ライトボックス広告はGoogleのディスプレイ広告のひとつです。広げる、拡大する、膨張されるという意味をもつ「expand(エキスパンド)広告」ともよばれています。1つの広告のなかに複数の画像や動画を展開させることで、ユーザーにインパクトを与えることができます。

しかし、実際にライトボックス広告とは、どのような仕組みになっているのでしょう? 実際に出稿したいものの、どのように設定したらよいのかお悩みの人は多いのではないでしょうか。

この記事では、企業のWeb広告の担当者に向けて、ライトボックス広告の仕組みや課金方法といった基礎知識から、運用のコツまで解説します。自社の施策の参考にしてください。

ライトボックス広告とは?

ライトボックス広告は、広告のなかに「展開」する広告で、複数の画像や動画を組み合わせて表示できます。通常は1つの広告に対して1つのバナーが表示されますが、ライトボックス広告の場合は、画像の大きさが変わる、動画が切り替わるなど、画像や動画の複数展開が可能です。

最初に表示される広告は小さいため、広告を目にしたユーザーがストレスに感じることは少ないでしょう。興味を持って操作をしたユーザーに対しては、広告が拡大します。

ライトボックス広告には、テンプレート型広告とカスタム型広告の2種類があります。以下で詳しく解説します。

テンプレート型広告

テンプレート型広告で設定できるアセットは、以下のとおりです。

・行動を促すフレーズボタン

・行動を促すフレーズの最終ページURL

・展開前の画像のカスタム指定(省略可能)

・カスタムヘッダー画像

・最終ページURL

・ロゴ

・ロゴのクリックURL

・メッセージ

基本的な部分は既存のディスプレイ広告と同じです。画像や動画をどのような部分で変化させるのかについては、テンプレートから選択して広告作成を行います。

カスタム型広告

画像や動画の変化をテンプレートで作成するテンプレート型広告に対して、自由に設定できるのがカスタム型広告です。変化をさせる部分にはHTMLを用いたり、コーディングも必要であったりと、ある程度の知識やスキルが必要です。広告運用の初心者がカスタム型広告を、すぐに使いこなすのは難しいかもしれません。

ライトボックス広告の課金方法

ライトボックス広告の課金には、エンゲージメント単価(CPE)が導入されています。

Facebook広告の場合は、インプレッション課金とクリック課金の2種類が基本です。インプレッション課金とは、広告が1,000回表示されるごとに料金が発生する課金方式です。クリック課金は広告がクリックされたら料金が発生する課金方式です。

Googleも、リスティング広告やディスプレイ広告は基本的にはクリック課金で、CPCなどの数値を、運用の際の1つの指標としています。

ここでは、ライトボックス広告の課金で用いられるエンゲージメント単価(CPE)について解説します。

エンゲージメント単価とは?

エンゲージメント単価を指す「CPE」は、Cost Per Engagementの略で、1エンゲージメントあたりのコストを意味します。何をエンゲージメントとするかは、SNSの種類やWebサイトによって異なります。例えばTwitterやFacebookは、「いいね」「リツイート」「シェア」などのアクションをエンゲージメントとしています。アプリであれば、「アプリ内課金」を対象にしているのが一般的です。

ライトボックス広告においては、ユーザーが広告にカーソルを合わせたりクリックしたりといったアクションが必要です。それらのアクションによりライトボックス広告が展開し、ユーザーが広告内容を確認したとみなされる時間が経過すると、1エンゲージメントとして課金されます。

課金に至るまでにいくつかの段階があり、確実に広告が閲覧されなければ課金対象にはなりません。誤ってクリックした場合などには課金されないのが、ライトボックス広告の特徴といえるでしょう。

ライトボックス広告のメリット

ライトボックス広告を導入することで、どのような効果が得られるのでしょうか。ここでは、ライトボックス広告のメリットについて解説します。

ユーザーに対するインパクトが大きい

小さい広告が大きくなったり動画が切り替わったりすることで、ユーザーに大きなインパクトを与えられるのが、ライトボックス広告の魅力です。より多くの情報を伝えられるのがメリットといえるでしょう。既存のバナー広告で成果が出ていない場合などには、ライトボックス広告の導入を検討することをおすすめします。

ユーザーにストレスを与えない

ライトボックス広告の特徴として、初めは小さな画像のみを表示することが挙げられます。その小さな画像に興味を持ったユーザーに対して、詳細情報が記載された大きな広告が表示されます。第一段階では、情報量の多い広告によるアプローチではないため、ユーザーのストレス軽減につながります。

広告費の削減につながる

ライトボックス広告はエンゲージメント課金を採用しているため、クリックをしたユーザーが、広告を一定時間みなければ課金対象にはなりません。Web広告においては、誤ってクリックをした場合でも課金対象となるケースが少なくありません。しかし、ライトボックス広告はクリックをしただけの段階では課金されない仕組みであるため、クリックを基準とした課金方式の広告に比べると、コストを抑えることができます。

ライトボックス広告の設定方法

ライトボックス広告は、ディスプレイ広告のメニューから選択をして設定が可能です。設定項目は、以下のとおりです。

・行動を促すフレーズボタン

・行動を促すフレーズの最終ページURL

・展開前の画像のカスタム指定(省略可能)

・カスタムヘッダー画像

・最終ページURL

・ロゴ

・ロゴのクリックURL

・メッセージ

画像や動画の設定項目が多いという特徴がありますが、地域設定などの基本的な部分に関しては、ディスプレイ広告とほぼ同じです。ディスプレイ広告の入稿に慣れているのであれば、スムーズに進められるでしょう。

ライトボックス広告で利用できる素材

ライトボックス広告では、複数の素材を組み合わせて広告内で展開させられます。利用できる素材は以下のとおりです。

・画像

JPEG、PNG、GIFのファイル形式が利用可能です。ファイルサイズは最大200KBですが、縦横比の指定はありません。推奨されているアスペクト比は、適応性が高い16:9です。

・動画

動画はMPEG-2またはMPEG-4が推奨されています。音声で推奨されているファイルはACCかMP3です。YouTube動画を利用するには4分以内がのぞましいとされています。

・商品

Googleマーチャントセンターとの連携が必要です。

・ロゴ

ロゴ画像をクリックすることでURLにリンクします。利用できるファイルはJPEG、PNG、静止GIFです。

・地図

Google広告とGoogleマイビジネスを紐付けることで利用ができます。

素材を設定するときの順番で、広告にも表示されます。どの素材を目立たせたいのかなどを考えて順番を設定し、効率よく広告を運営していきましょう。

ライトボックス広告の効果を高めるコツ

ライトボックス広告の効果を高めるには、フェーズにあわせた対応を行うことが重要です。ライトボックス広告におけるフェーズは、商品を購入した層、ライトボックス広告の展開をした層、ライトボックス広告のクリックすらしない層の3つです。

このうち、展開をした層とクリックもしない層に対してアプローチをすることで、ライトボックス広告の効果を高めていきましょう。ここでは、特にアプローチをすべき層への対処法について、くわしく解説します。

ライトボックス広告を展開した層へのアプローチ

ライトボックス広告を展開したユーザーは、見込み客になる確率が高いため、データを蓄積してリマーケティング広告の配信をするのをおすすめします。一般的に、ユーザーは興味や関心がなければ広告もWebサイトもクリックはしません。ユーザーがライトボックス広告をクリックして、展開の段階まで至っているという状況は、興味をもっている可能性が高いことを示しているといえるでしょう。

クリックしない層へのアプローチ

インプレッションの発生に対してクリック率の割合が低い場合は、クリエイティブに問題があるとみなし、ユーザーがクリックしたくなるようなバナーへと改善する必要があります。

ライトボックス広告は、成果に対して報酬が発生するエンゲージメント課金です。そのため、さまざまな方法を試して、最も効果の高い方法を採用しなければなりません。はじめに表示されるバナーについても、複数展開を行ったうえで最も数値の高い広告を採用して、コンバージョンにつなげていくのがよいでしょう。

まとめ

ライトボックス広告はディスプレイ広告の1つで、動画の切替や画像の大きさが変わるなど、他の広告とは異なる展開が特徴的です。興味や関心をもっている層にアプローチをして、その結果について課金が発生するため、コストを抑えられるというメリットがあります。広告運用の方法によっては大きな成果が期待できるといえるでしょう。

ライトボックス広告の作成には、テンプレートを利用するのが基本です。さまざまな施策を実行するには、カスタマイズ型のライトボックス広告がおすすめです。ただし、カスタム型のライトボックス広告を運用するには、コーディングなどについて、ある程度の知識が必要とされることが難点です。

自社がWeb広告運用に慣れていない場合には、テンプレート型からスタートして運用の流れやコツをつかむのがよいでしょう。知識やスキルの度合いにあわせてカスタム型へと移行することをおすすめします。