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インバウンド

日本にも迫る「シェアリングエコノミー」の時代。民泊やライドシェアは正直どのくらい使われているの?

  • 2018年03月23日
  • その他

627_catch.jpg 近年あちこちで聞かれるようになった「シェアリングエコノミー」という言葉、あなたはその意味を説明することができますか?

シェアリングエコノミーは物や労働力などの遊休資産を共有(シェア)する仕組みのことです。一般住宅の空き部屋を宿泊場所として共有する「民泊」も、会員間で1台の車を共有する「カーシェアリング」もシェアリングエコノミーの一種です。

日本ではまだまだ浸透しているとは言い難いシェアリングエコノミーですが、海外の旅行者の間ではどのくらい使用されているのでしょうか。

さまざまなモノ・サービスを共有する仕組み

シェアリングサービスは日本語に訳すと「共有型経済」になります。個人で所有するにはコストパフォーマンスが悪いさまざまなモノ・サービス・場所などを多人数で効率的に共有するイメージです。

インバウンド界隈ではおなじみの「民泊」も、一般住宅の空き部屋を宿泊場所として共有するシェアリングエコノミーの一種です。そのほかにも、会員間で車を共有する「カーシェアリング」、車で移動する予定のある人が同じ目的地へ向かう人と移動手段を共有する「ライドシェアリング」など、数多くの種類があります。

本記事ではインバウンドに関連の深い「民泊」「ライドシェアリング」に的を絞って見ていきます。

アジア・オセアニアの海外旅行客の間でのシェアリングエコノミー利用状況

日本国内では民泊のための法整備も始まったばかり、ライドシェアについても大手のUberがタクシー大手の第一交通産業と提携へ向けての協議中の段階、とまだまだシェアリングエコノミーの浸透はこれからであるように思えます。

しかし、日本以外を旅行する海外旅行者の間ではすでにかなりの人がシェアリングエコノミーの利用経験があるようです。

スペイン・マドリードに本社を置くIT企業Amadeusが2017年5月にイギリス・ロンドンのリサーチ会社YouGovと共同で行ったアジア太平洋地域の旅行者に関する調査レポートがあります。
Amadeus Journey of Me Insights」と題されたこのレポートは、過去1年間に飛行機で旅行をしたアジア・オセアニア14か国(オーストラリア・中国・香港・インド・インドネシア・日本・韓国・マレーシア・ニュージーランド・フィリピン・シンガポール・台湾・タイ・ベトナム)出身者6,870人を対象に調査を行ったものです。

このレポートの中から、民泊やライドシェアリングに関する調査結果を抜き出してご紹介します。

約70%がシェアリングエコノミーサービスの利用経験あり

アジア・オセアニア地域の旅行者にシェアリングエコノミーサービスの利用頻度について聞いた結果は下記の通りです。使ったことがないという回答は約30%で、約7割の旅行者がシェアリングエコノミーサービスの利用経験ありと回答しています。

<Q.以下のアプリやサービスをどのくらいの頻度で利用しますか?>

◎Airbnb, Couchsurfingなどの民泊支援サービス
 とても頻繁に使う:7%
 よく使う:22%
 たまに使う:39%
 使ったことがない:32%

◎Uber, Grab, Lyft, Ola, Didi, Chuxingなどのライドシェアサービス
 とても頻繁に使う:10%
 よく使う:27%
 たまに使う:39%
 使ったことがない:25%

レポートには国別の細かい回答内訳は記載されていませんが、「日本の旅行者の3分の2以上とニュージーランドの旅行者の半数以上がシェアリングエコノミーサービスを利用したことがないと回答した」という記載があります。逆に言えば、その他の国、地域ではもっと利用経験者の比率が高いということになります。

「使いやすさ」「安さ」が利用の決め手

シェアリングエコノミーサービスを利用する理由として、多くの旅行者が「便利さ」「コストの節約」を挙げています。特にライドシェアサービスでは60%の人が「便利で簡単だから」と回答しています。

<Q.シェアリングエコノミーサービスやアプリを利用する理由は?(複数回答可)>

◎民泊支援サービス・アプリ
 便利で簡単だから:48%
 コストを抑えられるから:46%
 柔軟な使い方ができるから:36%
 サービスやアプリの質がいいから:34%
 その地ならではの体験ができる:32%
 安全だから:29%

◎ライドシェアサービス・アプリ
 便利で簡単だから:60%
 コストを抑えられるから:43%
 柔軟な使い方ができるから:37%
 サービスやアプリの質がいいから:36%
 安全だから:34%
 その地ならではの体験ができる:25%

慣れない土地で交通手段を探すよりも、使い慣れたアプリで車を手配した方が楽だということでしょう。また、Uberなどのライドシェアアプリでは料金の決済はアプリに登録してあるクレジットカードで行われるため、その場で運転手とお金のやり取りをする必要がないのも海外旅行におけるメリットと言えます。

よく利用するのは「旅慣れた」「若年層の」「ビジネス旅行者」

旅行者の属性別にシェアリングエコノミーサービス・アプリの利用有無を聞いた結果もまとめられています。

それによると、民泊支援サービス・ライドシェアサービスいずれにおいても
 ・旅行をする頻度の高い旅行者ほど利用率が高い
 ・年齢の若い旅行者ほど利用率が高い
 ・観光目的の旅行者よりもビジネス目的の旅行者のほうが利用率が高い
ということがわかりました。

シェアリングエコノミーサービスの利用率が高い18〜35歳の年齢層はミレニアル世代と呼ばれるデジタルネイティブ世代です。そのため、インターネットを通したシェアリングエコノミーサービスの利用への敷居が低いのでしょう。

ビジネス目的の旅行者の利用率の高さはコスト削減の必要性と関連していると思われます。

まとめ:日本でも広がりつつあるシェアリングエコノミー

日本人旅行者は利用することが少ないシェアリングエコノミーサービスですが、旅慣れたアジア・オセアニア地域の旅行者の間では広く利用されていることが伺えます。

日本国内ではまだ環境が整っていないため、訪日外国人旅行者が他国を旅行する際と同じようにシェアリングエコノミーサービスを利用しようと思ってもできないのが現状です。しかし、使い慣れたサービスをいつも通り使いたいと思う旅行者は多いはず。これからのシェアリングエコノミー需要にうまく対応できれば大きなビジネスチャンスになるでしょう。

※制作協力:訪日ラボ(https://honichi.com/news/2018/01/29/amadeus6/

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