動画広告が主流になりつつある現在では、YouTube広告を活用する企業が増えてきています。動画広告は静止画やテキストだけの広告と違い、テレビCMのように音楽や台詞でユーザーにアプローチできるのがメリットです。

しかし、料金はいくらなのか、動画を制作する費用はいくらかかるのか、疑問に思う人もいらっしゃるでしょう。

この記事では、企業のデジタル広告を担当する方に向けて、YouTube広告の料金の仕組み、制作費の目安を解説します。動画広告やYouTube広告を運用する際の参考にしてください。

YouTube広告の特徴

YouTube広告は、動画投稿のプラットフォームであるYouTubeに出稿できるデジタル広告です。日本だけでなく、海外のユーザーにもアプローチできます。YouTubeの動画を再生した際に表示され、動画やバナーを使ってユーザーに訴求できるのが特徴です。

出稿している広告に掲載されている商品やサービスのジャンルはさまざまで、多くの企業が参加しています。

YouTube広告では、動画広告がメインになります。広告は、動画を再生する前、再生途中、再生した後に表示されます。動画の長さは5秒から60秒程度で設定するのが一般的です。

広告は動画が再生して5秒後にスキップできる「スキッパブル広告」と、スキップできない「ノンスキッパブル広告」があります。いくつかの種類があり、運用する目的も異なります。出稿する際は自社の目的にあわせて選ぶことが大切です。

YouTube広告で費用が発生する仕組み

YouTube広告は、ユーザーが広告を視聴したら料金が発生します。リスティング広告のように、クリックされたら料金が発生するわけではありません。

課金の規定は、広告の再生時間や再生回数によって決まります。ユーザーがYouTube広告を何秒視聴したか、何回再生したかによって判断されます。

広告費の平均は2円~30円程度ですが、出稿する業界や業種、商品やサービスのジャンルなどによって金額は変わります。

ただし、広告費は自社で設定できるので、「まずは1,000円でスタート」とする企業が多いです。はじめてYouTube広告を運用するのであれば、試しに1,000円で出稿し、仕組みや効果を確認してから拡大していくのもよいでしょう。

YouTube広告の種類と料金形態と目安

YouTube広告の種類は「インストリーム広告」「TrueViewディスカバリー広告」「バンパー広告」「アウトストリーム広告」「マウスヘッド広告」の5つです。ここでは、それぞれの特徴と料金形態、目安について解説します。

インストリーム広告

インストリーム広告とは、YouTubeで動画を再生すると、自動的にスタートする広告のことです。動画の再生前や途中に広告をはさむことができます。2つのタイプがあり、「5秒経過するとスキップできる広告」「15秒以下でスキップできない広告」にわかれます。

自社の商品やサービスに興味関心があるユーザーにアプローチしたい際に向いています。

インストリーム広告は、ユーザーが「30秒以上視聴した」と判断されると料金が発生します。広告費の目安は、2〜30円程度です。

TrueView ディスカバリー広告

TrueViewディスカバリー広告とは、ユーザーがYouTube内でキーワードを検索した際の、検索結果に表示される広告です。リスティング広告同様に、検索結果の最上部に広告が表示されるので、ユーザーに目がつきやすく興味関心を抱きやすくなります。

動画形式ではなく、テキスト形式での配信となります。ディスカバリー広告では、広告タイトル・広告文・テキストリンクを設定します。動画の再生中に表示されるわけではなく、ユーザーが自分からクリックするタイプなので、コンバージョンにつながりやすいといえます。

ディスカバリー広告は、広告をクリックした際に料金が発生する仕組みです。広告費の目安は1クリック3〜20円程度です。

バンパー広告

バンパー広告とは、ユーザーが視聴している動画の冒頭、または再生中に表示される広告のことです。動画の長さは6秒以下で、スキップできないのが特徴です。

自社の商品やサービスの認知拡大に適しています。短い時間の中でインパクトを持たせ、ユーザーの興味を引く訴求力が求められます。

バンパー広告は、広告が1000回表示されるごとに料金が発生するインプレッション制です。料金は自社で単価を設定するため、目安は業界や商品のジャンルによって異なります。はじめてバンパー広告を運用するのであれば、まずは低予算で出稿をはじめ、徐々に広告費を増やしていく方法がおすすめです。

アウトストリーム広告

アウトストリーム広告とは、6〜30秒の動画をGoogleが提携しているWebサイトに配信する広告です。YouTube以外での配信ですが、広告枠に使われるのはYouTubeなので、アウトストリームと呼ばれます。

動画広告で幅広く訴求したい場合に適しています。YouTube以外のユーザーにアプローチできるのがメリットです。

アウトストリーム広告は、自動再生される動画が2秒以上表示されると料金が発生する仕組みです。料金は広告が1000回以上表示されると発生するインプレッション制です。料金は広告主が入札して設定できるので、予算に合わせて入札しましょう。

マストヘッド広告

マストヘッド広告とは、YouTubeのホーム画面の上部に表示される広告です。パソコンやスマホ、タブレットといった各デバイスで再生できます。ホーム画面に広告が掲載されるため、認知向上とブランディングに長けています。

マウスヘッド広告は、広告が1000回表示されるごとに料金が発生する形式と、表示された日数の単位で料金が発生する形式のどちらかを選べます。

YouTubeのホーム画面に表示されるため、一番目立つ広告です。そのため、どちらの形式で出稿する場合でも料金は安価ではありません。出稿する際は事前にGoogleの営業担当者に枠の予約を依頼する必要があります。

YouTube広告の動画広告の制作費

YouTube広告の制作費は、最も安い相場で10〜30万円程度、一般的な制作費では30〜100万円程度が目安となります。

制作費の内訳は、「企画・撮影・編集」が含まれます。アニメーションや役者の手配、スタジオレンタルなどが費用に含まれる場合もあります。画像やテキストのみのデジタル広告と違い、動画を制作するためそれなりの費用がかかります。

自社で動画の撮影や編集をまかなうより、制作会社やフリーランスに外注するのが一般的です。編集のみであればフリーランスのクリエイターに、数千円から依頼することも可能です。広告の企画から制作を依頼する場合は10万円前後が相場です。

企画から制作、運用、効果の分析などすべての行程を外注した場合には、50万~100万円前後を想定しておいたほうがよいでしょう。

できるだけ制作費を安価におさえることも可能ですが、あまり予算を削ると動画のクオリティが下がる恐れがあります。また、YouTube広告をバンパー広告で出すのか、マストヘッド広告で出稿するのかによっても金額は異なります。

YouTube広告を制作する際は、自社のリソースでどこまで制作できるのかを検討し、外注する場合は複数社の見積もりを取り、検討してから発注するとよいでしょう。

YouTube広告のメリット・デメリット

ここではYouTube広告のメリットとデメリットを解説します。予算の都合だけでなく、広告のメリット・デメリットも確認したうえで出稿しましょう。

メリット

・費用対効果が高い

YouTube広告は、動画で広告が掲載されます。そのため、動画広告は多くのユーザーに自社の商品やサービスを認知してもらえることができ、顕在層のみならず潜在層にも目に触れてもらうチャンスが広がります。

また、テキストのみの広告と違い、ユーザーはエネルギーを使わずに広告を見ることができるのもメリットです。

・ユーザー数の多さ

YouTubeは、全世界で20億人以上のユーザーが登録しています。日本だけでも6,500万人の月間ユーザー数がいます。YouTubeに広告を出すことで日本国内はもちろん、世界中のユーザーにリーチできます。

・ターゲティングが可能

YouTube広告では、ターゲットの性別・年齢・地域などの詳細な設定ができます。自社のサービスや商品に対して、ユーザーを絞ってコンバージョン率を高められることもメリットの1つです。

デメリット

・制作費がかかる

YouTube広告のデメリットの1つは、制作費がかかることです。動画を作るにあたり、自社にリソースがない場合は外注して用意する必要があります。自社内に動画制作の部署を立ち上げる場合も、制作会社に発注する場合も、ある程度のコストがかかります。

・ネガティブな結果になる可能性もある

YouTube広告の多くは、動画内に広告が再生されます。ユーザーが見たいと思っている動画の中に広告が流れることは、ストレスになる場合もあります。ユーザーが不快と思われた時点でネガティブな結果になる場合もあります。

YouTube広告を出稿する際は、ユーザーがネガティブなイメージを持ちにくいような動画を作りましょう。

まとめ

YouTube広告は1,000円で出稿できる動画広告です。動画の制作費は数千円から100万円まで幅があります。世界中のユーザーに向けてアプローチできる反面、予算を下げ過ぎるとクリエイティブの質に影響があります。

テキスト広告にはない音と動きで訴求できるのが動画広告のよい所です。出稿する際は、たしかな質のクリエイティブを用意し、確実に効果を上げることが大切です。