EC事業に参入する企業が増え続け、今や日本のネットモールでは無数のECサイトがしのぎを削っています。こうした状況の中、新たに出店しようとする中小企業にとって、新しい自社のショップを顧客に認知してもらい、初期の利益を確保するのは至難の業。ここでつまずいてしまう運営者も多いようです。

今回の記事では、ショップ運営をいかに成功させるかを、「品揃え」「商品点数」という要素に注目して考えてみたいと思います。

月商100万円の壁をいかに突破するか

ネットショップ運営を成功させるには、フェイズによっていくつかの壁を越えていく必要がありますが、その最初の壁となるのが「月商100万円」と言われています。ネットショップの規模に関わらず、中小企業が持続的にECビジネスを営んでいくための目安として、最低限100万円程度の売上を確保したいところ。

しかし、これだけ競合ネットショップが増えてしまった今では、新しく立ち上げたショップを顧客に見つけてもらうのも一苦労です。どれだけ優れた商品を販売していても、アクセス数自体が伸びないのでは売上を上げることはできません。

アクセス数を増やすのに役立つネットショップの改善方法には、大きく2つあると言われています。1つは、サイト内の「情報」を増やすこと。もう1つは「商品点数」を増やすことです。

前者の「情報」を増やすという手段は、「単品を自社サイトで販売する」というタイプのネットショップに適しています。一方、後者の「商品点数」を増やすという手段は、ネットモールにショップを出店する場合に有効です。現在、多くのネットショップは自社サイトよりネットモールでの展開に力を入れていますから、今回の記事でもこちらの手法を主に紹介したいと思います。

なぜ、商品点数を増やすことが有効なのか

なぜ、品揃えを豊富にすることがネットショップ運営に有利に働くのでしょうか。もちろん、例外はあります。少ない商品点数で成功しているネットショップもあります。

しかし、それはすでにそのショップがブランド認知に成功しているからできる運営のやり方であって、現在全く顧客に名前を知られていない企業・ブランドがショップを立ち上げる場合には有効ではありません。何しろ競合他社は日に日に増えていく一方。「まずは自社のネットショップにアクセスしてもらえる確率を高める」ことを考えるならば、商品点数を増やすことが最も現実的な手段であることがわかるでしょう。

ショップを「ブランド」として確立するのには時間がかかりますが、まずは多くの顧客に訪れてもらうことで、ショップの存在を知ってもらうことが大切なのです。

どのネットモールに出店するべきなのか

どのネットモールに出店するのがよいかを一概に断言することは難しいですが、まずは楽天市場とYahoo!ショッピングという2大モールのいずれかを検討するのが無難でしょう。それぞれの特徴を以下にまとめてみます。

(1)楽天市場の特徴

ネットショッピングに慣れた消費者が多く利用しています。そのため、ネットショップで売上アップに向けた施策を実行した際、顕著に反応がでやすい傾向があります。PDCAサイクルを回しながら、ネットショップを長期的に成長させていきたいという運営者にとっては、手ごたえを感じやすいネットモールといえるでしょう。

(2)Yahoo!ショッピングの特徴

 Yahoo!ショッピングに出店する最大の利点の一つは、「出店料とロイヤリティが無料であること」。顧客に対するポイントを負担するだけでショップを運営でき、固定費を支払ずに済むため、コストを抑えてネットショップを運営したいという人にとっては魅力的な環境です。

一方、このコストの低さに惹かれてYahoo!ショッピングに出店するネットショップは非常に多く、一説によると50万店舗が現在出店されていると言われています。この数値は楽天市場と比べても多く、他社との競争が激しくアクセス数を稼ぎにくいというデメリットもあります。

どちらにもメリット・デメリットがありますので、自社の経営状態やネットショップの運営方針に従って選択するのがよいでしょう。そして、いずれにせよ初期のアクセス数を増やす最良の手段が「品揃えを拡充すること」であることには変わりありません。

商品点数を増やす際に注意すべきこと

最後に、商品点数を増やす際の注意点について紹介します。よくある課題としては、以下のようなものが挙げられます。

・ネットショップに掲載できる商品があるか

 最初から販売できる商品がある程度そろっていれば問題ありませんが、もしもなければ新たに商品を仕入れたり、自社で商品を企画・開発する必要があります。

・在庫(特に売れ筋商品)を確保する仕組みはあるか

・キャッシュフローは確立できるか

・商品ページの作り込みをする仕組みはあるか

 商品点数を増やすだけでなく、個々のページで商品の魅力をしっかり伝える必要があります。商品が増えるほどページ制作の手間もかかるため、その仕組みを整えなければなりません。

・持続的に商品点数を増やしつつ、ショップの改善を続けていく社内の仕組みはできているか

上記のような課題をクリアできれば、商品点数を順調に増やしつつ「月商100万円」の壁を超えることも難しくはなくなってくるでしょう。

まとめ

今回の記事ではネットショップにおける品揃え・商品点数の重要性と、商品点数を増やす具体的な方法についてお伝えしました。「ネットショップを運営しているが伸び悩んでいる」という方も、「これからショップを立ち上げたい」という方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。