YouTube広告には、YouTube動画の視聴中や再生前後に流れる広告と、関連動画として表示される動画広告があります。YouTubeの利用者が増えているなか、YouTube広告を配信効果や費用対効果について気になる人も多いでしょう。

この記事では、企業のデジタル広告担当者やWebマーケティングを行う人に向けて、YouTube広告の効果や、効果の測定方法、費用対効果について解説します。自社の施策にお役立てください。

YouTube広告とは?

YouTube広告とは、YouTubeの再生前後や視聴途中に表示される広告です。パソコンやスマートフォン、タブレットに関わらず、動画とは関係のない広告が配信されます。

広告の再生時間は数秒から数十秒です。短い時間の中でどれだけインパクトを持たせ、ユーザーの興味を引くかがポイントになります。また、広告の途中でスキップできる「スキッパブル広告」と、スキップできない「ノンスキッパブル広告」の2つがあります。

世界中で個人から企業、著名人が動画を投稿するプラットフォーム、YouTubeに広告を出稿することで、自社の商品やサービスをグローバルにアピールできるのがメリットです。動画や音声の編集作業は発生しますが、バナー広告やテキスト広告にはない動きと音で商品のよさを伝えられます。

ここでは、YouTube広告について種類別に解説します。

インストリーム広告

最も一般的なYouTube広告が、動画の視聴中や再生前後に流れる「インストリーム広告」です。広告が始まって5秒経つとスキップが可能になり、スキップすると広告前に見ていた動画に戻ります。スキップされた場合には広告費用が発生しないため、広告主にとっては費用が抑えられる広告といえます。

スキップができない広告もありますが、全体で15秒未満という制約があります。また、表示回数1,000回ごとに広告費を支払う「インプレッション課金」であるため、広告費用が予測しやすいという特徴があります。

バンパー広告

バンパー広告とは、最長で6秒間の広告を、動画の視聴中や再生前後に流す広告です。スキップができない短い広告で、表示回数1,000飼いごとに広告費が発生するインプレッション課金が採用されています。簡単に伝えたい内容やブランドの周知に適した広告です。

ディスカバリー広告

ディスカバリー広告は、インストリーム広告やバンパー広告とは異なり、動画を検索したときや視聴中の関連動画として表示される動画広告です。ユーチューバーが作成した動画とともに表示されて、ユーザーが視聴すると再生されて費用が発生します。

興味を持ったユーザーのみが動画を視聴するため、費用対効果が高いものの、目立たせるための魅力的なサムネイルやタイトルを付ける必要があります。

YouTube広告の効果とは?

YouTubeへの広告配信には費用がかかるため、効果が得られるかどうか不安を感じる人もいるでしょう。ここでは、YouTube広告の効果について解説します。

実際の使用イメージを伝えやすい

YouTube広告は文字や音声を入れることができるため、静止画の広告よりも、ユーザーに印象を与えやすくなります。制作のプロや業者に依頼するのが費用面で難しい場合には、動画編集ソフトを使用して自作も可能です。

たとえば、コーヒーマシンで淹れたコーヒーの泡立ちを、文字だけで伝えるのは困難ですが、映像で視覚に訴えると印象に残りやすくなります。

映像やアニメーションなどを使用することで、1つの広告に多くの情報を詰め込めるため、YouTube広告は注目を集めています。

幅広いユーザーにアプローチでき、認知度アップにつながる

数年ほど前まで、YouTubeの視聴者の多くは若者でしたが、現在では幅広い層に利用されています。そのため、以前はターゲットとしていなかった年代にも、商品やサービスの宣伝がしやすくなりました。

また、YouTubeは無料で見られるという認識の人が多いため、広告を表示させないサブスクリプションである「YouTube Premium」の普及率は高くありません。そのぶん、インストリーム広告やバンパー広告では、広告が見られる可能性が高く、認知度が上がりやすくなります。

自社のサイトに誘導するなど、購入を後押しできる

ユーザーがサービスや商品に興味や関心を持っても、広告が終了して動画を視聴し始めると忘れてしまうこともあります。YouTube広告には、広告の途中や最後に自社サイトへアクセスできるボタンが設置できるため、広告を見たユーザーが、商品の購入やサービスの利用を開始する可能性が高くなります。

また、前から商品の購入やサービスの利用を考えていた人にとっては、広告の視聴により内容がイメージしやすくなります。このように購入の後押しも、YouTubeの広告の効果として挙げられます。

YouTube広告の効果測定方法

YouTube広告は、広告を提供してからリアルタイムで数値が変動するのを確認できます。アナリティクスを使用すると、さまざまな数値が具体的に提示されるため、どこを改善すればよい広告になるのかがわかります。

YouTube広告の運用において重要なのが、YouTubeが無料分析ツールとして提供している「YouTubeアナリティクス」による分析で、広告の効果や改善点が分かります。YouTubeアナリティクスは、広告配信だけでなく、ユーチューバーが動画の分析を行う際にも活用されています。ここでは、YouTubeアナリティクスでわかる項目について解説します。

再生回数

再生回数は、広告がどのくらい視聴されたのかを表す指標のひとつです。「30秒間広告を再生したとき」「広告をクリックし、Webサイトに訪問したとき」を回数としてカウントされます。インプレッション課金ではない場合、この再生回数によって広告費用が決定します。

クリック率

YouTube広告におけるクリック率は、「広告をクリックした数」を「広告が表示された回数」で割った値です。商品購入や資料請求に対する、ユーザーの関心度を示す指標です。

クリック率が低い場合は、ターゲティングが不十分であったり、広告内容がユーザーにとって魅力的ではなかったりといった原因が考えられます。そのため、もうターゲットを再確認し、広告内容を見直すことでクリック率が上がるでしょう。

コンバージョン数

コンバージョン数とは、動画広告をクリックした視聴者が、商品の購入や資料請求、問い合わせなどの最終的な行動を起こした数を示します。動画広告では、コンバージョン数の増加だけではなく、「コンバージョン数÷クリック数」で求められるコンバージョン率も重要です。

クリック数が多くコンバージョン率が低い場合は、ユーザーが広告の内容に興味を持ったものの、実際の商品やサービスと最初の印象に差があるため、コンバージョンに至っていないとわかります。このように、コンバージョン率も含めて分析をすることで、効果的に改善点を見つけられます。

YouTube広告の効果を上げるコツ

YouTube広告を分析した上で、実際にどのような広告を出すと、効果を上げられるのでしょうか。ここでは、YouTube広告の効果を上げるコツについて解説します。

5秒で興味や共感をひきつける

YouTubeの広告では、テレビと違ってスキップボタンがあるのが特徴です。よい広告であっても、スキップが可能になる5秒以内に「興味がない」と判断されると、効果は得られません。

広告をスキップされずに見続けてもらうためには、「視聴中の動画よりも広告の続きが見たい」と思わせることが重要です。そのためにはターゲットを見極めてユーモアをまじえるなど、Webページに訪問したくなるような工夫が必要です。

目標やターゲットユーザー設定を的確に行う

YouTube広告を配信においては、目標を設定しましょう。商品やサービスの認知が目的であれば表示回数、流入が目的であればクリック数、商品購入や資料請求が目的であればコンバージョン数について、目標数値を決定します。目標を細かく設定すると、効果測定を行いやすくなります。

また、目標設定とともに重要なのが、ターゲットユーザーの設定です。ターゲットの設定は、広告の効果を大きく左右します。たとえば、「広島県に住む20~30代の野球が好きな女性」など、細かい設定を行うと、より高い効果を得られます。

PDCAサイクルを確実に回す

YouTube広告は、動画を配信することがゴールではなく、配信してからスタートすると考えましょう。広告を配信したらYouTubeアナリティクスで再生回数やコンバージョン数などを定期的にチェックして、改善点を見つけましょう。

よくない部分に注目しすぎるとモチベーションが下がり、長続きしない可能性もあるため、効果が得られた部分も探しましょう。改善すべき部分とうまくできた部分を組み合わせることで、より効果的な広告が作成できます。

このように、PDCAサイクルを回しながら広告作成を継続すると、動画の質が向上し、視聴者がコンバージョンしたくなる広告を配信できるようになります。

まとめ

スマートフォンやタブレットの進化にともなって、YouTube広告などの動画広告がさらに注目を集めています。YouTube広告は、3種類のなかから、自社の商品やサービス内容に適した広告を選べます。

はじめに、広告を出す目的を考えましょう。目的にそった広告を作成し配信したら、YouTubeアナリティクスなどで広告の分析を行います。分析に基づいて改善を行うことで、設定した目的を達成できるでしょう。