レスポンシブ広告は、広告の枠に応じて広告のサイズを自動的に調整してくれる広告のことです。レスポンシブ広告を上手く使うことで、今までよりも少ない労力で効果的な広告を作ることができます。

レスポンシブ広告を出稿するときには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?また、レスポンシブ広告を出すときの予算はどれくらい見ておけばよいのでしょうか。

この記事では、企業のデジタル広告担当者の方に向けて、レスポンシブ広告の使い方と注意点、活用方法などを分かりやすく紹介します。効果を高めるコツも解説するので、ぜひ参考にしてください。

レスポンシブ広告とは

レスポンシブ広告とは、配信先のWebサイトや広告枠に合わせて広告データを自動生成してくれる広告のことです。

広告見出し、長い広告見出し、説明文、画像、ロゴを設定しておけば、Webサイトの傾向や、広告の内容やユーザーのディスプレイによってAIが最適な組み合わせを判断し、素材を組み合わせて自動的に最適な形にしてくれます。

レスポンシブ広告以外の広告でも、ディスプレイや表示画面の大きさによって拡大や縮小は可能ですが、単なる拡大や縮小のため、文字が小さくなりすぎて見えにくくなってしまったりしていました。しかしレスポンシブ広告を使えば、最も効果的な大きさにカスタマイズしてくれます。

組み合わせが自動化されるため、媒体ごとに別々のクリエイティブを用意しなくてよいのがメリットです。また、どのテキストとどの画像を組み合わせればよいのか、わからなくなったといったミスも防ぐことができます。

レスポンシブ広告の注意点

レスポンシブ広告は組み合わせが当初想定していたものと変わってしまうので、広告見出しのテキストや説明文のテキストは、大きさや配列が変わっても違和感のない文章にしなければなりません。

例えば、「シミが消える裏ワザ!?」という見出しに「これで毎日洗顔をしているとシミが消える」という説明文で広告を出そうとしたとき、説明文が先にくると違和感のある広告になってしまいます。

また、審査が少し厳しいため、同じ言葉が乱立していると審査に落ちてしまうこともあります。審査期間があるため、リアルタイムで出稿できるわけではないことも注意点です。早くとも1営業日はかかるのが一般的です。

明日からのキャンペーンにあわせて広告を出稿したいと考えていても、週明けの営業日にならないと表示がされないといったこともあります。また、審査に落ちたり、再審査が必要になったりするケースもあります。

レスポンシブ広告を出稿する際は、テキストやクリエイティブの制作に注意しつつ、期間にも余裕を持って手続きしましょう。

レスポンシブ広告の管理

レスポンシブ広告においては、掲載箇所などはAIに任せておけばよいのですが、AIが発達してきたとはいえ完璧ではないため、ある程度の管理は必要となってきます。

管理画面で広告がどれくらい見られたか、クリックされたかなどのデータを確認できるため、例えば、クリック数の割には商品の購入に至っていない場合、その配信先は除外することができます。

レスポンシブ広告はGoogleとYahoo!で実施されていますが、掲載先やテキストの文字数などに違いがあります。用途によって使い分けてもよいのですが、広告予算を半分ずつ使って両方とも使うやり方がおすすめです。

Googleディスプレイ広告(GDN)

Googleのディスプレイ広告(GDN)では、ライブドアブログや食べログなどのパートナーサイトや、YouTubeやGmailなどGoogleが提供しているサービスなどで広告が掲載されます。

その他にも連携サイトが多くあり、また個人運営のサイトでも掲載されるので、広告が掲載されるサイトは幅広いジャンルにわたります。

GDNは掲載される箇所が幅広いことに加え、Yahoo!の広告と比べるとさらに詳細にユーザーを絞ることもできます。そのため、ターゲットを絞って広告を出すことで、費用対効果を上げることが可能です。

Yahoo!広告(YDN)

Yahoo!広告(YDN)は、Yahoo!が運営しているサイトの他、アメブロ・知恵袋・NAVERまとめ・クックパッド・ニコニコ動画 などとも連携しています。

Googleと違うのは、Topページがあることです。インターネットのプラウザを開くと、まずYahoo!Japanのトップページを開く設定にしている方も多いかもしれません。

ターゲットの絞り込みはGoogleほど細かくはできませんが、住んでいる場所や年齢性別などで絞ることは可能です。

費用対効果優先で、すぐに成果を上げたい時はGDN、幅広くアプローチして、まずは商品について知ってもらいたいという中長期的な展望が目的の場合はYDNがよいでしょう。

Yahoo!独自のインフィード広告

Yahoo!には、Googleにはない特徴としてYahoo!ニュースの存在があります。新聞の代わりにYahoo!ニュースの記事を見ている人も多いかもしれません。

Yahoo!ニュースの記事と記事の間に広告を入れることもできます。これは「インフィード広告」と呼ばれています。ニュースをよく見る人に対してアプローチできる商品があれば、試してみてもよいのではないのでしょうか。

ちなみにインフィード広告はYDN独自のもので、Googleにはありません。

レスポンシブ広告のメリット

レスポンシブ広告のメリットは、広告のデザインや掲載先の仕様に合わせて広告主側が形を変える必要がない点です。

バナー広告などは、サイトの形に合わせて作り直す必要があります。しかしレスポンシブ広告は自動で調整してくれるため、制作の手間が省けるのがメリットです。

さらにユーザーが使用しているパソコンやモバイル機器のディスプレイの大きさによっても仕様を調整してくれるので、単純に縮小・拡大しただけの広告と比べ、的確にアピールすることができます。

レスポンシブ広告のデメリット

レスポンシブ広告のデメリットは、審査落ちすることが多い点です。例えば、同じ言葉を3つ以上並べたりすると審査に落ちる場合があります。

また、説明文や見出しは用途に合わせて複数設定することができますが、配置が変わってしまうため、さまざまな配置をシミュレーションした上で設定しなければなりません。意図しない表現の仕方でアプローチしてしまう可能性があるからです。

このように入稿時には手間がかかりますが、一度通ってしまえばあとはAIに任せておけばよいので、最初だけ注意が必要です。

レスポンシブ広告の入稿規定

レスポンシブ広告の入稿規定は、Yahoo!とGoogleで微妙に違います。Yahoo!のために作成した広告をそのまま使うことができないことがあるため、それぞれの規定に合わせて変えていきましょう。

また、通常のバナー広告と比べれば入稿するときに注意するベき項目も多いのですが、一度入稿してしまえば、あとは自動的に効果的な広告を生成してくれます。

Yahoo!広告(YDN)の入稿規定

YDNでは、画像、タイトル(20文字以内)、説明文(90文字以内)、主体者表記(20文字以内)表示URL(29文字以内)、リンク先URL、ボタン、ロゴ(なくても可)が必要です。

画像は、300 × 300サイズ(3MB以内)か1200 x 628サイズ(3MB以内)です。

Googleディスプレイ広告(GDN)の入稿規定

GDNは、広告見出し(最大5個)、半角 30 文字以下(全角 15 文字以下)、長い広告見出し(1個のみ)、半角 90 文字以下(全角 45 文字以下)、説明文(最大5個)半角 90 文字以下、(全角 45 文字以下)会社名半角25文字以下(全角 12文字以下)です。

画像は横長画像(必須)600×314以上の横縦比 1.91:1(5120 KB以内)・スクエア画像(必須)300×300以上の横縦比 1:1(5120 KB以内)・ロゴ(省略可)128×128以上の横縦比1:1、もしくは512×128以上の横縦比4:1(5120 KB以内)となっています。

レスポンシブ広告の効果を高めるコツ

レスポンシブ広告の効果を高めるためには、AIだけに運用を任せずに、常に自分たちで管理することがポイントです。クリック数や、閲覧数、実際に成果を上げた数などを見て、広告の効果が少ないとサイトは除外していきましょう。

ちなみに、広告が閲覧されることを「インプレッション」と言い、実際に成果を上げることを「コンバージョン(CV)」と言います。管理画面において、最も重要な数字はコンバージョンの数字です。これらの数字の意味を分析して、少しずつ最適化していきましょう。

コンバージョンが低いサイトは除外

クリック数や閲覧数が多くても実際の購入に繋がっていないのであれば、そのサイトを訪問している人はその商品には興味を持っていないということになります。そのため、クリック数の割にコンバージョンの数字が低いサイトは、除外していきましょう。

インプレッションの割にはクリック数が少ないときは、掲載先が適していない場合や、広告自体がユーザーの興味・関心を引き付けるものではなかった可能性があります。この場合は、広告内容の見直しを検討しましょう。

もちろん広告によっては、購買ではなく単に見られることが目的の場合もあるでしょう。広告を出す目的によって臨機応変に対応していくことも重要です。

まとめ

レスポンシブ広告は特に、さまざまな大きさのディスプレイがあるモバイル機器で大きな効果が発揮されます。

レスポンシブ広告を利用すると、スマートフォンだとこう見える、パソコンからだとこう見えるという確認をする手間が省けます。広告のデザインや文字の大きさの調整に苦労していた企業にとっては、ありがたいシステムです。

実際に通常のバナー広告と比べても効果が大きいというデータも報告されているので、レスポンシブ広告を検討してみてもいいのではないでしょうか。