リスティング広告の運用

自社のWEBマーケティングに取り組まれている場合は、リスティング広告の運用を行い、運用の開始を検討している事業者様は多いのではないかと思います。

この記事では、そういった方に向けて企業のWEBマーケティングにおけるリスティング広告の運用のやり方と効果を上げるリスティング広告の取り組み方法をご紹介します。

(この記事は2021年3月の情報をもとに記述しています)

リスティング広告のやり方

リスティング広告は、Googleやyahooなどの検索エンジンの検索結果のトップ位置に現れる広告です。
検索エンジンに入力したキーワードに対して関連性の高い広告を表示させるため、顕在層に対してアプローチをすることが可能で、比較的コストが安くコンバージョンを得られることから費用対効果の高い広告手法と言われています。

自社のWEBマーケティングにおいては、リスティング広告の配信を行うことが目的ではなく、自社製品の購入やサービスへの申し込み、またはそれらの問い合わせを取得することが目的です。

そのためには、ユーザーが問い合わせを行うためのページ(ランディングページ)が必要となります。
ランディングページはインターネット上のチラシであり、リスティング広告の配信などのWEB施策は、その手段や配布エリア選定など戦術と考えるとわかりやすいかもしれません。

また、ランディングページを閲覧したユーザーが、どこまで、なにを、どのくらい閲覧したか、また、どのくらいのユーザーがどのボタンをクリックしたかなどを計測し、広告配信の調整を行うことで効果を高めるための改善が行えます。

リスティング広告を成功させるためには、「ランディングページ」「計測から配信調整」がポイントとなることを押さえておきましょう。

タグの設置

ページの閲覧やコンバージョン、リマーケティング配信のため計測を行うには、「タグの設置」が必要です。これは、Googleタグマネージャーを使うと比較的容易に設定が可能です。

とはいえ、簡単なHTML言語など、ある程度の知識が必要なため、自社で行うか運用代行業者へ対応を依頼するか、確認をしておきましょう。

広告設定の前に競合調査から

広告配信の事前準備として、「競合調査」を行っておきましょう。
自社が広めたいと考える製品やサービスは、競合他社と比較してどのような特徴や強みがあるか整理し、他社との差別化を行うことが今より多くの顧客に選ばれることに繋がります。

競合調査や自社分析には、「swot分析」や「3C分析」などの分析を行って整理します。

swot分析

Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つ要素の頭文字をとってswot分析と呼ばれています。
競合や市場トレンドといった自社を取り巻く外部環境と、自社のブランド力、さらには価格や品質といった内部環境をプラス面、マイナス面にわけて分析し、マーケティングの意思決定などをおこなうためのフレームワークのひとつです。

3C分析

3C分析

Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つ要素の頭文字を取って3C分析と呼ばれています。

市場規模やニーズ、競合他社のシェアや特徴、自社の強みやリソースなどをもとに分析し、マーケティング環境を漏れなく把握することができるフレームワークのひとつです。

こういったマーケティングのフレームワークを活用し、自社と競合を比較することで、打つべき広告戦略の決定に役立てていきましょう。

ランディングページの調整

すでに公式サイトがある場合、広めたい製品やサービスの詳細解説と、問い合わせフォームへ遷移するボタンや機能が同一ページにある場合は、それをランディングページとして扱うことも可能です。
その場合は、製品・サービスがきちんと訴求される表現となっているか、一度見直してみるとよいでしょう。

たとえ広告配信に予算を多額にかけても、ランディングページが機能していない場合では得たい成果につなげることは難しい場合があります。

ランディングページからの成果を最大化する取り組みは「ランディングページ最適化(LPO)」と呼ばれ、この取り組みが申し込み率に大きく影響し、費用対効果を左右します。
ランディングページにおける構成にはいくつかポイントがあるので、ここで押さえておきましょう。

【売れるランディングページ構成:8つのポイント】

1誘起自社の製品・サービスを使うことでユーザーどうなるか、変化を訴えかけましょう。ファーストビューの離脱判断は3秒と言われるほどで、つかみは重要です。
2結果変化を訴えたら、「使うとこうなります」といった結果・事実にフォーカスしたコピーを伝えましょう。
3証拠結果を示した次には、なぜその結果が得られるか、証拠を提示することが重要です。
4共鳴他ユーザーの声は非常に重要な判断基準値となります。ユーザーレビューや満足の声を掲載しましょう。
5信頼安心に拍車をかけるために、公的な信頼を勝ち得るような内容を掲載できると良いでしょう。テレビや雑誌の取材や、著名人の使用などがわかりやすいといわれています。
6ストーリー自社の製品・サービスが出来上がるまでのストーリーで、感情に訴えかけることもポイントです。人は感情でモノを買い、理論でそれを正当化します。
7クロージング今買わなくてはならない理由、今買うことが絶対に得と言い切れる保証をつけ、確実にクロージングしましょう。
8P.S最後に、クロージングで得た情報で満足しブラウザを閉じることを防ぐため、今買う理由や保証を補足するために、必ず追伸をつけましょう。

広告の設定方法

リスティング広告はgoogleとYahoo!で配信ができます。配信設定の方法を確認していきましょう。

Google広告での配信のやり方

Google広告

Google広告のリスティング広告配信のやり方を3つのステップで解説します。

ステップ1:アカウントの作成

GmailなどのGoogleの他のサービスを利用されている場合は、https://adwords.google.co.jpからアクセスし、お持ちのGoogleアカウントを入力することで作成が完了できます。

アカウントの国、タイムゾーン、通貨などの入力を行い、確認メールが届くので、メールに記載されるリンクをクリックすることでアカウントを開設することができます。

もしGoogleの他のサービスを利用していない場合は、https://adwords.google.co.jp にアクセスし、アカウント作成を行います。

広告アカウントの構成は、「キャンペーン」という枠組みの中に、「広告グループ」があり、その中に「キーワード」、それに紐づいた「広告文」が入るという構成です。

広告を出したい商品によって、予算やスケジュール、ターゲットエリアなどが異なるため、商品の違いにより訴求キーワードも変わります。商品それぞれでキャンペーンから広告文までの構成をカスタマイズしていくことが、リスティング広告成功のカギといえます。

ステップ2:キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告文の設定
キャンペーン・広告グループ・キーワード

まずは「キャンペーン」の作成を行います。キャンペーンとは、いわゆる「一定期間商品が安くなるイベント」といったものではなく、「どのような広告活動を行うか」というリスティング広告を行う上での全体方針のことを指します。

キャンペーンでは、配信スケジュール、1日の予算設定、配信デバイス、配信エリアなどを設定が可能です。

次に広告グループの作成です。広告グループとは、ユーザーが検索エンジンで検索し、表示される実際の広告のことを指します。

続いて、キーワードの作成を行います。キーワードの作成はリスティング広告の配信において非常に重要なパートです。
自社の製品・サービスがどのようなユーザー層にニーズがあるのかよく考え、アプローチをしましょう。
全く違うユーザーへ広告を配信してしまうと広告予算の無駄になってしまうので、注意が必要です。


広告を配信するキーワードは、ピンポイントで広告の表示をしたり、広範囲に広告を表示したりする拡張性を与える「マッチタイプ」という設定を行います。
キーワードマッチタイプは以下の4種類があります。

完全一致[KW1 KW2]
登録したキーワードと完全に一致する検索語句・その類似パターンに該当する検索語句
フレーズ一致“KW1 KW2”
登録したキーワードと同じ語順の検索語句・その類似パターンを含む検索語句
絞り込み部分一致+KW1 +KW2
登録したキーワードが語順にかかわらず含まれる場合・その類似パターンを含む検索語句
部分一致KW1 KW2
登録したキーワードに関連性が高いと判断された検索語句・ユーザーの最近の検索内容も考慮に入れられる場合も

広告文の作成は、広告のクリック率やコンバージョン率に大きく影響します。
テクニックをいくつか紹介します。

  • 見出しにキーワードを入れる

広告文の見出しにキーワードを入れることは必須です。説明文ではなく必ず広告見出しにキーワードを入れるようにしましょう。

  • 「特典」や「限定」などの訴求をする

新規顧客の獲得にために、選ばれる理由付けが必要です。「初回限定」などの特典を広告見出しで訴求しましょう。

  • 「数字」を入れて具体性を持たせる

価格や割引率などは購入を判断する大きな条件になります。分かりやすく明示することで効果も上がります。

  • 「公式」を入れて訴求する

自社が「指名買い」や「知名度のある製品・サービス」を取り扱う場合は、必ず公式である表現を行いましょう。訴求力が大きく向上します。

  • 「広告オプション」を設定する

広告オプションとは、広告にリンクや電話番号などを無料で追加できるオプション昨日のことです。電話番号や住所、サイトリンク表示などが選べます。

【ステップ3:配信条件を設定】

広告の配信条件の設定について解説をしていきます。以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  • キャンペーンには日別予算を設計する

キャンペーンを作成したら必ず日別の予算額を設定をすることをおすすめします。入札価格の設定ミスなどで、万が一クリックが急増した場合でも自動的にストップをかけることができます。

  • 広告グループごとに入札単価の設定を行う

入札単価は広告グループごとに設定し、単価が高い検索ボリュームが大きいキーワードは、少額から始め掲載順位をみながら引き上げていくことでリスクが少ない入札を行えます。

  • 入稿原稿の審査状況を確認

入稿した広告は審査が行われ、「承認済み」となるまでは配信開始されません。審査が完了するまで注意してアカウントを確認しておくようにしましょう。万が一、不承認になった場合にはその理由を管理画面上で確認し、該当する修正を加え、再入稿を行います。

Yahoo! 検索広告での配信のやり方

Yahoo広告

Yahoo!検索広告のリスティング広告のやり方を解説します。基本はGoogle広告と同じですが、異なるポイントを紹介します。

  • アカウントの作成

パソコン/スマホで簡単に作成できます。まずお申し込みフォームにアクセスし、必要情報入力、メールアドレス・SMS経由のコード入力、パスワード設定を経てYahoo!ビジネスIDを作成します。

  • 広告表示オプション

Yahoo!と比較すると、Googleの方が広告配信オプションのバリエーションが多くなっています。

  • ターゲティング

広告のターゲット設定では、「子供の有無」や「地域設定」などの項目でGoogleでできるものがYahoo!でできない場合があります。

他にも、同様の機能で名称が違うことや設定方法の違いがある部分もあります。細部はGoogle/Yahoo!それぞれの広告規定を確認し、広告配信開始前に抑えておくようにしましょう。

リスティング広告の費用・予算の決め方

リスティング広告の費用

リスティング広告における費用の掛かり方や予算の決め方について簡単に解説します。
詳しくはこちらの記事リスティング広告の費用はどうやって決める?運用予算の決め方と成果に繋げるポイントを解説で解説していますので、併せてご覧ください。

クリック数によって決まる

リスティング広告の費用は、掲載された広告をユーザーがクリックするたびに発生する、クリック課金制という仕組みです。
ユーザーが検索する際に入力したキーワードに対し、広告主が入札を行い、オークションによって入札単価が決定します。

予算の配分はキャンペーン単位で

予算配分は、広告キャンペーンごとに設定が可能です。
リスティング広告の平均予算や費用相場は数十万~数千万円以上と幅広いですが、10万円程度から始めて徐々に投資額を増やしていく運用方法がおすすめです。

代理店に依頼する場合は運用手数料が発生

リスティング広告の運用は、代理店に依頼することも可能です。
代理店に依頼する場合、広告費とは別に、その20%を運用手数料として設定している場合が一般的です。

リスティング広告の運用を運用代行業者に依頼する場合は、広告費と運用手数料が費用となることを押さえておきましょう。

配信後の運用の仕方

リスティング広告の運用は、配信をしたら完了ではなく、配信後の測定とそれに基づく調整を行うことで効果を最大化していくことがポイントです。
リスティング広告を配信をしてからどのような調整を行うか、主に行う調整を確認しておきましょう。

キーワードの確認

まずはキーワードを確認し、検索語句を見て、不要なキーワードを除外していきます。自社が広めたい製品・サービスとマッチしていないキーワードがある場合は、そのキーワードを除外し、出稿されないように調整します。

ユーザー層の確認

どのような属性のユーザーからコンバージョンが出やすいかがわかってきたら、広告の配信をそのユーザー層に寄せるなどして調整をします。

LPの改善

広告配信をスタートさせてからも、ランディングページ(LP)の調整と改善は逐一チェックし、改善していきましょう。改善ポイントは「ランディングページの調整」で述べている内容と同様です。

広告文の追加

リスティング広告で配信する広告は定期的に調整を行うことが重要です。
検索広告は、常に競合他社と並んで表示されるため、競合の広告文と比較したり、クリック率の良し悪しを見て定期的に広告文を変更していくことが、アカウントの改善に繋がります。

また、競合他社も定期的に広告文を変えている場合もありますので、自社のリスティング広告のクリック率が落ちてきたと感じる場合は、競合他社の広告文をチェックしてみてください。

入札設定の調整

リスティング広告の運用では、ユーザー属性や端末、地域などのセグメントで基準となる入札単価から、±〇%というようなかたちで入札単価の調整を行います。

これによって費用対効果の高い広告の入札単価を引き上げたり、効果の出ていない広告の入札単価を抑えたりすることで広告成果を高められます。

このように、リスティング広告の配信運用で成果を最大化するためには、配信開始後の調整が重要なポイントとなります。
代理店に運用を依頼する場合は、自社の労力を省きつつ、代理店ノウハウによって細かな調整を行います。

リスティング広告に向いていない商材

リスティング広告は、商材によってパフォーマンスが出やすいものと出にくいものがあります。
どのような商材が効果が出やすく、逆にどのような商材は効果が出にくいか、確認しておきましょう。

リスティング広告に向いている商材リスティング広告に不向きといわれる商材
・ニーズが顕在化している商材
・検索エンジンを利用する層がターゲット層
・競合他社がリスティング広告をリピート出稿している
・ニーズが顕在化していない
・幅広い層の認知を高めたい
・テキストだけでは価値を表現しにくい
・検索エンジンを利用しない層がターゲット

リスティング広告のやり方を覚えて適切に運用を

ここまで、リスティング広告の運用のやり方と、効果を上げる方法を解説しました。簡単にまとめると、

  • リスティング広告の運用は、計測から配信改善が成果を上げるポイント
  • リスティング広告の配信を行う前に、成果を出せるランディングページがあるか確認をしておくこと、競合調査から自社製品・サービスの強みを整理することが重要
  • 広告の設定は、Google/Yahoo!それぞれの設定方法を押さえておく
  • 配信後の調整が、成果を最大化するために重要なポイントとなる
  • リスティング広告には向き/不向きがあるため、特性をよく理解する

このようなポイントがあるといえます。リスティング広告について正しく理解し、適切な運用で成果を出すように取り組みましょう。

運用についてプロの目線で広告戦略から導入し、改善を行いたい場合は、運用代行業者への依頼を検討することもよいでしょう。