BtoBのデジタル広告は、個人ではなく企業をターゲットとして運用します。企業の中でも、マーケターや経営者、決裁者といったビジネスパーソンを相手に広告を発信することが特徴です。

BtoB広告を出稿する場合、BtoC広告とは何が違うのでしょうか。実際に運用したい方の中には、疑問を抱いている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では企業のデジタル広告を担当する方に向けて、BtoB広告を運用する際のポイントやメリット・デメリットなどを解説します。BtoB広告の種類や特徴も解説するので、ぜひ参考にしてください。

BtoBでデジタル広告を運用する際のポイント

BtoB広告は企業の中でも決定権を持つビジネスパーソンに向けて発信することが多いです。一般的な買い物や申し込みを行う個人に比べ、意思決定に慎重である傾向が高いターゲットのため、CV(コンバージョン)を獲得することは容易ではありません。デジタル広告を運用する知識や、予算の配分が大切になります。

BtoB広告で利用するデジタル広告の種類や出稿方法は、BtoC広告と変わりません。しかし、アプローチの方法やクリエイティブの内容を、個人ユーザーに向けた内容ではなく、決済者や経営者のようなビジネスパーソンを意識することが大切になります。

以下では、費用の相場やユーザー層の見極めについて解説します。

デジタル広告の費用相場

BtoB広告の費用相場には幅があります。自社の予算やサービスの期待度、流行により金額は異なります。一般的には、一定の割合を決めておいて「予算×決めた割合」で、デジタル広告の費用を決めることが多いです。

また、BtoBでの広告費用は少なく見積もって費用を決定することがおすすめです。最初から一点に絞って費用を投資すると、競合の参入や検索キーワードの変化に対応しづらくなります。デジタル広告の仕様やインターネット上の流行は移り変わりが激しいので、対策を重ねていきつつ費用を決める必要があります。

ターゲット層の見極め

BtoBとは「Business to Business」のとおり、企業をターゲットとして広告を展開します。一般の消費者に向けたBtoC(Business to Customer)ビジネスとは、狙うターゲット層が異なります。そのため、デジタル広告の運用方法も異なり、ターゲット層の見極めが大切になります。

BtoB広告のターゲット層には、BtoC同様さまざまな「層」があります。たとえば「潜在層」といったターゲット層があります。「潜在層」とは問題を抱えているが、その問題自体をはっきりと理解していない層のことです。

個人のユーザーがそうであるように、企業も「自社のサービスがなかなか上手くいかない」と今の状態ではダメであることを理解しつつも、何が問題かを理解していない場合があります。そういった企業には「自社のシステムを使えば問題の把握からサービス向上までを提供できる」ことをデジタル広告で伝えるようにします。

「潜在層」のほかには、問題を把握している「準顕在層」、問題に対する必要な手段まで理解している「顕在層」があります。これら各層の状況やニーズを見極めて広告を発信しましょう。

デジタル広告の種類

BtoBのデジタル広告を5つ解説します。それぞれの特徴や利用方法を理解することで、適切なデジタル広告の運用ができ、CV(コンバージョン)を増やすことができます。

1.リスティング広告

「リスティング広告」は、検索エンジンを利用した広告です。ユーザーが入力した検索キーワードに連動しているため「検索連動型広告」とも呼ばれます。

代表的なものに、検索エンジンでキーワードを検索した際に、「広告」の表示がされているWebサイトがあります。リスティング広告クリックしたユーザーをLP(ランディングページ)に飛ばし、CV(コンバージョン)を狙うといった仕組みです。

リスティング広告のメリットは、クリックされるだけで広告費が入ることやSEOに依存することなく、ページの品質や出稿費用でユーザーにアプローチできることです。その反面、検索ボリュームの大きいキーワードは、入札単価の高騰やユーザーのニーズを調べることが難しいといったデメリットもあります。

2.ディスプレイ広告

「ディスプレイ広告」とは、実際にWebサイト内に表示される画像付きの広告です。表示されるWebサイトのコンテンツに連動して表示されるため、「コンテンツ連動型広告」とも呼ばれます。

リスティング広告は基本的にテキストのみですが、ディスプレイ広告は画像を利用できます。そのため、よりダイレクトにユーザーへアプローチすることが可能です。

また、ディスプレイ広告はリターゲティングの機能と組み合わせて、ユーザーへ何度も同じ広告を配信できます。ただし顕在層のユーザーには、インパクトの強さだけではCVを獲得することが難しいと考えられます。その場合はほかの広告と組み合わせて対策します。

3.SNS広告

「SNS広告」とは、FacebookやTwitterといったSNSを媒体にした広告です。ほかのデジタル広告に比べてターゲットのアプローチの精度が高いことが特徴です。現在のSNSが普及した世の中であれば、企業で決定権のあるビジネスパーソンもSNSを利用している可能性が高いです。また、企業のSNSを運用している担当者へのアプローチも期待できます。

SNS広告では、どの媒体にデジタル広告を出稿するかが大切です。例えばFacebookはビジネスパーソンの利用率が高いので、顕在的なニーズが大きいでしょう。Twitterであれば、より幅広いユーザーに届けられるので、潜在的なニーズに向けて運用するといった使い分けが大切になります。

4.動画広告

「動画広告」は、主にYouTubeのような動画投稿サイトで配信される広告です。ほかのデジタル広告と違い、動きはもちろん、音声でもユーザーにアプローチできるなど自由度が高いのが特徴です。数秒で終わる広告や、数分にわたる広告など動画の時間も幅があります。

動画広告は動きや音声が使用できるメリットを活かして、複雑なサービスを詳しく宣伝できます。例えばセミナーを宣伝したい場合には、実際のセミナーの光景を見せることで、実感や親近感を与えることができるでしょう。

5.記事広告・タイアップ広告

「記事広告・タイアップ広告」とは他社メディアに依頼して、自社の商品やサービスを宣伝してもらう広告です。広告のクリエイティブには「広告」などを表記するケースあります。最近では、企業がYouTuberへ宣伝を依頼するといった、「タイアップ動画」もあります。

記事広告・タイアップ広告は、他社メディアの権威や影響力を借りられるのが特徴です。自社サービスの認知度を一気に拡散でき、伝えたい内容を的確に届けられるでしょう。もちろん、大きいメディアへのタイアップを要請するにはそれなりの費用がかかります。しかし、その分しっかりとターゲットとするユーザーへアプローチできるメリットがあります。

デジタル広告のメリット

デジタル広告を活用する2つのメリットについて解説します。

ターゲットのユーザーを絞りやすい

デジタル広告は、新聞広告や雑誌広告と比較すると、ユーザーのニーズを把握しやすいです。どのユーザーにアプローチをしていくかを考えやすい点はデジタル広告ならではのメリットでしょう。ターゲットのユーザーを絞って広告を出稿できれば、CVR(コンバージョン率)を増やすだけでなく、無駄なコストを減らす効果も期待できます。

低予算での利用が可能

デジタル広告は低予算で利用できます。例えばFacebook広告であれば、最低100円から広告を出稿できます。広告運用がはじめての場合でも、リスクを抑えて広告運用ができる点はメリットです。デジタル広告に関するスキルやノウハウが無い企業であれば、まずはスモールスタートではじめ、徐々に拡大していくことが可能です。

デジタル広告のデメリット

デジタル広告にはデメリットも存在します。2つのデメリットを解説するので、対策に役立ててください。

デジタル広告の運用知識が必要

デジタル広告の運用には広告の知識だけでなく、WebサイトやSNSの仕組みなどの知識も必要です。

対策としては、自社にデジタル広告の経験者を採用したり、人材を育成したりする方法があります。あるいは、デジタル広告の代理店に外注するやり方もあります。人材の採用や育成には時間もコストもかかります。早急に対応をしたい、リソースが確保できないといった場合には、デジタル広告に強い広告代理店に外注しましょう。なお、外注もすべてを任せるのではなく、一部の面倒なところや難しいところなどをプロに手伝ってもらうといった依頼もできます。

移り変わりが激しい

インターネットの世界はとても移り変わりが激しいので、広告を出稿後も内容を随時更新する必要があります。またターゲットであるユーザーが検索するキーワードも変化し続けるので、一度広告を出稿しただけで運用は終わりとはいきません。

これには、CV(コンバージョン)計測を定期的に行い、インターネットの流行や変化にいち早く気づくといった対策があります。CV計測は広告代理店に外注すること可能です。

まとめ

BtoB広告は企業へのアプローチなので、決して簡単ではありません。また、デジタル広告にもいくつかの種類があり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。運用する際は、各特徴を理解し、自社の目的に沿ったものを選んで出稿するようにしましょう。

デジタル広告をうまく利用できれば、企業単位での成果を上げることが期待できます。大切なのは自社サービスの特徴をいかに理解し、適切なターゲットに発信するかです。自社運用や代理店運用など、さまざまな手法を検討しながら展開していきましょう。