インターネット広告が効果的に運用されているかを測る指標として、インプレッションシェアがあります。
インプレッションシェアは、広告を掲載する機会を有効に使えているかを知るための数値です。

この記事では、インプレッションシェアの種類と確認方法を紹介し、改善の必要がある場合に取るべき対応方法について解説します。

インプレッションシェアとは?

インプレッションシェアとは?


インプレッションシェアは、広告を表示することが出来た合計回数(機会)のうち、実際に広告を表示することが出来た回数の割合のことを表しています。つまり、広告を効果的に表示することが出来ているかを知るための指標です。

インプレッションシェアが低い場合は何らかの理由で思うように広告が表示されていないという事がわかりますので、表示されていない原因を究明し、改善活動につなげるための重要な指標です。

それとは逆に、インプレッションシェアが高い場合は、効果的にユーザーの画面上に表示されていることがわかります。

ただし、表示する機会に対して高確率で表示出来た事はわかるものの、ニーズに合った適切なユーザーに対して表示機会があったかを知ることは出来ませんので、分析するうえで重要な1つの指標と考えましょう。

インプレッションシェアはどのような計算式で出せるのか

インプレッションシェアは、次の計算式で算出することが出来ます。

インプレッションシェア = インプレッション(表示された回数) ÷ 表示される可能性があった回数

たとえば、ある期間に広告を表示される可能性があった回数が1000回だったのに対し、実際に広告が表示された回数が500回であった場合は次のようになります。

500 (インプレッション) ÷ 1000 (表示される可能性があった回数) = 0.5  ( = 50%)

この広告はインプレッションシェアが50%、つまり表示機会に対して半分しか広告を表示することが出来なかったため、改善で伸びる余地がある広告だと判断できます。

インプレッションシェアに関する単位

インプレッションシェアの分析には、適切な表示単位でインプレッションシェアを確認することが重要です。

検索連動型広告で代表劇なGoogle広告およびYahoo!広告では、次のような単位でインプレッションシェアを確認できます。

広告種別確認可能な単位
Google広告キャンペーン単位広告グループ単位商品グループ単位 (キャンペーンの種類がショッピングの場合)キーワード単位
Yahoo!広告アカウント単位キャンペーン単位広告グループ単位キーワード単位

実際の分析では、複数の単位で取得したインプレッションシェアの数値を比較することで、適切に表示されていない範囲や改善ポイントを見つける手がかりがつかめるかもしれません。

インプレッションシェアの確認方法とは?

続いては、代表的な2つの広告媒体を例に、インプレッションシェアの具体的な確認方法についてご紹介します。どちらの広告画面でも、デフォルトではインプレッションシェアの項目は表示されていません。表示させるための設定が必要になります。

Google広告での確認方法

Google広告では、インプレッションシェアを表示させるため、キャンペーンの管理画面から表項目の変更をおこないます。

①Google広告のキャンペーン管理画面を開き、キャンペーン一覧上部にある「表示項目」を選択します。

キャンペーン一覧上部にある「表示項目」を選択

②キャンペーンの表示項目を変更画面の中から、「競合指標」を展開し、表示させたい指標をクリックして保存します。

「競合指標」を展開し、表示させたい指標をクリック
  1. 設定が完了すると、キャンペーンの一覧画面から設定した指標が確認できるようになります。

設定した指標が確認できる

Yahoo!広告での確認方法

Yahoo!広告では、キャンペーン管理の画面から表示設定の変更を行いましょう。ここでは、検索広告の設定を例に、インプレッションシェアの表示設定方法を紹介します。

①Yahoo!広告の広告管理ツールにログインし、検索広告のキャンペーン管理画面を表示します。

②キャンペーン一覧上部にある、「表示」をクリックし、「表示項目の編集」をクリックします。

「表示項目の編集」をクリック
  1. 確認したいインプレッションシェアにチェックを入れ、適用しましょう。
確認したいインプレッションシェアにチェック
  1. キャンペーンの一覧中に、選択したインプレッションシェアが表示されたことを確認します。
選択したインプレッションシェアが表示

インプレッションシェア損失率について

広告の分析を行うにあたって、インプレッションシェアと同様に重要な指標として、インプレッションシェア損失率があります。続いては、インプレッションシェア損失率について紹介します。

インプレッションシェア損失率とは?

インプレッションシェア損失率は、「広告を表示する機会をどれだけ損失したか」を表す割合を指します。この数字が高ければ高いほど、広告を表示する機会を失っていることがわかります。

広告文やランディングページをどんなに良いものが準備で来ていたとしても、表示されなければ、せっかく顧客獲得のチャンスを逃してしまう事にもつながりかねません。

ここでは、原因によって大きく2つに分類される、インプレッションシェア損失率の種類について解説します。

インプレッションシェア損失率(予算)

インプレッションシェア損失率(予算)は、名前の中に(予算)とあるとおり、予算不足が原因となって、配信機会を失ってしまった割合の事です。

事前に設定しておいた広告予算を早期に使い切ってしまい、掲載できるチャンスが巡ってきても広告が出せない事象が起きる場合があります。

反対に、インプレッションシェア損失率(予算)が0%の場合は、期待通りに広告が掲載できているかというと、そうとも限りません。広告の掲載機会自体が少なく予算が使われていないといった状況が発生する可能性があるからです。

インプレッションシェア損失率(予算)は0%の方が良いのは間違いありません。ただし、予算によって掲載機会損失を起こさないというだけですので、インプレッション数やインプレッションシェアの値から、期待通りに掲載されていることの確認を行うようにしましょう。

インプレッションシェア損失率(ランク)

インプレッションシェア損失率(ランク)は、広告ランクが低く、広告を掲載するためのオークションで、競合他社との競争に負けてしまったことが原因で発生した機会損失の割合です。

広告の配信設定時の入札額が低い、または広告の品質が悪いため、競合他社の広告が優先的に表示されてしまったという事がわかります。インプレッションシェアと、2種類のインプレッションシェア損失率は、次のような関係が成り立っています。

インプレッションシェア = 100% – (インプレッションシェア損失率(予算)+ インプレッションシェア損失率(ランク))

インプレッションシェアの改善方法とは?

インプレッションシェアの改善方法とは?

ユーザーを自社サイトに誘導するためには、広告を期待したユーザーの画面に表示し、興味を持ってクリックしてもらうことが重要です。このため、広告のインプレッションシェアを定期的に確認し、数字が悪化するようなことがあれば、適切に改善活動を行うことが必要になります。

インプレッションシェアを改善するためには、インプレッションシェア損失率(予算)もしくはインプレッションシェア損失率(ランク)の値を改善することが必要です。

ここでは、インプレッションシェア損失率を下げるために必要な改善方法について詳しく解説します。

予算を上げる

予算を上げる

インプレッションシェアの低下が、予算が原因で発生している場合、もっとも簡単な改善方法は、広告の予算を上げることです。

予算不足による表示機会の損失を抑えることが出来れば、確実にインプレッションシェアの向上に役立つでしょう。

しかし、自社で使える広告費には制限があり、予算を引き上げることは困難なケースも多くあります。

また、予算を使い切る原因は、単純に表示回数が多いことで費用がかさむだけでなく、広告ランクが低いため、入札価格が高くなっていることで、少ない表示回数でも広告予算を使い切ってしまう可能性もあるでしょう。

広告予算を上げることは、一時的なインプレッションシェアの改善には役立ちますが、広告費を使い切った原因によっては、根本的な解決にはつながらない可能性もあることを考慮して行いましょう。

キーワードを精査する

キーワードを精査する

インプレッションシェアの低下の原因が、インプレッションシェア損失率(ランク)である場合は、掲載するキーワードを精査してみると良いでしょう。

広告ランクが低くなる原因は、大きく以下の2つが考えられます。

  • 広告文やLPなど、単純に広告の品質が悪い
  • キーワードの設定が不十分で意図しないキーワードに広告を配信しており、キーワードの検索ニーズに広告の内容があっておらず、広告の評価を落としてしまっている

検索キーワードの精査では、キーワードのマッチタイプを意識しましょう。

キーワードの設定には、「完全一致」、「フレーズ一致」、「部分一致」、「絞り込み部分一致」の4つのマッチタイプを利用できます。

曖昧なキーワードや複数の意味を持つ単語をキーワードに設定した場合は、設定したキーワードがユーザーのニーズが異なる別のキーワードに関連付けられていないか、精査することをおすすめします。

ターゲットを絞る

ターゲットを絞る

予算によるインプレッションシェアの損失があるが、予算の引き上げが難しい場合は、ターゲットを絞るのも有効な手段と考えられます。

広告の設定では、年齢・性別・表示させるエリアなど、広告を表示させたいペルソナにより近いターゲットのみに掲載されるよう、ターゲットを絞ることができます。

ただし、この方法は、広告が掲載される対象ユーザー数が絞られるため、インプレッション数の減少にも繋がりますので注意が必要です。

入札単価調整を行う

インプレッションシェアの低下が、広告ランクによる影響で起きている場合、入札単価を調整することも有効です。入札単価を上げることは、負けていた競合他社との広告オークションに勝てる可能性を高められます。

ただし、この方法も、1件当たりの入札価格が高くなるため、同じ広告予算をとっていてもインプレッション数の低下が見込まれますので注意が必要です。

広告の品質を改善して見直す

広告ランクが低いことでインプレッションシェアが低下している場合は、広告の品質を改善することで、インプレッション数を増やすことが期待できます。

具体的には、ユーザーのニーズに合った、より関連性の高い内容になるよう、広告自体の内容を見直したり、リンク先のページの内容を改善します。

このように、インプレッションシェアの損失は、大きく2つの種類に分類され、それぞれ複数の要因が考えられるため、原因によって改善方法も変える必要があります。

まずはインプレッションシェアの損失が起きた原因を詳しく調査し、その損失は改善するべきなのか、改善するとしたらどのような方法で改善するか、目的に合った対策をおこないましょう。

ユーザーのニーズに合った広告を、効果的に配信しよう

この記事では、広告がユーザーに適切に配信されていることを確認するために重要な指標となる、インプレッションシェアおよびインプレッションシェア損失率について、それぞれの指標が持つ意味とインプレッションシェアの改善方法について、詳しく解説しました。

インプレッションシェアは、ユーザーに広告を表示する機会に対して、実際に広告を表示出来た割合であるため、高い数値を維持する事が効果的な広告運用に繋がります。

しかし、インプレッションシェアは、広告の掲載機会を最大限に活用するための指標であることに注意しましょう。

広告は、ユーザーのニーズに合った場面で掲載させることが必要です。キーワードの精査やターゲットの調整など、ニーズに合った適切なユーザーに配信するための取り組みと合わせて見ていくことが、広告の効果を最大化するためのポイントであることを忘れずに運用しましょう。