広告カスタマイザとは、広告のデータフィードの機能を利用し、広告見出しや説明文、キーワードを動的に変える広告メニューです。クリック率を上げたり、CPCを削減したりといった効果が期待できるため、広告の運用効果が停滞している場合などにもおすすめです。

この記事では、広告の効果を高めたいと考えている人に向けて、広告カスタマイザをどのように活用したらよいか、注意点やメリット・デメリットについて解説します。ぜひ自社のデジタル広告施策の参考にしてください。

広告カスタマイザとは?

広告カスタマイザは、Google広告やYahoo!広告に含まれる機能の1つで、居住地域やキーワードの種類にあわせて広告文の見出しや説明文を変化させられます。 

例えば、北海道に住んでいるユーザーと沖縄に住んでいるユーザーで、広告の表示の方法を変えたい場合は、「北海道に住んでいる男性に本当におすすめ出来る化粧品」という広告文の冒頭を「沖縄」に変化させます。

広告の説明文そのものも変えられるため、複数の商品を展開している広告にも、高い効果が期待できます。商品のバリエーションが多い企業や、キャンペーンや季節ごとの商品サイクルがあり、その都度広告を設定したい企業などに向いています。

広告カスタマイザを利用するメリット

広告カスタマイザの利用により、どのような効果が期待できるのでしょうか。ここでは、広告カスタマイザの利用で得られるメリットについて解説します。

汎用性が高い

広告カスタマイザのデータフィードは、キーワード以外にも、日付・時間・曜日・エリアなどを設定できるため、幅広い層にアプローチが可能です。たとえば、全国展開をしている飲食チェーンであれば、エリアを変えたり、時間帯別のおすすめメニューを表示したりといった配信が可能です。

広告のバリエーションがつけやすい

広告カスタマイザは、バリエーションのある広告作成に役立つ機能です。文面の異なる複数の広告から、同一の最終リンク先に誘導する場合などに、広告を別々に作成せずに済むというメリットがあります。

クリック率が向上する

広告カスタマイザの広告文には、ユーザーが検索したキーワードが含まれます。そのため、ユーザーの興味や関心を引きやすく、クリックもされやすいというメリットがあります。運用の効果においては、クリック率が上がるのに加えて広告ランクの上昇、CPCの削減も期待できます。また、1つの広告でデータを集約できるため、ABテストが実施しやすいというメリットもあります。

広告カスタマイザを利用するデメリット

広告カスタマイザを利用するにあたっては、デメリットや注意点も把握しましょう。以下でくわしく解説します。

データフィードの設定に手間がかかる

広告カスタマイザの効果を得るには、さまざまな項目の設定が必要です。運用の過程で、居住地域やキーワードなどに変更が生じた場合には、その都度データフィードの更新作業が必要です。自社にリソースが不足している場合、広告の運用担当者に負担がかかるのがデメリットといえるでしょう。

リンク先URLの変更ができない

広告カスタマイザにおいて、リンク先URLについては変更できません。リンク先URLが異なる場合には、個別にデータフィードを設定して広告を作成することとなります。また、リンク先に変更が生じた場合には、再入稿の必要があります。

広告カスタマイザの仕組み

広告カスタマイザは、Googleの管理画面やYahoo!のエディターから入稿できます。データフィードの内容を広告の条件設定にあわせて入稿し、決められたフォーマットに基づいて設定すると、動的なカスタマイズが可能です。

リスト名をキーワードなどの呼び出したい場所に設定するのが、入稿の基本的な流れです。設定したい場所に、 { } で囲んだパラメーターを入れることで設定できます。

広告カスタマイザの活用

広告カスタマイザは、ターゲット属性やエリア、曜日、時間などの指定をして広告を配信する機能です。幅広い層にアプローチできるため、さまざまな分野で活用されています。ここでは、広告カスタマイザの活用方法について解説します。

広告カスタマイザ活用方法1

ユーザーが検索するキーワードごとに広告文を更新し、商品内容を変えて広告を打ち出します。商品の数や割引率、金額などを動的に変更することで、それぞれの商品に応じた広告を作成できます。多数の商品やサービスを扱っている事業者や、複数店舗を展開する事業者の多くが活用しています。

広告カスタマイザ活用方法2

日時をリアルタイムで変更できます。例えば、セールが行われる日に対して、広告に「残り〇日」などと入れて告知するといった活用方法があります。「あと3日」「あと1日」という変化も、1度の設定で可能です。

このような手法の広告は、広告カスタマイザを使用しない場合には、入稿と運用を毎日のように繰り返さなければならず、広告運用の担当者にとっては大きな負担になります。広告カスタマイザを利用することで、上記のようなカウントダウンの表示も自動化が可能です。

広告カスタマイザ活用方法3

配信地域によって広告の文面を変更できます。広告に都道府県名を入れることで、ユーザーは自分の住んでいる地域との関連の有無を判断しやすくなり、広告への興味が高まります。

47の全ての都道府県に配信する場合、広告カスタマイザを利用せずに運用するなら、47個の広告を作成する必要があります。

広告カスタマイザの設定方法

広告カスタマイザを利用するには、事前にさまざまな設定作業が必要です。ここでは、Google広告カスタマイザの設定方法について解説します。

手順①データフィードを作成する

データフィードに必要な設定は、キーワード、キャンペーン、広告グループ、ターゲット、ターゲットとなるキーワードのエリアとマッチタイプです。データフィード作成においては、必ず1つは指定しなければなりません。または、いくつかを組み合わせて作成するのも可能です。広告グループは記載してなくても入稿は可能です。しかし、キャンペーン名と広告グループ名はカスタマイザの入稿を利用するため、設定されていないとエラーになります。

手順②データフィードをアップロードする

作成したデータフィードは、GoogleAdWordsのアカウント管理画面内にある「ビジネスデータ」からアップロードします。アップロードを終えたら、文字化けをしていたり、エラーが出ていたりしないかを確認しましょう。たとえば、キーワードがアカウント内に存在していないことが原因でエラーを生じる場合もあります。文字化けはパソコンの環境によるところが大きいため、他のテキスト入力ツールを用いてコピー&ペーストを行って再試行してください。

手順③広告文を作成する

広告文の作成では、構文といわれる一定の形式を使用します。広告カスタマイザにおける構文の形式は、「フィード名.データ列名」です。これにより広告文には、ターゲットの属性にあうデータが挿し込まれ、広告として表示されます。

手順④広告文をアップロードする

作成した広告文をGoogleAdWordsのアカウントにアップロードすると、カスタマイザ広告の設定は完了です。正常に入稿が済んでいるかどうかはアカウント管理画面で確認可能です。エラーが生じている場合には、入力項目に漏れがないか、文字数制限を超えていないかなどを確認しましょう。実際の広告を確認できるのは審査通過後です。

上記の手順どおりに行わないと入稿はできません。広告の追加入稿であれば、カスタマイザの設定後でも問題ありませんが、キャンペーン階層から設定する場合にはエラーが生じます。

広告カスタマイザ利用の注意点

広告カスタマイザを利用するにあたって、気をつけるべきポイントについて解説します。実際に運用する際の参考にしてください。

最終ページのURL変更はできない

広告カスタマイザは、最終ページのURLを動的に設定できません。変更できるのはテキストのみです。そのため、期間限定の商品などの場合には、広告を変更して再入稿する必要があります。

データフィードを更新するとすぐに配信される

すでにキャンペーンが行われていて、広告が配信されている場合、その広告のデータフィードを更新すると、すぐに配信されます。データフィードの設定内容に間違いがあると、誤った内容で広告が配信されることになってしまいます。入稿内容については、更新の際には特に細心の注意をはらいましょう。

文字数の規定を超えると表示されない

広告テキストには文字制限があります。入力した属性データの文字数が制限を超えた場合には、通常のテキスト広告、またはデフォルトのテキストでの表示となります。文字数は正確にカウントして、入力した広告文が表示されるようにしましょう。

まとめ

広告カスタマイザは1つの設定で幅広いバリエーションで配信ができるため、入稿の工数削減やクリック率の上昇、CPCの削減に効果があります。ただし、動的に変更を加えられない部分もあります。

なお、最上位階層がオフであれば、入稿後の変更は可能です。しかし、すでに配信しているキャンペーンへの追加入稿には注意が必要です。入力するとすぐに反映されるため、入力内容の間違いが、重大な配信事故になりかねません。

広告カスタマイザは、入稿に際しては、キャンペーンや広告グループから設定する必要があるなど、手間がかかるといえます。しかし、一度の設定でバリエーションのある広告配信が可能で、幅広い層へアプローチできるという、大きなメリットがあります。さまざまな効果が期待できるため、うまく活用することをおすすめします。