テキスト広告とは、タイトルや説明文、URLなどのテキストのみで構成される広告のことです。現在は拡張テキスト広告が一般的ですが、GoogleディスプレイアドネットワークやYahoo!ディスプレイネットワークがテキスト広告を提供しています。

テキストのみで表すため、短い文章の中でいかにユーザーの関心を引き寄せるかがポイントになります。しかし、実際にはどのような効果があるのでしょう?

この記事では、企業のデジタル広告を担当する方に向けて、テキスト広告のメリットとデメリット、効果的な活用方法について解説していきます。自社の施策にぜひお役立てください。

テキスト広告とは?

テキスト広告はタイトルや説明文、URLなどのテキスト(文字)のみで構成される広告で、スマートフォンやタブレット、PCなどを対象にテキストの広告掲載枠に配信されます。これに対し、画像で表現される広告がバナー広告、映像やアニメーションを使ったのが動画広告と呼ばれます。

テキスト広告は、Webサイトのタイトルやキャッチコピーなどを入力するだけで簡単に作成することができます。一方、テキストのみのため、視覚的にユーザーに訴求することができません。テキストの中にキーワードである語句を含ませるのもポイントです。

Webサイトを閲覧するユーザーの多くは飛ばし読みをしているため、ポイントをおさえて運用しないと、テキスト広告が認識されない可能性もあります。

標準テキスト広告と拡張テキスト広告

Google広告では2016年以降、従来のテキスト広告(標準テキスト広告)を改善した拡張テキスト広告が利用可能になりました。

拡張テキスト広告もテキストだけで構成されていますが、従来のテキスト広告と比較すると約50%もテキスト量が増えており、さらに多くの情報を伝達できるよう仕様が変更しています。

標準テキスト広告はタイトル1つ(12文字)と表示URL、広告文2つ(17文字×2)の合計48文字で構成されます。一方で拡張テキスト広告の構成要素はタイトル2つ(15文字×2)とパス2つ(7文字×2)、広告文(40文字)です。GoogleもYahoo!も文字数に違いはありません。

拡張テキスト広告とレスポンシブ広告

拡張テキスト広告とレスポンシブ検索広告はよく比較されますが、どちらとも表示される文字数は同じです。

レスポンシブ検索広告は見出しを15個、説明文を4個登録可能で、登録された見出しと説明文の中から表示されるものが自動で組み合わされて表示されます。全て一度に表示されるわけではありません。

また、広告の有効性においては、Google検索広告の推奨設定はレスポンシブ広告2件と拡張テキスト1件となっています。

テキスト広告のメリット

ここでは、テキスト広告における4つのメリットを紹介します。テキスト広告にはどのような効果があるのでしょうか。

気軽に始めることが可能

テキスト広告はテキストのみで構成されているため、広告用に画像や動画を作成したり、ヘッダーやロゴを準備したりする手間がかかりません。遷移先ページではこれらの作業が必要になりますが、広告コンテンツは簡単に作成できるため、気軽にはじめることが可能です。

他の広告と比較して手間がかからないため、代理店に依頼しても費用が安く済む傾向があります。ただ、文字数が最大40文字、もしくは84文字(拡張テキスト広告の場合)のため、広告コンテンツの作成はインハウスで十分に可能といえます。

広告だと気が付かずにクリックされる

テキスト広告もバナー広告などと同じく広告掲載枠に掲載されるため、ユーザーは広告とテキスト広告を判別することが可能です。しかしバナー広告と比較すると「広告っぽさ」が少なく、インターネット広告を好かないユーザーにもクリックされやすいといえます。

あるインターネット広告に対する印象の調査によれば、テキスト広告を不快に感じたことがあるユーザーは21.4%、不快に感じることがややあるユーザーは31.5%となっていました。

一方で、バナー広告が不快に感じたことがあるユーザーは27%、不快に感じることがややあると回答したユーザーは36.6%でした。この結果から見ても、テキスト広告はユーザーにより不快感を与えない広告であることが分かります。

セールスポイントを明示できる

テキスト広告は、セールスポイントを明示できるというメリットがあります。

バナー広告でも画像や画像内の文字を使ってセールスポイントを明示することが可能です。

テキストで表現するよりも画像を利用した方が効果的なケースもありますが、宣伝したい商品やサービスによっては、画像よりもテキストの方がより正確に、かつ分かりやすくユーザーに伝わるケースは少なくありません。

ユーザーにとって相場感の把握が難しい商品やサービス、利用方法が分かりにくい商品やサービスは、テキスト広告の方がユーザーのコンバージョンにつながる可能性があります。

無駄なクリックを抑えることが可能

テキスト広告は文字で情報を伝えられるため、画像メインの広告よりも情報量が豊富です。これは、無駄なクリックを抑えるのに役立ちます。

例えば、高級オーダースーツを扱う店舗であれば、テキスト広告の中に「1着4万円〜」「既製品では味わえないフィット感」と書けば、リーズナブルな既製品のスーツを購入したいユーザーはクリックを避けるでしょう。

コンバージョンの可能性が低いユーザーには、広告がクリックされない方が望ましいのです。テキスト広告やバナー広告の多くはクリック課金制となっており、ユーザーがクリックすると広告料金が発生します。

そのため、コンバージョンの可能性が低いユーザーに広告をクリックされると、広告料金が無駄になってしまいます。しかしテキスト広告であれば、無駄なクリックを抑えることができ、無駄な広告料金を減らしやすいのです。

テキスト広告のデメリット

テキスト広告にもデメリットがあります。実際に運用する際の注意点として参考にしてください。

広告に気づかれないことがある

テキスト広告は目立たないため、気づかれない可能性があります。インターネットを利用する際に文章を読み飛ばしているユーザーは少なくありません。

画像でユーザーの視線を集められるバナー広告であれば、ユーザーが文字を読み飛ばしても視界に入るため、印象に残りやすいというメリットがあります。しかしテキスト広告はWebページ内の文章に紛れてしまうため、気づかれない可能性があるのです。

クリック課金制であれば、クリックされなければ広告料金が発生しないため、広告に気づかれなくても無駄なコストが発生することはありません。しかし広告が表示されることで広告料金が発生するインプレッション課金制の場合、テキスト広告を出稿するだけで無駄な費用が発生する可能性があります。

視覚的訴求ができない

宣伝したい商品やサービスによっては、テキストで詳しく説明するよりも画像で訴求した方が効果的なケースも多々あります。

例えば、バレンタインギフトとしてチョコレートの宣伝を行いたいと考えたとしましょう。

このとき、チョコレートがどれだけ優れているのかをテキストで説明するよりも、艶やかで美味しそうなチョコレートの画像の方が、一瞬でチョコレートの魅力を伝えることができます。

このように、画像のように視覚的訴求が難しいため、ユーザーの認知につながりにくいのがテキスト広告のデメリットです。

テキスト広告の構成

「Googleディスプレイネットワーク」と「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク」がテキスト広告の代表的なアドネットワークですが、構成は共通しています。

基本的なテキスト広告の構成要素は以下のようになっています。

・ タイトル(見出し)

・  URL

・広告文(説明文)

・リンク先URL

なお、拡張テキスト広告の構成要素は以下の通りです。

・ タイトル1(見出し1)

・タイトル2(見出し2)

・ URL

・ 広告文(説明文)

・ リンク先URL

2021年現在、GoogleとYahoo!のアドネットワークにおいては拡大テキスト広告が標準となっているため注意が必要です。

テキスト広告の効果的な活用方法

テキスト広告を効果的に活用するうえで重要な2つのポイントを紹介します。コツをおさえて上手に運用してください。

丁寧なターゲット設定を行う

テキスト広告は、バナー広告のように多くの人の目を引きつけるのには向きません。そのため「狭く深く」を意識し、ターゲットを丁寧に設定し、届けたいターゲットに深く刺さる広告にする必要があります。

勝ちパターンを見つけるために、いくつかのパターンでテキスト広告を作成し、テストを行いましょう。

ベネフィットや行動を明示する

情報を求めているユーザーの意思決定に役立つ、ベネフィットやユーザーが行うべき行動を伝える情報を明示しましょう。

例えばスーツの販売店舗が広告を行うとして「セール開催中!新製品続々入荷。ぴったりの1着が見つかる」という訴求よりも、「イタリアスーツ20%OFF ¥19.800〜!今すぐサイズをチェック!3月10日まで」のようにユーザーの利益や行動を明示した方が、ユーザーに興味を持ってもらえる可能性が高まります。

まとめ

テキスト広告は視覚的訴求ができないため、広告に気づかれない可能性があり、製品やブランド認知に対する影響力が少ないなどのデメリットがあります。

画像や動画、音声を用意する手間がないので、はじめてデジタル広告を運用する企業でも出稿しやすいといえるでしょう。

その一方で、テキスト広告はユーザーに不快感を持たれにくく、セールスポイントを明示することが可能で、商品やサービスによってはバナー広告よりも高いコンバージョン率が期待できるというメリットがあります。