近年、オフィスの固定電話をなくし、個人の携帯番号を使用する企業が増えてきています。そこで、「会社専用の固定電話番号は本当に必要なのか?」という疑問が出てきます。

ここでは、企業が固定電話の機器を廃止しても、固定電話の番号自体を持っておくべき理由をわかりやすく解説していきます。

固定電話を廃止しても固定電話番号が必要な理由

起業して何か新しくビジネスをはじめる際には、会社の登記登録、名刺やホームページへの記載など様々な場面で電話番号が必要になります。そのため事前に会社専用の電話番号を用意しておくことが大切です。

最近では格安スマホやSIMフリー端末などが普及し、費用も安価になってきていることから、費用を抑えるためにも携帯番号を会社専用の電話番号として検討する人もいます。法人登記自体は電話番号の制約がないので、090や080から始まる携帯電話番号や、050のIP電話番号でも登録することができます。

しかし、会社専用の電話番号として携帯電話番号を設定した場合、様々なデメリットが生じるため会社の登記には専用の固定電話番号を設定することをおすすめします。そして、以下に携帯電話番号を設定した場合のデメリットをご紹介します。

登記登録の変更が必要になる

起業して法人登録をする際に、携帯番号で登記した場合、もしも携帯の電話番号が変わった場合または紛失してしまった場合に登記の変更が必要になります。登記の変更手続きには費用がかかる上、必要な書類も多いため、二度手間は避けたいところです。

また、軌道に乗ってから会社用の固定電話番号を取得する予定だったとしても、登記の変更は必要になります。なるべくこのような手間をかけないように、ほとんど変更されることがない固定電話番号で登録することをおすすめします。

顧客からの信用を受けにくい

企業にとって大事なことは、「この企業になら仕事を頼んでも大丈夫」とお客様に思ってもらうことです。03などから始まる地域番号の信頼度はいまだに高い傾向があります。特にお年寄りなどの高い年齢層ではその傾向が顕著に表れており、高齢化社会の日本では地域番号の需要はしばらく続くでしょう。

また、無料の電話番号は詐欺に利用されることもあるため、無料の電話回線だとすぐにわかる電話番号は地域番号と比べて信頼度が低く、顧客から信用を得ることが難しくなります。ご自身の経験を振り返ってみて、03からの着信は出たことがあるけれど、全く知らない携帯番号からの着信には出たことがないという方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

プライバシーがなくなる

会社のホームページや名刺に個人の電話番号を掲載してしまうと、誰でもアクセス可能になってしまいます。そのため、自分の携帯電話宛に営業電話がかかってきたり、悪用されてしまう恐れもあります。登記後も申請さえすれば見ることが出来てしまうため、個人情報の保護という観点からもおすすめできません。

銀行口座を開設する際に固定電話番号が必要になる

金融機関で法人の口座を開設する際には、法人専用の固定電話番号が必要になります。(特にメガバンク)固定電話番号を持っていない場合は、口座開設もできない上に銀行から融資を引いてビジネスをさらに発展させることが難しくなるでしょう。

固定電話番号をスマホで利用するには?

ここまでは企業が固定電話番号を持っておくべき理由を説明してきました。固定電話番号を持つことによるメリットはおわかりいただけたかと思います。

自身の携帯電話番号を社用番号に設定することはリスクが高いけれど、会社に行かなくても自分のスマートフォンから会社の電話番号を使ってテレワーク中でもお客様とやり取り出来るようにしたい。そのような需要が増えている中で、スマートフォンの内線化が進んでおり、様々なクラウドサービスが普及しています。

まずは、スマートフォンの内線化とは何か?クラウドサービスとは何か?についてご説明していきます。

スマートフォンの内線化とは

オフィス宛の電話を外出中の担当者に転送する

例えば、外出している営業社員宛てに外線電話がかかってきた場合、電話を受けた人は一旦電話を保留し、外出中の社員のスケジュールを確認してから相手に伝える必要があります。この作業は電話の受け手にとっては非効率な作業です。こんな時に、相手からの外線着信を外出中の担当社員に直接転送することが出来るサービスがスマートフォンの内線化です。

自前のスマホから会社の電話番号を使ってお客様に電話

リモートワーク中に、自宅から社員が個人でお客様に電話をかけるとなると、それぞれの電話番号が表示されお客様の混乱を招いたり信頼度の低下に繋がるおそれがあります。また、社員個人が電話代金を負担しなければならないこともあるでしょう。

これらの対策として、携帯電話料金を会社が負担し、社員所有のスマートフォンを社用電話として活用できるサービスが普及し始めました。会社の電話番号で発信することができるため、リモートワーク中の社員であっても、スムーズな顧客対応ができます。また、社員側も、使い慣れた自身のスマートフォンでコミュニケーションツールが一本化されるため、業務効率化に繋がります。

クラウドサービスとは

ハードウェアを購入したり、インターネットを介し、ソフトウェアをインストールしなくても利用できるサービスのことをクラウドサービスといいます。

以前は、ハードウェアを購入したり、ソフトウェアをパソコンにインストールしたり、ソフトウェアのライセンスを購入しなければ、インターネット上のサービスが使えないことが一般的でした。

クラウドサービスの例として、メール、Google ドライブやDropboxなどのデータ保存サービス、Microsoft 365などが挙げられます。

特徴としては、データ自体をインターネット上に保存でき、そこにスマートフォンやタブレット、PCなどでいつでもアクセスすることができます。つまり、そのクラウドサービスのアカウントさえ持っていれば、どのデバイスからも使うことが出来るということです。

また、同じファイルに対して複数人での同時アクセスが可能なため、最新の編集データをチームのメンバー間で送付し合う手間が省けます。

会社の電話番号で外線通話を可能とするクラウドボイスサービス

近頃は、このクラウドを使った様々なサービスが出てきています。音声通話サービスも様々なものがありますが、会社の番号を自身のスマートフォンで使えるクラウドボイスサービスの中から、業務効率化に役立つおすすめのサービスをご紹介します。

SoftBankの新サービス「UniTalk」をご存知でしょうか?

UniTalkというサービス自体は、オフィス番号での外線通話を可能にするサービスなのですが、このUniTalkとMicrosoft社の「Microsoft Teams」と言うサービスを組み合わせることによって、Office365やビデオ会議システムツール、共同作業プラットフォームの使用、グループチャットなどが可能になり、業務効率化に繋がります。

スマートフォンだけでなくPCからでも通話が可能なため、お客様と商談をしながらその他のOffice機能などで作業を進めることが可能です。

まとめ

この記事では、固定電話の廃止は進んだとしても、固定電話番号自体は持っておくべきメリットをお話しました。また、オフィスの固定電話番号を自身のスマートフォンやPCで使うことができるクラウドボイスサービスの説明もお分かりいただけたでしょうか?

テクノロジーの発達により、テレワークもどんどんやりやすくなり、快適な働き方ができるようになってきています。目的に合ったサービスを吟味することで、より効率的に業務を進める工夫ができる時代です。ワークライフバランスの実現に向けて、便利で役立つクラウドサービスを取り入れてみましょう。