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インバウンド

【シリーズ 中国人旅行者を知る④】迷える中国人旅行者が準備のために利用するのは圧倒的にOTA!

  • 2018年01月24日
  • その他

596_catch.jpg 2016年には全世界で海外旅行中に26兆円を消費した中国人旅行者。日本でも1兆4000億円以上を消費しており、訪日外国人観光客による消費の約40%を占めました。

インバウンド戦略の重要なターゲットとして注目される中国人旅行客の行動傾向や考え方をより深く知るためのこのシリーズ、最終回となる今回は中国人旅行者が「旅行の準備のために利用する媒体」について見ていきます。

初めから旅行先を決めている人は半数のみ

今回もExpedia Media Solutionsによる「ASIA PACIFIC TRAVEL TRENDS 2017」のデータを基に解説していきます。

まずは、中国人旅行者がどの段階で旅行先を決めるのかを見てみましょう。「旅行をしよう」と思い立った段階ですでに旅行先まで決めていると回答した中国人旅行者は50%ですが、それに近い数の44%が「複数の行き先候補の中で決めかねている」と回答しています。この「まだ迷っている層」に対して適切にアプローチできれば、複数の候補の中から日本旅行を選んでもらえる可能性がグンと上がるでしょう。

また、「旅行の計画を立て始めたときに思うこと」の質問では、「大まかなやり方はわかっているが、手助けや情報はほしい」と答えた人が75%に上り、「やり方はわかっているので手助けは必要ない」「何から手を付けていいのかわからないのでたくさんの手助けが必要」を大きく上回りました。

つまり、1から10までサポートするサービスは必要ないが、ある程度手間を省いたりわかりやすく案内してくれたりするようなサービスが求められているということです。

このような迷える中国人旅行者に対して、助けとなるサービスを現在提供しているのはどの媒体なのでしょうか。実際に旅行先を決めたり予約を行ったりする場合に、中国人旅行者が利用している媒体の割合を見てみましょう。

OTA(オンライン旅行会社)強し

「旅行先を考えている段階」「計画を立てている段階」「予約を行う段階」の3つのシーンで旅行者がどの媒体を利用しているかのアンケート結果を見てみます。中国人旅行者の回答は、すべての段階で「OTA(オンライン旅行会社)」が67〜70%で1位となりました。

<旅行の準備に利用した媒体>
(中国人旅行者の回答上位3つ)

・旅行先を考えている段階
  └ OTA(オンライン旅行会社):70%
  └ 旅行レビューサイト:69%
  └ 検索エンジン:59%

・計画を立てている段階
  └ OTA(オンライン旅行会社):67%
  └ 検索エンジン:50%
  └ 旅行レビューサイト:46%

・予約を行う段階
  └ OTA(オンライン旅行会社):67%
  └ 旅行レビューサイト:40%
  └ 検索エンジン:36%

OTAはOnline Travel Agencyの略で、インターネット上のみで取引を行う旅行会社のことです。実店舗を持っている旅行会社がインターネット上でも販売をしているという場合はOTAとはいいません。

日本国内のものでは「じゃらん」や「楽天トラベル」、海外のものでは「Expedia」「Booking.com」などが有名です。中国発のOTAには「携程(Ctrip/シートリップ)」があります。中国最大のOTAで、日本法人の「シートリップジャパン」も展開しています。

OTAの次に利用者が多いのが、旅行関係のレビューサイトや検索エンジンです。OTAほどではありませんが、こちらも多くの中国人旅行者が利用しています。

中国人旅行者に特徴的なのが、ブログの情報を利用すると回答した人が日本・オーストラリアに比べて2倍以上いることです。旅行先をどこにしようか考えている段階では42%の中国人旅行者がブログの情報を利用すると回答しています。詳しい旅行計画を立てる段階になるとブログの利用者は減り、旅行比較サイトやホテルのWebサイトの利用者が増えてきますが、それでも28%の人がブログを利用すると回答しており他国の2倍以上です。

計画を立てる際に友人や家族に相談する人の割合も他国より高いので、中国人旅行者は過去の事例や他人の経験を参考にする傾向にあるようです。

ホテルや航空会社はOTAに競り負けているかもしれない

ここでひとつ注目したいのが、旅行の計画を立てている段階では「ホテルのWebサイト」「航空会社のWebサイト」を利用している人がそれぞれ35%と31%いますが、予約を行う段階では両方共27%に減っているのです。

それに対してOTAはどちらの場合も67%と全く減っていません。これはどういうことかというと、複数のサイトを利用して情報を比較しながら旅行の計画を立てていた中国人旅行者が、最終的にまとめてOTAで予約を行った、という可能性が高いということです。

一般的にOTA経由で予約が入れば手数料が発生します。ホテルや航空会社としては、せっかくオンライン予約窓口を設けていて、しかも一度はサイトを訪れたお客様ならば、できれば直接予約してもらいたいものです。

しかし、一旦サイトを訪れたにも関わらず予約はOTA経由で行っているのには必ず理由があるはず。OTAではなくホテルのサイトを使うとなにかメリット・特典があったり、予約~宿泊までの体験を最適化したりすれば、利用者を増やせるかもしれません。直接予約を増やすための糸口をぜひ探してみてください。

日本人の常識を取り払い、他国の現状を知ろうとすること

4回に渡ってお送りしてきた「シリーズ 中国人旅行者を知る」、いかがでしたでしょうか。同じアジアの国で日本人と見た目もよく似ている中国人。しかし、意識も行動も日本人とは大きく違うことがおわかりいただけたと思います。

国が違えば人も変わります。インバウンド対策においては、その国の状況やその国の人の考え方を理解し、先方が受け取りやすい形で魅力を発信していくことが何よりも大切なのです。

※制作協力:訪日ラボ(https://honichi.com/news/2017/11/30/chinaoutbaund4/

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