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インバウンド

富裕層の訪日外国人観光客ほど四国を訪れている?四国のインバウンド客の傾向と課題

  • 2018年06月13日
  • その他

641_catch.jpg インバウンド業界で言われるいわゆる「ゴールデンルート」というものがあります。訪日外国人観光客にとって定番、王道となっている日本の観光地をめぐる旅行ルートのことです。

このゴールデンルートには入っていない「四国」ですが、高収入のインバウンド客ほど四国の訪問経験があるという興味深い調査結果が発表されました。調査内容を詳しく見てみましょう。

高収入層ほど四国訪問の経験がある

日本政策投資銀行が2017年に「訪日外国人旅行者の四国に関する意向調査」と題して意識調査を行いました。中国・台湾・香港・韓国・タイ・インドネシア・マレーシア・シンガポール・アメリカ・オーストラリア・イギリス・フランスの12地域の海外旅行経験者を対象にインターネット調査を行ったもので、四国への訪問経験の有無、訪問時の動向、四国の認知度などがまとめられています。

この調査によると、四国を訪問した経験があるのは全体の6.7%だということです。決して多い数字ではありません。

しかし、調査結果の中で興味深いのが、「調査対象者内で高収入層にあたる人ほど四国への訪問経験があることが多い」というものです。

この調査では調査対象者を人数が同じになるように低収入層・中収入層・高収入層に分け、四国への訪問経験があると回答した人の中にそれぞれの収入層がどのくらいいるのかを調べています。その結果、四国への訪問経験があるインバウンド客のうち49.2%が高収入層であることがわかりました。中収入層は33.2%、低収入層は17.6%です。同じ数字を訪日経験者全体で見るとそれぞれ40.3%、35.7%、24.0%となっており、四国訪問経験者の方が全体的に収入が高めだということがわかります。

特にフランスだけを見てみると、四国訪問経験者の61.8%が高収入層にあたります。四国を訪れるインバウンド客は比較的高収入であることが多いようです。

一体どうしてなのでしょうか。

四国を訪問するのは訪日旅行のリピーターが多い

四国への訪問経験があるインバウンド客の傾向としてもうひとつ、「四国訪問経験者は訪日旅行のリピーター率が高い」というものがあります。「訪日外国人旅行者の四国に関する意向調査」では四国訪問経験者の「72.2%」が訪日旅行の経験が1回だけではない、つまり2回以上のリピーターであるという結果が出ています。

しかも、リピーターの中でも訪日旅行の経験が「6回以上」と回答した人の割合が「23.0%」と一番多いのです。今回の調査対象者全体に対する割合では、6回以上の訪日経験があると回答した人の割合は「10.0%」に留まります。

初めての訪日旅行ではまず定番のゴールデンルートを楽しみ、2回目以降の訪日旅行で四国を含むその他の地域へも足を伸ばすインバウンド客が多いのではないかと考えられます。そして、何度も海外旅行をできる人は比較的高収入層が多いでしょう。これが、四国訪問経験者に高収入層が多い理由へとつながってきます。

つまり、高収入層が四国を訪問しているというよりは、高収入層でなければ四国への訪問に結びつく条件が揃いにくい、というのが実情のようです。

インバウンド外国人は四国をどのように認識しているのか

ここでひとつ気になる点があります。四国を訪問するのはリピーターが多いということは、逆に見れば初訪日時の行き先には選ばれないことが多いということです。初めて訪日するライト層には四国という地域が認識されていないのではないか、何度も訪日するようなディープ層でなければ四国を知らないのではないかという疑念がわいてきます。

「訪日外国人旅行者の四国に関する意向調査」では、四国という地域そのものや四国の文化がどの程度認知されているかの調査も行っています。まずは「四国」という観光地が訪日外国人旅行者にどのくらい認知されているのかを見てみましょう。

観光地「四国」を知っているのは全体の18.8%

「以下の観光地を知っていますか」という問いで、「四国」を知っていると答えた訪日経験者の割合は全体の18.8%でした。それほど極端に低すぎるともいえない数値です。しかし、認知度には国や地域によって大きな差があります。

台湾や香港では四国を知っている割合が40%を超えていますが、欧米では6%前後です。フランスからの四国訪問者の中で高収入層の割合が60%を超えていたのも、ヨーロッパから日本までの決して近くはない海外旅行を何度もリピートしてディープに日本を知ることができる層でなければ四国を認知していないということなのでしょう。

一方、「よさこい祭り」や「阿波踊り」についての問いでは、「行ったことがある」「行ったことはないが名前は知っている」と回答した人がアジア圏・欧米豪ともに4〜5割います。祭りや踊りの名前は5割近くの人が知っていても、それが行われている地域の認知度の方が低いという結果になってしまいました。

「よさこい祭り」「阿波踊り」を認知している人は、いずれも8割以上が「ぜひ行ってみたい」「行ってみたい」と回答しています。どこで行っているのか、具体的な地域名の認知度を上げることで実際の訪問につながる可能性がぐっと高まるのではないでしょうか。

まとめ:特に欧米での認知度に課題

四国のインバウンド事情においては、特に欧米での認知度に大きな課題があることがわかりました。

しかしながら、訪日旅行の回数を重ねることで四国へ訪問する人が着々と増えてはいるは事実です。適切なPRを行って認知度を上げれば、初回の訪問や少ない回数の訪問時でも、四国への旅行を選択する人が増加するでしょう。

※制作協力:訪日ラボ(https://honichi.com/news/2018/04/23/shikokuinbound4points/

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