リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などデジタル広告では、CTR(クリック率)という項目が使用されます。CTR(クリック率)は一般的には高い方がよいと言われます。

しかし、実際にはどうやって計算すればよいのか、数値が低い場合はどのように改善したらよいのかわからない方も多いでしょう。

この記事では、企業のデジタル広告を担当する方に向けて、CTR(クリック率)の概要、平均的なジャンルごとのCTR(クリック率)の割合を解説します。どのように改善することでCTR(クリック率)を高めることができるのかについて解説するので、ぜひ参考にしてください。

CTR(クリック率)とは?

CTR(クリック率)は、「Click Through Rate」の略です。デジタル広告やSEOの運用の中で用いられる言葉です。

CTR(クリック率)は、ユーザーに広告が表示された回数(表示回数)の数値の中で、ユーザーがクリックした回数(クリック数)の割合を算出したものになります。例えば、1万回広告が表示されたうちのユーザーが100回クリックすれば、クリック率は1%となります。

クリック率が高いということは、ユーザーはそれだけその広告に興味を持っているということがわかります。

数値が高ければデジタル広告やSEOの施策が成功して、ユーザーを引き付けていることになります。数値が低ければユーザーを引き付けておらず、広告やSEOの内容を改善する必要があると判断します。

デジタル広告の世界では、検索キーワードや出稿媒体、広告の表示位置、ユーザーのデバイスなどによってCTR(クリック率)が異なります。

SEOの世界では、検索結果で表示される順位によって異なります。上位に表示されているほうのWebサイトがCTR(クリック率)は高いと判断します。

検索エンジンに1位表示されると、パソコンでは35.07%のユーザーがクリックし、モバイル(スマホなど)では、32.78%のユーザーがクリックするという調査があります。しかし、4位以下になるとパソコンもモバイルも10%以下のクリック率になります。

CTRの計算方法

CTRは、以下の計算式で算出できます。

ユーザーがクリックした回数(クリック数)÷ユーザーが表示した回数(表示回数)×100

たとえば、クリック数50回、表示回数1万回の場合は、50÷10000×100でクリック率は0.5%になります。

このクリック率の算出方法は一律となっており、この数式さえ覚えてしまえば、いつでもクリック率を計算することが可能です。また、広告の種類によっておおよそのクリック率が算出されており、リスティング広告は約3%、ディスプレイ広告は約0.5%が平均的な数字と言われています。

CTRを高めるメリットと理由

CTRを高める基本的なメリットは、大きく分けて4つあります。特にこの4つの項目を知っていることで、広告運用においてCTRの数値がどれだけ大切かがわかるようになります。

CPC(平均クリック単価)を安くおさえられる

CTRが高ければ高いほど、よくクリックされているということになります。よくクリックされるということは、ユーザーにとってその広告が有益だと判断されているということです。

GoogleやYahoo!広告では、広告にランクを設け、ランクが高いものほど入札単価が低くなる仕組みになっています。そのため、CTRを高めることはCPCを低めに抑えることにつながるのです。

広告のランクが高くなり入札単価の抑制になる

先ほどもお伝えしたとおり、CTRが良いとユーザーの興味と合っていると判断してもらうことができるので、広告の質が高いと判断されます。広告のランクが高くなることで入札単価の抑制にも成功し、効率良い広告運用が可能になります。

特に競合が強いジャンルでは、入札単価を調整するだけでは限界があります。広告ランクが高いことはメリットが大きいのです。

効率的にユーザーデータを集めることができる

コンバージョンが思うように出ない場合、原因としては、広告のターゲティングが悪い、LPに問題があるなどが考えられます。仮にクリック率が高くてLPを良く見られているのにコンバージョンにつながらないということであれば、あまり成果につながらないキーワードで集客しているかもしれません。

他にもいくつかの可能性を考えることができますが、原因を特定するためにはユーザーデータを集めて分析することが不可欠です。

LPに訪問したユーザーがどこで離脱をしているかを解析するツールとしてヒートマップなどがありますが、訪問ユーザーが多ければ、それだけ信頼できる分析ができるようになり、結果的に施策を考えやすくなるのです。

無駄な広告費の削減につながる

デジタル広告は、インプレッションを対象に課金される場合と、クリックを対象に課金される場合があります。リスティング広告やディスプレイ広告は1クリックに対して費用が発生しますが、Facebook広告は、インプレッションで課金する設定も可能です。

もしクリック率の低い広告を出稿している場合、クリックされないのに費用が発生してしまうと無駄な広告費用につながってしまいます。無駄な広告費を削減するためにも、クリック率を上げることは非常に大切です。

広告媒体別の平均CTR

ここでは、広告媒体別の平均CTRについてまとめます。ただ、業界の平均的な数値にこだわりすぎる必要はありません。あくまでも1つの参考値としてお考えください。

リスティング広告

リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンにユーザーが入力したキーワードに連動して表示される広告です。「検索連動型広告」とも呼ばれます。

リスティング広告では、2%〜6%が一般的なクリック率です。ジャンル別では、自動車が約4%、デートや出会い系が約6%、ネット通販が2.6%、教育が3.7%、人材サービスが2.4%、金融・保険が2.9%、医療・保険が3.2%、家庭用品が約2%となっています。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告はWebサイトやアプリの広告枠に表示される広告で、サイトのコンテンツに連動した広告が表示されます。そのため「コンテンツ連動型広告」「バナー広告」とも呼ばれています。

ディスプレイ広告では、0.4%〜1%が一般的なクリック率です。自動車が0.6%、デートや出会い系が0.7%、ネット通販が0.5%、教育が0.5%、人材サービスが0.5%、金融・保険が0.5%、医療・保険が0.5%、家庭用品が0.49%となっています。

実際に扱う案件によってクリック率は大きく変わります。クリック率を改善させるためにも、広告の差し替えなど、施策ごとにどれだけ数値が改善しているかをこまめにチェックしましょう。

デジタル広告でCTRを改善するには

デジタル広告でCTRを改善する方法はいくつかありますが、リスティング広告とディスプレイ広告で改善方法が違います。

リスティング広告のクリック率の改善方法

リスティング広告でCTRが悪い場合は、キーワード、もしくは広告文に原因があることが考えられます。そのため、この2つを改善することで数値がよくなる場合が多く見られます。

キーワードを改善するときは、クリック率の低いキーワードを停止することが効果的です。サービスや商品に関係ない検索語句で広告が表示されることでクリック率が下がってしまっている場合は、除外キーワードの設定を行いましょう。

また、キーワードのマッチタイプを部分一致から完全一致にすることで、自分が狙ったキーワードにのみ配信できるようになり、クリック率の改善が見込めます。

広告文に関しては、商品やサービスの魅力を広告文で表現できているのか、共感する文章になっているのかが重要です。ユーザーが反応する広告文はある程度決まっているので、いろいろな広告文を研究するといいでしょう。

ディスプレイ広告のクリック率の改善方法

ディスプレイ広告では、クリエイティブを改善することが効果的な改善方法となります。

大前提として、ディスプレイ広告はリスティングとは違い、潜在的なニーズを持つユーザーにアプローチするものです。そのため、アプローチしている層の選定が間違っていると、クリック率の数値は非常に悪くなるのです。

クリック率の数値が悪い場合には、サーチターゲティングのキーワードを追加してみたり、リマーケティングの期間を短くしたりするなどの施策を考えましょう。また、ユーザーの属性(年齢や性別、世帯年収)などの詳細ターゲティングの見直しが必要な場合もあります。

リスティング広告との一番の違いは、バナーのデザインにも大きく左右されることです。バナーのデザインがきちんと魅力が伝わるデザインになっているのか、インパクトのあるキャッチフレーズを使っているのをチェックしましょう。

まとめ

デジタル広告において、見なければならない指標の1つがCTR(クリック率)です。CTRは、デジタル広告やSEOにおいて非常に重要な要素の1つであり、クリック率を高めるとさまざまなメリットが期待できます。たとえば、広告ランクが上がり、入札単価の抑制や詳細なデータ収集が可能になります。

CTRは広告の種類や出稿媒体、商品やサービスのジャンルなどでも数値が異なります。クリック率を上げる方法はリスティング広告とディスプレイ広告で大きな違いがあり、それぞれキーワードやターゲティングを変えることで改善が見込めます。

できるだけ的確な改善を行うためにも、CTRを上げてより多くのデータを集積するようにしましょう。