサイトごとにコンバージョンの上げ方や測定方法が異なります。まずは自社での最終目的は何なのかを明確にすることが大切です。
Webマーケティングやデジタル広告において成功するには、コンバージョン(CV)を多く獲得することが必須です。
CVRとは
CVR(Conversion Rateとは、自社のWebサイトやECショップにアクセスしたユーザーのうち、実際に購入や申し込み、ダウンロードに至った割合を示す指標です。「コンバージョン率」とも呼ばれます。
計算式は「コンバージョン数÷セッション数(Webサイトの訪問者数)×100」です。CVRが高いほど、デジタル広告やSEO対策が成功していることがわかります。
CPAとは
CPA(Cost Per Acquisition)とは、コンバージョンを獲得するのにかかった費用を示す指標です。デジタル広告を出稿した際にかかった費用に対して、何人の見込み客を獲得できたのかがわかります。
計算式は「広告費用÷コンバージョン数」です。CPAは低い方が費用対効果よいと判断されます。
コンバージョンの種類
コンバージョンは、到達の方法や測定方法よっていくつかの種類に分類されます。ここでは、それぞれの特徴を解説します。
それぞれのコンバージョンについての測定方法や実際の場面を理解し、ユーザーがWebサイトから離脱する原因、利益をあげるために必要なことを知ることが、成果を最大化するためにはとても大切です。
直接コンバージョン
「直接コンバージョン」とは、Webサイトを訪問したユーザーがそのままゴールに辿り着くことを言います。ユーザーが一度も離脱することがないので、最もシンプルでスピーディーなコンバージョンです。
たとえば、デジタル広告を出稿して、ユーザーが広告をクリックし、自社のWebサイトへ訪れたとします。そのままWebサイト内から離脱せず、商品を購入したら直接コンバージョンに至ったとカウントします。
間接コンバージョン(アシストコンバージョン)
「間接コンバージョン」とは、Webサイトを訪問したユーザーが一度離脱し、再び訪問した際にゴールに辿り着くことを言います。
ユーザーは他のWebサイトでのサービスや価格の比較のためなどに離脱し、再び訪問するので、直接コンバーションに比べて複雑にはなるものの、潜在ユーザーのニーズを探ることに適しています。間接コンバージョンは、アシストコンバージョンともいいます。
クリックスルーコンバージョン(CTC)
「クリックスルーコンバージョン(CTC)」とは、表示された広告をそのまま経由し、Webサイトを訪問したユーザーがゴールに辿り着くことを言います。広告を経由した後は、直接コンバージョン・間接コンバージョンにかかわらず、クリックスルーコンバージョンにカウントされます。
ビュースルーコンバージョン(VTC)
「ビュースルーコンバージョン(VTC)」とは、広告が表示されたものの、クリックせずに他のルートを経由してユーザーがゴールに辿り着くことです。
ユーザーに広告が表示された数日後に他のルートを経由してコンバージョンした場合もカウントされるので、主に広告の効果を確かめるために測られるコンバージョンです。
ユニークコンバージョン
「ユニークコンバージョン」とは、計測期間内にゴールに訪れたユーザーの数を言います。コンバージョンしたユーザーの数を表すので、同じユーザーが2回コンバージョンした場合もユニークコンバージョンは「1」となります。
ユニークコンバージョンは主に会員登録のように、同じユーザーが何回登録しても意味がない場合に利用されることが多いです。
「総コンバージョン」とは、計測期間内にゴールに訪れた総回数のことを言います。つまりコンバーションした回数を表し、同じユーザーが2回コンバージョンした場合は総コンバージョンは「2」となります。
総コンバージョンは、主に商品購入など、全てのコンバージョンが重視される際に利用されることが多いものです。
コンバージョンの測定方法
コンバージョンは、Webサイトのゴールにユーザーが到達した回数をもとに測定します。測定するには、コンバージョンタグをWebサイト内に設置する必要があります。コンバージョンタグとは、ユーザーがゴールに到達した回数を測定するものです。
コンバージョンタグをゴール地点(コンバージョン地点)であるページに設置し、ユーザーがゴール地点のページを訪れると測定される仕組みとなっています。
基本的には「商品の購入完了ページ」や「メルマガ登録完了ページ」のようなサンクスページに設置します。サンクスページをユーザーが訪れた回数がコンバージョン回数となります。
コンバージョンを上げる方法
実際にコンバージョンを上げるためには、SEO(検索エンジン最適化)やLPO(ランディングページ最適化)、EFO(入力フォーム最適化)について対策する必要があります。それぞれへの対策を改善することでコンバージョンを上げる効果が期待できます。
SEO(検索エンジン最適化)
SEOとは「Search Engine Optimization」の略語で、日本語で「検索エンジン最適化」と言います。SEOの実際の意味は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位に表示されるようにWebサイト内の仕組みを整えることです。
検索エンジンにはWebサイトの表示の順位を決める独自ルールが存在し、上位に表示されているWebサイトはそのルールに基づいて制作されています。そして検索エンジンの独自ルールに従い制作することをSEO対策と呼びます。
また、検索エンジンのうちGoogleの利用率は過半数を超えているので、GoogleのSEO対策をすることがコンバージョンを上げるためには必須であると考えられています。
しかしGoogleのルールは日々変更され、明確なアルゴリズムは公開されていません。ただ、キーワードがWebサイトに適切かどうか、ユーザーにメリットがあるか、検索エンジンのガイドラインに違反していないかなどの項目を満たすことがSEO対策になると一般的には言われています。
SEOのためには、GoogleのSEOのルール変更に対してアンテナを張り、情報収集をすることが大切です。
LPO(ランディングページ最適化)
LPOとは「Landing Page Optimization」の略語で、日本語で「ランディングページ最適化」のことです。LPOの実際の意味は、LPをユーザーのニーズに適切なものに調整し、コンバージョンを上げることです。
LPとはランディングページのことで、広義と狭義の2つの意味で使われます。広義では、ユーザーがWebサイト内で最初に訪れる着地ページのことを指します。
一方狭義では、商品購入ページやユーザーの問い合わせページなどの売り上げ増加を目的とした縦長のページを指します。LPOでは、狭義の意味である売り上げ増加を目的としてLPを最適化します。
LPOでは、LPを訪問したユーザーがコンバージョンする回数を増やすために、LPの見せ方や文章を工夫することが大切です。実際には、ABテストがよく用いられます。ABテストとは、異なる2つのパターンを用意し、ユーザーの反応がよい方を採用するテストです。
LPの各要素ごとにABテストを行い対策をすることが、LPOのためには重要と考えられています。
EFO(入力フォーム最適化)
EFOとは「Entry Form Optimization」の略語で、日本語で「入力フォーム最適化」のことです。EF(エントリーフォーム)を整え、ユーザーの入力完了率を高めることでコンバージョンを上げることがEFOの目的です。
EFとは、申し込みフォームや資料請求フォームのような入力フォームのことです。入力フォームはユーザーがコンバージョンするための最終段階にあたる大切な要素の1つであるとともに、離脱ユーザーが多い要素の1つでもあります。
実際に、入力フォームの途中で、多すぎる項目や分かりづらい誘導で離脱してしまうユーザーは少なくありません。離脱してしまうユーザーを減らすために、入力フォームを整えることでEFOを図ることができます。
有効な手段として、必須項目や入力ミスをしたときにユーザーにそれがわかりやすいようにフォームを整えたり、ボタンの配置場所や目立つ配色を採用することなどがあげられます。
まとめ
コンバージョンはWebサイトのゴールであり、Webマーケティングにおいて最も重要なポイントです。コンバージョンを上げる方法として一般的な考え方もありますが、Webサイトの特徴やユーザーのニーズ、コンバージョン自体の要素によって正解が変わります。
また、コンバージョンは1つではありません。間接コンバージョンやユニークコンバージョンなど、ユーザーのアクションによって計測する内容も変わります。
まずは自社の施策によってユーザーをゴールへ辿り着かせる方法を考え、コンバージョンを上げる方法を探し続けることが大切になってくるでしょう。