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インバウンド

苦戦のつづく百貨店で実は化粧品の売上が伸びている?高まるインバウンド市場の存在感

  • 2017年09月25日
  • その他

545_catch.jpg 国内向け販売の不振で百貨店の苦境が続くなか、意外にも免税品や化粧品の売上高は好調だといいます。売上の中心となっているのは、インバウンドによる訪日外国人観光客です。

百貨店における訪日外国人観光客の消費動向と、百貨店側のインバウンド対策についてまとめました。

好調のつづくインバウンド市場

日本百貨店協会が毎月発表している「全国百貨店売上高概況」によると、国内市場とインバウンド市場の比率は95.8%:4.2%ということです。(2017年7月現在)

これだけ見ると大したことがないように見えますが、この小さなインバウンド市場が百貨店の売上全体に大きな影響を与えています。

訪日外国人観光客が購入する免税品の売上高は8ヶ月連続プラスとなっており、2017年7月には過去最高額の227.6億円となりました。購買客数も2003年2月から54ヶ月連続プラスとなっており、今後も増加することが見込まれます。前述の市場規模も大きくなっていくでしょう。

中でも特に好調なのが化粧品を中心とした消耗品です。メイドインジャパンへの信頼感から、日本メーカーの高級化粧品が人気です。日本百貨店協会発表の「外国人観光客の売上高・来店動向」によると、化粧品等の売上高は2017年4月〜7月の間前年同月比約180〜200%という高い成長率を見せています。

前述の「全国百貨店売上高概況」で商品別売上高を見ても、多くの商品が前年比マイナスとなる中で唯一16.4%という高い成長率を見せているのが化粧品です。国内市場での苦戦がつづくなか、インバウンド市場の存在感が高まっているのが伺えます。

回復のカギは訪日外国人観光客の取り込み

こうした情勢の中、百貨店側でも訪日外国人観光客を呼び込むために様々な方策を講じています。

百貨店は観光地の土産物屋や一般の商店よりも外貨両替やクレジットカードの対応などが整っているため、もともと訪日外国人観光客にとっては利用しやすい環境といえます。これらの機能をさらに強化すると共に、無料Wi-Fiの提供などの取り組みが行われています。

しかし、これらはまだ十分とはいえません。訪日経験のある外国人への意向調査では、観光や化粧品のショッピングへの満足度が高い反面、コミュニケーションや通信への不満が上位に上がります。

英語や母国語の通用度に対する不満が約20%、外貨両替に対する不満が8%、Wi-Fi等携帯機器の通信環境に対する不満が7%となっています。

これらの不満を解消し、ストレスのないショッピングの場を提供することが、観光地に満足して高揚した訪日外国人観光客の心をつなぎ留めるカギとなるでしょう。

訪日外国人観光客はもっと百貨店で買いたがっている

訪日経験のある外国人への意向調査では次のような結果も出ています。

「日本の免税制度が、もし今より分かりやすく、使い勝手が良かったら」という設問には、「もっと多くの買い物をしたと思う」「おそらくもっと多くの買い物をした」合わせて76%もの人が「日本の免税制度が分かりづらかったので買い物の量が減った」と回答しています。

同じく「日本で外貨両替やクレジットカード・キャッシュカードを利用できる場所が、もし今より多かったら」という設問に対しては、「もっと多くのお金を使ったと思う」「おそらくもっと多くのお金を使った」合わせて62%の人が「外貨両替やクレジットカード・キャッシュカードを利用できる場所が少なかったために使う金額が減った」と回答しているのです。

前述のように、外貨両替やクレジットカードはその他の小売店に比べて百貨店の得意分野でもあります。これらの制度やサービスの使い勝手の良さをアピールすることで、訪日外国人観光客を百貨店へ呼び込むことができると考えられます。

「行ってみたい日本の観光地のイメージ」では37%の人が「百貨店(デパ地下)」と回答しており、潜在的な百貨店への興味・関心度は低くないといえます。その利点を活かし、インバウンド市場拡大へつなげることが重要です。

まとめ:インバウンドの波に乗り遅れないために

百貨店での化粧品を中心とした免税品売上高の伸びについてお伝えしました。国内消費が冷え込む中、この伸びには驚くものがあります。

百貨店全体を見るとインバウンドの恩恵を受けて順調に回復しつつあるように見えますが、すべての百貨店がそうだというわけではありません。大手百貨店では経営再編とインバウンド対策により業績が上向きつつありますが、大手以外の百貨店ではインバウンドの波に乗り切れていない店舗も数多くあるのが現状です。

冒頭で述べたように、国内市場の消費が伸び悩むなかでインバウンド市場の存在感は高まっていくと予測されます。インバウンド消費の波に乗り遅れないためには、今後も継続して訪日外国人観光客へのアプローチを行っていく必要があります。

※制作協力:訪日ラボ(https://honichi.com/news/2017/08/07/departmentinboudreport/

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