企業の売上のカギを握るのが既存顧客ですが、何もしなければ既存顧客はどんどん流出していくことになります。特に最近は新規客獲得のコストがアップしているため、既存顧客の流出は死活問題。利益を確保して安定経営するためには顧客流出を防ぐことがとても重要です。<br>

では、どのようにすれば顧客流出を防ぐことができるのでしょうか。今回は既存客をロイヤリティ顧客に育成して流出を防止するためのポイントについて紹介します。

顧客満足と顧客ロイヤリティは違う

よい商品やサービスを提供して顧客満足度を上げれば、自然と顧客ロイヤリティは上がると考えがちです。しかし、顧客満足と顧客ロイヤリティは似ているようで違います。

顧客満足とは商品やサービス、それを提供している企業に満足している状態です。顧客ロイヤリティとは顧客満足を超えて、お客様が企業や商品に対して忠誠心や愛着心を持つことです。企業や商品に対する思い入れのあるファンといってもよいでしょう。思い入れがあるから何度もリピート購入して、友人や知人に商品を薦めることもあります。

商品に満足して何度も継続して購入しているお客様でも顧客ロイヤリティが低ければ、他に安い商品や新商品があるとすぐにそちらにシフトしてしまうのです。逆に顧客ロイヤリティが高いお客様は、商品に不満があっても「ここが不満だった」と親切に教えてくれながら、商品を継続購入してくれるでしょう。ですから積極的に顧客を育成することが重要になってきます。

ロイヤリティ顧客の育成とは

お客様が良い商品だと満足しても、それがリピート購入につながるとは限りません。アンケートをとってみると、商品への満足度は高いのにリピート購入は少ないということもあります。リピート購入を増やすためには、お客様にファンになってもらう必要があるのです。<br>

お客様をファン化してロイヤリティ顧客に育成するためには、それを目的にしたアプローチが必要になります。そのためには従来の顧客満足ではなく、お客様との関係性を高めなければなりません。

特にお客様がファン化する際には、商品やサービスに対して感情の動きがあります。「ここまでこだわっているのか」と感動したり、「急ぎなのに丁寧に対応してくれて」と誠実さに感銘を受けたりした場合に、顧客ロイヤリティが高まってファン化するケースが多くあります。また、この感情の動きは、そのまま口コミとなってSNSなどで拡散されることもあります。ですから、この感情の動きを積極的に作り出すことがロイヤリティ顧客育成のポイントとなるのです。

ロイヤリティ顧客を育成するために必要なこと

ロイヤリティ顧客を育成するためには、お客様との接触回数を増やすことが大切です。

顧客ロイヤリティを高めるためには、商品や会社のことを思い出してもらわなければなりません。それを実現するもっとも簡単な方法が、接触回数を増やすことなのです。

ただし、接触する際にどんな情報を提供するかということも重要です。いくら接触回数が多くても売り込みばかりでは、かえってお客様は離れてしまいます。お客様にとって有益な情報、役に立つ情報を提供することが顧客ロイヤリティを高めるためのポイントです。

さらにどのタイミングで接触するのかも大切になってきます。初めて購入したお客様に、1ヶ月も2ヶ月も経ってから接触しても効果は期待できないでしょう。また、初めて購入したお客様と常連のお客様とでは、提供する情報は違って当然です。<br>

ロイヤリティ顧客を育成するためには、接触回数を増やすこととそのタイミング、提供する情報について戦略的な施策が必要になります。

ロイヤリティ顧客を増やすための手法

お客様はかなり高い確率で商品購入後に「本当にこの商品でよかったのだろうか」「別な色にすればよかった」などと後悔します。特に高額な買い物をした場合はなおさらです。ですからこのタイミングでフォローのアプローチをするのが効果的です。「不満な点はございませんか」「分からないことがあったら何でもご相談ください」とアプローチすることで、お客様の不安が取り除かれ顧客ロイヤリティが高まります。

購入後1ヶ月後、3ヶ月後と適度なタイミングで同じようにフォローすれば、顧客ロイヤリティはどんどん高まりファンになってもらえるのです。単なる売り込みではなく「いつも購入したお客様のことを考えています」という姿勢がポイントです。

フォローする方法はメールではなく手紙や電話がよいでしょう。メールではどうしても軽く見られがちな一方で、手紙や電話は印象に残りやすい傾向にあります。手紙のほうが思いを伝えやすいですし、電話であれば商品や対応についてどんな感想をもっているかヒアリングすることもできます。

まとめ

ロイヤリティ顧客を育成して顧客流出を防ぐためには、どのタイミングでお客様にアプローチするか、その際にはどんな情報を提供するかを考えながら、接触回数を増やすことがポイントになります。

また、顧客ロイヤリティはお客様に感情の動きがあった時に生まれるものなので、感情の動きを積極的に作り出すことを意識しながらアプローチすることが重要になります。お客様にアプローチするタイミングや内容などを戦略的に立案して顧客ロイヤリティを高め既存顧客の流出を防ぎましょう。