コンバージョンタグなどをまとめられるGoogleの「グローバルサイトタグ」は、スマートフォン向けのWebサイトや広告を表示するために必要なタグです。設置されていないと、国内スマホユーザーの半分以上にWebコンテンツを見てもられなくなるため、必ず理解しておくべきであるといえるでしょう。

しかし、広告運用を担当しているものの、グローバルサイトタグの使い方や仕組みなどがよくわからないという方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、企業のWeb広告を担当される方に向けて、グローバルサイトタグの機能や設置場所、タグの取得方法などについて解説します。ぜひ参考にしてください。

Google広告のグローバルサイトタグとは?

Google広告におけるグローバルサイトタグは、Safariブラウザの規制へのGoogleによる対処です。iPhoneの表示問題を改善する機能で、ITPにより広告が非表示にならないようにします。

グローバルタグを設置することで、自社のWebサイトにおけるユーザー行動をトラッキング(情報収集)できます。ユーザーがどこから自社サイトにアクセスしたのか、何分間サイトに滞在したのかなどがわかります。このようにユーザーの行動や状況を把握することが、Webサイトの改善や広告の運用に活かされます。

グローバルサイトタグを活用し、Web広告の表示とコンバージョン成果を把握するためには、cookieについての理解が必要です。

Cookieについて理解

cookieは、Webサイトを閲覧するたびに残される履歴です。ユーザーがWebサイトを訪問した日時、サイト内のページ表示回数などを記録するブラウザの仕組みです。cookieはドメイン名と紐づけられます。この部分が大事なポイントです。

サードパーティーcookieとは

ドメイン名と紐づけられたcookieが、異なるドメインから発行されている場合、cookieは「サードパーティーcookie」となります。インターネットユーザーの中には、このサードパーティーcookieによるリターゲティングに対して不快感を抱くユーザーもいました。

グローバルサイトタグは、いつから使われるようになったか?

インターネットユーザーの機能が進化して、リターゲティング広告になりました。リターゲティング広告は、興味を持ったユーザーを追いかける機能をもつ広告です。広告業界で、リターゲティング広告が活用されるなか、不満を抱くスマートフォンユーザーへの対策が施されました。

2017年9月、iPhoneの「iOS」がバージョン11になり、Safariブラウザにおいて、ITP(インテリジェント・トラッキング・プレヴェンション)機能が導入されました。ITPにより、サードパーティーcookieはSafari上では非表示となり、広告業界に影響を及ぼしました。

広告非表示対象となるリターゲティング広告は、サードパーティーcookieを使っているため、広告の表示だけではなく、コンバージョンについても正確に計測ができなくなります。そのような背景のなか、広告を表示させる対策としてグローバルサイトタグが登場しました。

スマートフォンユーザーの60%がiPhoneを利用していること、リターゲティング広告への影響が大きく、企業の費用対効果にも関わることなどが、グローバルサイトタグが使われるようになった背景といえるでしょう。 

グローバルサイトタグの構成

グローバルサイトタグは、「gtag.js」と表記され、「グローバルサイトタグ」と「イベントスニペット」の2つのタグから成るのが特徴です。広告のコンバージョンを計測するには、2つのタグを設置する必要があります。

設置においては、イベントスニペットをグローバルサイトタグの下に設置しなければなりません。両方を一緒に設置しないと、コンバージョンタグなどを正確に読み込まなくなり、計測ができなくなる可能性があります。 

グローバルサイトタグでできること

グローバルサイトタグの大きなメリットは、コンバージョンタグをまとめて、設定の手間が減らせることです。Googleから提供しているITP対策のタグのため、Google関連のツールやサービスすべてにおいて、容易に連携ができます。

また、Google広告の場合は、グローバルサイトタグの設置により、計測するコンバージョンタグからファーストパーティーcookieの設置が可能です。ファーストパーティーcookieとは、直接ドメインから発行しているcookieです。先述のサードパーティーcookie以外のドメインと一致しているcookieが、ファーストパーティーcookieです。

リマーケティングタグの役割

グローバルサイトタグは、サイトへの訪問履歴のあるユーザーへのリマーケティング配信に利用します。グローバルサイトタグを設置したページにユーザーが訪問してきたらCookieを付与します。そのCookieを持ったユーザーに対して広告を配信するというのが、リマーケティング配信の仕組みです。

コンバージョンの計測

広告をクリックしたユーザーに付与されるサードパーティーCookieは、ITP機能があるSafariブラウザでは削除されるため、コンバージョンの計測ができません。Google広告においては、グローバルサイトタグの設置により、計測するコンバージョンタグからファーストパーティーcookieの設置ができます。それによりSafariブラウザでもコンバージョンの計測が可能になります。

グローバルサイトタグの発行方法

Googleからタグを発行するには、どのように行えばよいのでしょうか?ここではグローバルサイトタグの発行方法について解説します。

タグはGoogleアナリティクスにより発行可能

Googleアナリティクスでグローバルサイトタグを発行するには、アナリティクスと広告を連携しなければなりません。GoogleアナリティクスとGoogle広告を連携して「自動タグ設定」をアクティブにすることで サードパーティーcookieへの対処が稼働し、グローバルサイトタグの設置は不要になります。 

Googleのアクセス解析ツールと広告アカウントが連携すると、自動的にITPへの対応が済むといえるでしょう。 

手動でGoogleより発行する方法

Google広告と連携していない場合は、手動でタグを貼り付けて有効にします。Googleアナリティクスの左メニューから「管理」をクリックして「管理」画面に移動します。「プロパティ」項目を選択し、「トラッキング情報」から「トラッキングコード」を選びましょう。トラッキングコード内に、グローバルサイトタグがあります。

グローバルサイトタグは、「gtag.js」と表示されます。ボックス内のタグをコピーすることにより活用できます。

グローバルサイトタグではなく自動的にITP対応となる方法

タグの発行や設置の際は、ヒューマンエラーにより、タグを正確に設置できないケースもあるかもしれません。タグ設置を間違えずに、自動的にサードパーティーcookieへ対処するには、Googleタグマネージャーのタグ、コンバージョンリンカーを設置しましょう。コンバージョンリンカーにより、タグマネージャー内のタグを一括してまとめられます。

グローバルサイトタグの設置場所

グローバルサイトタグは、Google広告を設置しようとしているページの <head>タグ内に記述しなければなりません。設置する箇所は、<head></head>の中で、設置するタグは、グローバルサイトタグとイベントスニペットです。

先述のとおり、2つのタグは続けて記述する必要があります。また、該当するページすべての適切な場所にタグを入れなければならないため、手間がかかります。

Googleアナリティクスから取得したタグを設置する場合

Googleアナリティクスの「トラッキングコード」からコピーしたタグは、タグを設置するすべてのWebページの</head>の前、または後ろに設置します。この場合は、1つのタグを貼り付けるだけであるため、先述の方法よりも手間はかからないでしょう。

Googleタグマネージャーのタグを設置する場合

Googleタグマネージャーを利用する場合は、設置したいWebページの<head>の中、できるだけ冒頭に近い部分に、scriptタグの設置が必要です。

scriptタグ以外にも、Webページの<body>タグの中に、noscriptタグも設置しましょう。タグの設置によりGoogleタグマネージャーが使用可能となります。 タグマネージャーを使うことにより、Webページのソースコードへのタグの追加が不要となるため、もっとも手間のかからない方法といえます。

これらの方法でタグを設置することで、Google広告やGoogleアナリティクスに関連するWebサイトは、サードパーティーcookieではなく、ファーストパーティーcookieによるブラウザ表示となるでしょう。グローバルサイトタグは、タグをまとめる役割もあるため、記述されたページソースコードが整理されるという効果も生み出します。

まとめ

リターゲティング広告の対策として利用されるグローバルサイトタグですが、現在では、ITP対策が自動設置となっています。そのため、理解をしていなくてもWebサイトの運用は可能です。

しかし今後、Webブラウザの仕様変更時などに「gtag.js」があった場合、知識がなければ自分でカスタマイズができない可能性があります。Googleを主軸としてWebサイトや広告を運用するWeb担当者は、ブラウザの仕様変更にも迅速に対応していくことが求められます。そのために、内部コードの仕組みについて理解しておきましょう。